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 カナとキスした。

 カナだった。

 見かけも。

 声も。

 瞳も。


 でも、中身が、カナじゃない。


 一人で、街を歩いていた。

「ヒマ?」

 同世代の知らない娘が、声をかけてきた。

「…ああ」

 彼女と一緒に歩く。

 服を見たり、アクセサリーを見たり。

「あなたっていいよね」

「そう?」

「うん」

 なんか、どうでもよくなってきた。

 彼女とキスした。

 なんか、安らいだ。

「あなた、私が必要みたい」

 彼女が笑顔になった。


 帰り道。

 ナオミがいた。

「いい?」

 僕は彼女についていった。


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