3、コント『人生劇場』2
「先生早く病気を治してくれよ、そんでないと俺は国会議員なんかやってられねぇよ」
「では死んでください」
「な、なんじゃそりゃあ!」
「あなたの病気は治らんのです、死なないと」
★★★
「うわぁ、どうしよう! パチンコ屋で五万もスっちまったよぅ。今月どうしよう」
「どうしたのじゃね?」
「あ、あんた誰?」
「私は神じゃよ。困った事があったら言ってみなされ」
「実はバイトで稼いだ生活費を、つい出来心でパチンコを打ってスってしまったんだ」
「ほうほう」
「俺は大学生のひとり暮らしで、実家も無理言って東京に出てきたんだ」
「なるほど、それでアルバイトをして稼いでいたわけなんじゃな」
「はい……」
「よかろう。キミもだいぶ反省しておるようじゃし、少しだけ時間を戻してあげよう」
「本当ですか!? やったぁっ!!」
「ではまいるぞ、アン、デュー、トロワ、えいっ!!」
「うわっ……!!」
「どうじゃな、時間を戻したから手元に五万円があるはずじゃが?」
「本当だ! すげぇ、やっぱりアンタは神様だ、ありがとうございます……では」
「おいおいこれこれ、キサマどこに行くのじゃ?」
「はい、パチンコ屋です」
「キ、キサマなにを考えておるのじゃ、せっかく手元のお金が元通りになったというのに」
「い、いや、時間が元に戻ったおかげで突然思い出したことがありまして」
「なんじゃ?」
「はい、実は友達に十万円を借りていまして、それを返す期限が今日なのです」
「というと、十万円を返そうと五万円を元手に博打に手を出したと?」
「はい、その通りで……」
「ばかものっ! キサマ何を考えておるのじゃっ!!」
「ひぃぃっ」
「それで、十万円の借金を何で作ったのじゃ?」
「パチンコです……」
「仕方のない奴じゃ……ならばワシがその十万円の借金を作る前まで時間を戻してやるぞよ」
「本当ですかっ? やったぁ!!」
「そのかわり、時間の戻し料が百万円じゃ」
おわり
たわいなくてごめんなさい。




