彼女の唇。
『食べてしまいたい』
彼女とキスをするたびに思う僕の欲望。
しかし、僕はまだ高校1年。そんな誘惑に負け、体を汚してはいけない。そう、まだ勉強をしなければならないのだから。
「今日は、そっちの家で勉強しない?」
2人で夏の日射しを受けながら帰っていると、僕の腹の底を知らない彼女が聞いてきた。
「・・・・・・・。」
「はい、決まりね」
僕が断わる口実を探しているなか、彼女は強引に決めてしまった。
「ねぇ、さっきからキスしようとすると避けてるよね!?」
テーブルを挟み彼女は鋭い目をして、僕に聞く。
「別にそんな事ないよ」
それは嘘。彼女とキスをしたら僕は欲望を押さえれる自信がない。なにをしてしまうか分からない。だから、キスする事を避けていた。
「嘘でしょ!!避けてないなら、キスして!!」
「僕、君になにをするか分からないよ、キスしちゃったら」
「私達は付き合ってるをだもん。そういう事は覚悟してるよ」
彼女の照れてる口調に、甘えた声に、下を向いていた僕の目線が彼女の顔へと移る。いや、正確にいうと彼女の柔らかい唇に。
そして、その柔らかい唇に、吸い込まれて吸い込まれて・・・・・。
ブツッ・・グチャッ・・・ベチャッ・・クチャックチャッ・・・ピシャッ・・ズルル・・・グチャッ・・・ビシャ・・・
「っはぁ・・・」
何度も思うけど、やっぱり柔らかいよ、君の唇は。
首を赤く染め、瞳孔を開いた彼女の唇は、キスをした時と変わらず柔らかく美味しかった。
次にできる彼女の唇も柔らかく美味しいのだろうか。