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<R15>15歳未満の方は移動してください。

一幕

初夜権に関する一幕

作者: valota666

これってR15かな?

村の若者が初夜権を買い取りたいと頑張っている。

領主たる我は彼女の処女を味わえないのが残念であるが、頑張っている若者を応援したい気持ちもある。


惚れた娘のために頑張っている若者に、我が妻も影から応援をしている。

多分我が初夜権を本気で行使したら我が妻は麺棒片手に我に襲い掛かるだろう。せいぜい数日間雑用させて初夜権を行使したと言い含めて開放するつもりではあったのだが・・・・・・・・


若者の決意を知ってか、村の長老格も若者の為に実入りの良い仕事を割り振っている。


一心不乱に頑張っている若者は年寄り達(我含む)の気遣いも判らずに少しづつ貯まっていく金を見て、娘に大丈夫だ!お前は俺の物だと宣言している。

娘のほうも村の年寄り達の気遣いを知りながらも若者のひたむきさに惚れているようだ。


若いって良い物だな。若者の奮闘を肴に村の長老達と若者の祝いを如何しようか密談するのだった。


そして、初夜権を行使する日。


若者の貯めた金は其れなりの額であったのだが、初夜権を買い戻すには足りなかった。


悔し涙で崩れ落ちる男、無駄金払う必要はないと気丈に振舞う娘。

そこに僅かな蓄えですまないが足しにしろと言う若者の親。


勿論若者の親が渡した金は私の私有財産から出したものだが・・・・・・・・・

どう見てもやらせだよなぁ・・・・(にやり

知らぬは若者ばかりなり・・・・・・・・・我は物陰から長老達とその場面を愉しむのであった。


にまにまにまにま・・・・・・・・・・


我等は若者に気取られぬように領主館に戻るのである。




若者が堂々と領主館に訪れる。

その傍らに娘を連れて・・・・・・・・・・・

若者の労苦が報われる日が来たのだった。

我は存分に祝福してやろう。

惚れた娘の為に命懸けで金を稼いだ若者を・・・・・・・・・・


領主館の執務室。我は何時もの様に執務を行い若者を待つ。

数刻後、身なりを整えた若者が娘を伴って我が館に訪問する。

用件は初夜権の買取である。


我は応接間に通し、若者と娘が互いに思いあっている様を見る。

本当に初々しいな・・・・・・・・・・・

真っ赤になりながらも俺はこの娘と夫婦になりたいから、そして誰のものにもしたくないからと金を叩きつける。


多少粗暴な言動であったが、我は内心喜び外面残念そうに金を受け取り若者の権利を認める。


よくやった、若者よ!

惚れた娘のために良く頑張った・・・・・・・・・・

別室でニマニマしているであろう長老達や我が妻も若者の事を祝福しているはずだ!

どんな祝いをくれてやろうかな?

我は一人夢想する。


そして、若者達に聞く契りの議は何時行うのかと・・・・・・・・・・・

若者は答える。準備が出来次第すぐにでもと。


ふむ、領主たる我は若者に対する祝いを決めた。

明日にでも契りの儀を執り行い若者と娘の結びつきを確実なものにしてやろう。

村全てで盛大に祝い、騒いでやろう。

若者の貯めた金を使えば・・・・・・・・・いや、我が自由資金を使ってもよいな!


長老達よ!家来達よ!

明日は宴だ!存分に準備しろ!

長老達は村中に触れ回り宴に相応しい料理を整える。

家来集は近隣の町から大道芸人だの祭司だのを集めて儀式に相応しいものとする。

我は若者の行動を楽しみに見ていた妻と共に明日の宴を楽しみに待つのだった。


そして次の日、契りの儀を執り行う。

近隣の町の祭司は急であるにも拘らず、快く若者と娘の門出を祝福している。


山のようなご馳走に宴を彩る芸人達。

村中が否、近隣からも祝福が届く中、若者と娘が夫婦になる。

若者にしても領主自ら宴を開催し、祝福してくれるなどとは思っても見なかったろう。


くくくっ!阿呆みたいに口を開けてないで今の幸せを噛み締めるがよい。


契りの儀も無事に済み、宴が始まる。

村中が初夜権を買い戻すなんて快挙を成し遂げた若者を祝福し敬意を表す。


実際、村の娘の数はそれほど多くないが初夜権を買い戻したというのは何年ぶりだろうか?十何年ぶりだと・・・・・・・・・そうか、若者は馬鹿の一念で突き破ったんだな。

近隣でも・・・・・・・・・・滅多にないことだから祝いの声が出てくるのか・・・・・・・・・


若者は娘に言われて長老達が初夜権を買い戻せるだけの実入りの良い仕事を割り振ってくれた事実を知り礼を言うために酒の入った壷を持って向かう・・・・・・・

おや?娘の顔が心なしか青いな・・・・・・・・・緊張でもしているのか?


そう思った矢先に娘は崩れ落ちる。

傍にいた女衆が慌てて支えて大事に至らなかったが、どうしたのだろう?

緊張して失神しただけならば良いのだが・・・・・・・・


若者もオロオロしている・・・・・・・・・

無理もない惚れた娘が倒れたとあっては動揺もしよう。

我は若者に娘には村の薬師を手配すると安心させて待たせる。


宴は一瞬に静まり返り・・・・・・・・・・沈黙だけが場を支配する。


待つこと暫し、薬師が宴の場に戻って謂う。


「娘の腹にはやや子が・・・・・・・・・・・・・」



初夜権とか言う前に婚前交渉か?

ふむふむ・・・・・・・・・・・宴で妊娠発覚とは面白い事をしてくれるな!

久々に見所のある若者だと思っていたが・・・・・・・・・


「この大馬鹿者がぁぁぁっぁぁっぁぁぁっぁあぁぁぁ!!順番を間違えるなぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


我が若者をぶん殴ったのは当然の制裁だと言いたい!



吹き飛ぶ若者、余興だと思って笑い転げる周囲。

そして、若者に送られる祝福の声。


良いんだけどさ、良いんだけどさ・・・・・・・・・

其処まで頑張ったんだからもう少しなんていうかさぁ・・・・・・・・・

綺麗に〆て欲しかったんだよ。

この下半身の制御の聞かない馬鹿者が・・・・・・・・・・・





はぁ・・・・・・・・・・

つい、思いつきで書いてしまったが後悔はしていない。



この領主は子供がある程度大きくなってからこのときのことを面白おかしく語り、溜飲を下げるのだがこれはまた別の話。

書くつもりは多分ない。

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