7巻 新術開発
書けないと言いながら、ちゃっかり書いた作者。でも、まだ募集は続けています。
この世には、3つの妖術が存在する。1つはオレたち多くの妖師-アヤカシ-が使う、凡妖術。もう1つは、対妖術用につくられた解妖術、いわゆる解術だ。最後が、歴史が明治からという浅い妖術、機妖術だ。最後のヤツは、科学と妖術を混ぜた変り種といっていい。オレは今、千鶴と一緒に妖術の鍛錬に励んでいる。オレは妖術を知らなすぎるというわけで、山のような妖術に関する資料を読んでいた。暗い部屋のなか、黙々とオレは資料を読んでいる。
「目が痛え、休ませてくれ。」
「駄目、あと3時間がんばんなさい。」
オマエはスパルタ先生か。後で度肝抜かせてやる・・・。千鶴は解術の鍛錬をしていた。自分には、才能があると言い聞かせながら。オレはある1つの資料に、興味がわいた。
「-切裂実座理章典-か、おもしろそうじゃん。」
これには、切裂家の歴史や妖術が書いてあった。オレは歴史より、妖術のほうを読み漁る。この際、禁術まで覚えちゃおっかな。
「えっと、水虎はっと。お、あるある。これはできて当然の妖術なり、うおぃ!」
オレは小さいころにあんなに苦労して覚えた術が、できで当然ということにショックをうけた。オレ涙目だよ~。けっこう基本的な妖術についていろいろ記されている。オレにもできそうな術は多い。
「泡締華も基本のうちなのか、すげえなオレん家。」
「なに見てんの?へえ、時男の家の資料じゃない。」
後ろから、ひょいと資料を取り上げられた。オマエの私物なのに、なにがあるかくらい知っとけ。千鶴は、この妖術の練習をしてみたらと言った。
「水妖術、水流銛。中級の攻撃技か、やってやる。」
少し読んでみると、妖気をかなり使いコントロールが難しいと書いてある。危なっかしい術だな。まずは、水虎をつくってそこに妖気を圧縮させる。そして銛の形になったら放つ!
「おわぁぁぁぁっ!」
真上から水をかぶってしまった。これはムズイぞ、コントロールがしづらい。それに、失敗したら反動が半端ない。そう何度もできる術ではないと、改めて実感した。
この新術の鍛錬は、深夜1時まで続いた。今日は親がいなくて助かった、千鶴に泊めてもらおう。---
その数時間前、新宿に一人の妖師-アヤカシ-が現れた。その妖師-アヤカシ-は、あの本堂を殺して冥玉を手に入れていた。
「んだあ、あのジジイたいした事ねえべや。楽々、KIDOに参加できるべ。」
妖師-アヤカシ-はある一人に復讐の闘志を燃やしていた。
「待ってるんだべ、切裂・・・時男!」
次回、時男は術を完成させられるのか!?そして、時男を恨むこの妖師-アヤカシ-は何者なのか!?