5巻 闇夜の逃走劇
今夜もKIDOが始まる・・・。
もう1週間は経った、オレと秋永は参加してもいいはずだ。なのに、あの主催者は何の連絡もよこさない。まあ、アイツの事だから勝手に参加してくださいって感じだな。
「じゃ、ご勝手に参加しますか。」
しかし、オレたちは後々この行為がどれだけ愚かなことか身をもって体感する。すると、前方から一人の妖師-アヤカシ-が現れた。
「おい、逃げろぉ!失格烏に見つかったら、失格になんぞ!!」
「「えええ!!」」
わけわからん。オレと秋永はその言葉を信じてとりあず学校方面へ走った。でも、失格烏ってなんだ?
「なんだ、烏に見つかったら即失格なのか?」
「さあ?でも、もうゲームは始まってるのは確かだね。」
オレたちは、学校の体育館裏に着いた。ずいぶん走った気がする、足が結構きてる。
グァァァァァァッ!グァァァッァァッ!
「な、なんだあ!?」
覗いてみると、3人の人間が烏の大群に襲われている。あっという間に3人はぐちゃぐちゃの死体になってしまった。
「秋永、あれがもしかして・・・。」
「失格烏に違いないわ。」
そこに背後から、赤井が現れた。てか、今までどこにいた?これはなんだ?
「アンタらには、まだ伝えてなかったな~。今回は、あの失格烏に見つかったら失格ってことにしたから。ま、戦いやなくて逃走劇みたいなもんや。」
「で、見つかったらあれですか?死ぬんすか・・・。」
「いや、見つかっても大人しくしてれば、あんな風にはならへんから。」
そうか、安心した。つまり、さっきのは3人が見つかったとばれないために、殺そうとしてたってわけか。つーか、シッカクロウて・・・。失格と烏混ぜただけじゃん。ネーミング超テキトーじゃねーか。
「ついでに、失格烏は目が赤いから。こんな夜じゃわからんけど。」
これは主催者のサービスと思えばいいのか?秋永も複雑な顔をしている。とりあえず、アドバイスと受け取ろう。
「早く逃げや~、そろそろ来るで。」
そういわれた瞬間、オレたちは学校を猛スピードで出て行った。学校を出た直後、あの鳴き声が聞こえた。また失格者がでたわけだ。
グァァァァァァァッ!
「気味悪い、ホントに。」
秋永が最もだ、こんなキモイ烏はいねえ。黄昏とかの、雰囲気を出すにはピッタリだがこれほど気味悪いのはない。
「おい、君たち。何してるんだ?ここは立ち入り禁止だぞ。」
失格烏ではなく、警官に見つかった。しょーもねー。オレと秋永は別行動をとることにした。
「じゃ、オレはヨドバシんとこまでだな。」
オレはヨドバシカメラの方向へ、全速力で向かっていった。秋永は新宿駅前へ、向かっていった。どっちとも、夜も人が多い場所だ。これなら、見つからないハズ。だが、オレの予想はあっさり外れる。
グァァァァァァッァァッ!!
失格烏の声が聞こえた、これはまた誰かが見つかったということだ。
「この作戦も無意味ってわけかよ!」
恐らく、赤井が皆の心理を突いて烏たちを操っているんだろう。じゃあ、他にはどこがいい?多分ない。オレは秋永に電話する。前回、ケータイのメアドと番号を登録したのだ。きっちり関係は深めておきました。
「そっちも失格者でたんだろ?」
「うん、10人以上。」
やっぱり、この逃走劇で安全な場所などない。
「あっ!見つかった!!」
「なに!?」
秋永、失格になっちまうのか?でも、抵抗すればさっきの3人のように・・・。
「水妖術!善浄霧。」
! 今、誰かの声が。秋永じゃない、男の声だった。秋永を助けたのか?
「お仲間かい、ボクも共闘してあげるから駅前に来な!」
オレはその声に、ただただ従って駅前に行った。
次回、秋永を助けた男の正体は!?目的はいかに!?