11.馴染みたい
不定期で月曜日に更新予定で進めていきます。どうぞ、ゆっくりご覧になっていってください。
〜前回のあらすじ〜
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赤ちゃん同士の会話って新鮮
赤ちゃん先輩がいなくなった今、暇である
途端に暇になった。うーん。暇って嫌だなぁ。生前からのんびりするの苦手だったんだよなぁ。あっ、今もう生きてるんだった。前世か前世
ここで予言しておく。読者の皆様、あと地球は早ければ20年、遅くとも40年後には暇で暇で仕方がなくなる。楽しむこと、暇つぶしができるように今から趣味の一つでも楽しみましょう
唐突に予言しましたが、本編に戻ります(笑)
数十年後に迎えうる暇を今体感しているようだ。暇とはこんなにも窮屈なのか。無の空間に放り投げられたようだ。ぼーっとできる人を羨ましく思う。僕はできないのだ。常に頭か体が動いていないと落ち着かない。休むのは寝るときか具合が悪いときだけで十分だ・・・
......
ちょっと肉体に馴染んでみるか。体内に潜り込んだときに、うるさいのも嫌だしもっと自由に身体動かしたいしな
「...」念を唱える心境のように、すーっと落ち着く。体の微細な感覚を感じ取る。皮膚感覚、血液の巡り、神経の感覚など。おそらく赤ちゃんモードになるとここまで細かくはわからないだろうな。それでも今キャッチしておくことに意味はある。とっとと使いこなしたいからだ
右手、右足、指先、ふくらはぎと、あちこちに意識を向け続けること15分。ようやく親の元に行くことに
さてご対面。うんうん、嬉しそうだ。なんとも幸せな空気で包まれている。キラッキラよ
となんとなくこの空気を満喫していたら、意識がぼやけてきた。なんだろう、急に麻酔打たれたように......
「よし、これで朝食の準備はできた!」
「食べましょう♫」
「...」どこだろう、声が聞こえる。ん?夢じゃない?
お皿を置くこと、おそらく箸を置く音だ。うん、耳の感覚はだいぶつかめてきたぞ。だが、ここは一体...
だんだん目が開いてきた。徐々に目を開く
白い壁?天井か。作り的に病院じゃないな
そうか、もう家にきたのか。
ん?てことは、オレその間意識なかったのか
大丈夫だったのだろうか、いや家にいるんだから大丈夫だろう。良くなければ入院しているだろうし
ちょっと心配だから、泣いてみて親の反応をみるか
力いっぱいに泣いてみる
「おっ、起きたね♫」
ツタツタと近寄る二人
状況理解に専念したいところだが
「おっ、また凛々しい顔だ」
いけない、またやっちまった、すぐに緩める
いかがでしたでしょうか?
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