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第2話「魔法少女と銀獅子海賊団」

第2話「魔法少女と銀獅子海賊団」

 私の目の前に同い年の美少年がいる。

 彼の名前は〝ライガー〟。

 白い毛皮のコートを羽織り、白い角がついてる兜をかぶって、両腕にリボルバーが仕込まれた篭手――“ガントレットリボルバー”と言う武器だ――を付けた典型的なバイキングみたいな銀髪碧眼の美少年だ。

 そのライガーに私は何故か海賊船に連れていかれた。

 海賊船の見た目は黒いガレオン船。

 でも中身は温泉旅館みたいな内容。

 温泉旅館の客室みたいな所に案内された。

 私は口を開く。

「あのさ、ライガー」

「どうしたの?」

「なんで私を海賊船に誘ったの?」

「決まってるだろ。ぼくの船に乗って欲しいからさ」

 私は首をかしげる。

「なんで?」

「ぼく達、もう仲間だろ?」

「意味分かんない。なんで仲間なの?」

「仲間になりたくないの?」

「・・・・・・」

 私は考え込む。

 私はこの子達の仲間になりたいのか?

 もしかしたら、私を守ってくれる人の仲間に成るチャンスかもしれない。

「仲間になってあげてもいいよ」

「本当か!?」

「その代わり、条件がある」

「なに?」

「〝私を守って〟。それが条件」

 ライガーは喜ぶ。

「もちろんだ!」


 海賊船の一番上に仲間達が集まった。

 ライガーは叫ぶ。

「野郎共!!今からこの子がぼく達〝銀獅子海賊団〟の新しい仲間だ!!」

 私は自己紹介する。

「〝ラピス〟と申します!ついさっきこのゲームをはじめた小学三年生です!!仲良くしてください!」

 まわりが喜ぶ。

「タメ口で大丈夫ですよ」

「気を楽にしてください」

「仲良くしましょう」

 今さら気付いたけど。

 この海賊船の仲間達のほとんどの子がライガーと同じように、白い毛皮のコートを羽織って、白い角がついてる兜をかぶった私と同年代の子達だ。

 みんなほとんど斧を武器にしてる。

 黒い鉄球や鬼の金棒みたいなハンマーを持ってる。

 武器を持ってないけど左腕に鎖や包帯を巻いてる子もいる。なんか怖い。

「あのさ、ライガー」

「どうしたの?」

「あの子達をどこで仲間にしたの?」

「リアルの小学校でリアルの友達を船に誘ったんだ」

「それで仲間のほとんどが君と同い年なんだ」

「おれの仲間達は皆、戦い方が豪快でカッコイイんだ」

 海賊団のしたっぱ達がてれて「イヤイヤ~!」と謙遜する。

 もしかしたらアットホームな船なのかもしれない。

 ライガーは右腕の拳を空に向ける。

 ライガーは叫ぶ。

「野郎共!!!イカリをあげろ!帆を張れ!〝海賊船ロイヤル・フォーチュン号〟出航だ~!!!」


 船が出航して数分後にライガーに聞く。

「これからどこに行くの?」

「フランスの海に行く。その辺へんをウロウロする」

「フランスの海をウロウロしてどうするの?」

「フランスの海に来た船を襲う」

「なんで船を襲うの?」

「〝スパイス〟を奪う為だよ。高く売れるよ」

「私が言えたことじゃないけど、悪い奴だね」

 したっぱが叫ぶ。

「銀獅子の親分!!!むこうに商船を見つけました!!!」

「よし・・・・・・!」

 どうやらライガーはみんなから〝銀獅子の親分〟と呼ばれてるらしい。

「ですが、銀獅子の親分!!!海軍船も付いてきています!!!」

私はおびえる。

「お願い!!!止めて!!!海軍をなんで襲うの!?首を狙われてるんでしょ!?」

「オムニア・オブスタンティア・トランスケンディムス・エト・ペルギムス!!!野郎共!!!行くよ!!!」

 もうダメだ、言う事を聞く気が無い。

 ライガーは右腕の拳を構える。

「海賊の活きる場所は拳の届く場所にしか無い!ぼくの開戦の一言が開戦の合図となる!―――ヴィウェレ・エスト・プグナーレ!」

 私はおびえる。

「だからやめて~!!!お願いだから~!!!」

 

 戦いは始まった。

 皆は〝海賊船ロイヤル・フォーチュン号〟を近寄ってくる海軍の軍艦に近ずける。

「野郎共!!乗り込め!!」

「行くぞー!!」

 ライガーの船長命令と同時に皆で一緒に海軍船に突入した。

 したっぱの仲間たちが突入と同時に斧を敵に投げてぶっ飛ばす。

「おれ達〝銀獅子海賊団〟をなめんな!!」

ほかの仲間たちは敵に斧を投げる。

「なめんな!!」

 ほかの仲間たちは敵の真上に瞬間移動して敵に黒い大きな斧で海軍をぶった斬る。

「突入が得意分野だ!!」

 ほかの仲間たちは斧を海軍に叩き込む。

「ぶっ飛ばす!!!」

 ほかの仲間たちは斧でなぐりこんで敵の兵士をぶっ飛ばした。

「銀獅子!!!」

 白いコートをマントの様に羽織った暴走族みたいな美少年が叫んだ。

「てめぇの自慢の鼻をへし折ってやる!!!」

 白いコートの美少年は殴りかかる。

「覚悟しろ!!!」

 ライガーはジャンプしてよける。

「身ぐるみ置いてけ!!!」

 ライガーはジャンプしながら拳をふりまわす。

 私はPVP、ケンカが大嫌いだから倒された仲間達を復活させる事にする。

 まるでチャンバラごっこの運動会みたいな事態になった。


 三十分後、私達が有利になった。

 私が倒された仲間を復活させている間に海軍は数を減らした。

 敵の生き残りは叫ぶ。

 「海賊共!味方を復活させられる奴を味方にして卑怯だぞ!」

 「うるさいなぁ!身ぐるみ置いてけ!」

 仲間達は斧を投げる。

 一方ライガーは海軍のリーダーみたいな美少年と一騎討ちを続けていた。

 海軍の仲間達は聞く。

 「タイガーキング艦長!おれ達どうする!?」

 「知るか!!自分で勝手に考えろ!!」

 なるほど。

 あの男の子のプレイヤーネームは〝タイガーキング〟というのか。

 ライガーは命令する。

 「野郎共!!積荷を襲え!!」

 「てめぇの好きにはさせねぇ!!」

 二人は激しく戦う。

 二人の戦い方を見守りながら私は回復魔法でライガーを回復する。

 したっぱが叫ぶ。

 「銀獅子の親分!!海軍の援軍が来ました!!」

 振り返ると遥か向こうから海軍の軍艦が近くに迫ってきた。

 その時、雨が降った。

 強い風もふいてきて台風がおきた。

 「野郎共!!逃げるよ!!」

 ライガーは船長命令をだした。

 私達〝銀獅子海賊団〟の仲間達はすぐに〝海賊船ロイヤル・フォーチュン号〟に帰った。

 「逃がすな!!!追え!!!」

 タイガーキングは命令する。

 でももう遅い。

 私達の〝海賊船ロイヤル・フォーチュン号〟は想像以上に速かった。

 大型台風をおきざりにして私達は戦場を突破した。


  戦場を突破した後、私は船の岩風呂でのんびりくつろぐ。

 なんとなく窓から海を見つめてボーッとする。

 さっきのPVP、ケンカがすごく怖かった。

 そんな事を思い出していると皆の叫びが聞こえる。

 「島が見えたぞ!!!」

 「タヒチ島だ!!」

 「やっと帰ってこれた!!」

 私は岩風呂からあがって〝海賊船ロイヤル・フォーチュン号〟の表に出る。

 「あれはどんな島?」

 「ぼく達のナワバリの〝タヒチ島〟だ」

 ライガーは答えた。

 〝タヒチ島〟は私がリアルで行きたがっていた島だ。

 「本当に〝タヒチ島〟!?」

 「うん、先ずはあそこで商売だ!!!」

ちなみに〝銀獅子海賊団〟の元ネタは〝ヴァイキング〟です

そして「オムニア・オブスタンティア・トランスケンディムス・エト・ペルギムス!」は「我等は立ちはだかる総てを越えて征く!」と言う意味です

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