しおり機能
もし君が本屋か何かで立ち読みしてるんだとして―・・・近くに別の僕がいるとするよね?
君が別の僕に触れても、二重登録はされないんだ。
たとえ君の名前がかわっても、整形して姿を変えても、新規登録はされない。
それから、『登録』されるのは文字を読める人間だけ。もし君のペットが僕に触れたとしても『読む』ことができないから登録されない。
君に子供がいる場合、もしくは君が子供の場合、
僕の内容を理解できるなら登録されている。
読み聞かせをしてもらう年齢なら、仮登録はされるかもね。
それに僕を千回読んでくれたひとが二人いるとして、もしくはそれ以上に出てきた場合は、最初の人だけが『幸運者』に該当するんだって。
一冊の僕に対して、一人以上が同時に対面していることがあっても、まさかゼロコンマの単位まで、『同時』とまではいかないだろうからね。
今の時代がオリジナルの出現から何百年もたっていて、言葉が通じない場合・・・現代語に訳して、複製の僕の一冊目にオリジナルを重ね、ある程度の時間、月光と日光にさらす。そうすると精神が分裂、もしくは移動する。
同じ方法で、外国語版も可能だ。
・・・・・・・・・・・・・ってことらしいけど、くわしい説明はオリジナルの方に載っているらしい。
どうして僕がそのことを知っているかは、僕も知らない。
人間が本能を持っているように、僕の中にプログラムされているのかもしれない。
・・・・・・信用できない?
まぁ、普通はそうだよね・・・
でも、本当なんだ。
少なくとも僕は、
それを信じて君を待っていたんだよ。
僕は本を閉じられた時点で、君にこうして話していることを忘れてしまう。
『一回』と数えるのは、最初から最後まで読んで一回、だ。パラパラとページをめくるだけとか、ななめ読みとか、そうゆうのは数えらない。君が今僕を閉じても、これは一回には数えられないってこと。
僕にはヒモか、紙か、プラスチックなのか・・・
文明が進んでいるなら、すでに物質じゃないかもしれないけど・・・
とにかく『しおり』が付いてるんじゃないかな?
それを利用してほしい。
途中まで更新が可能だ。
ここまでのページにしおりをはさめば、トイレに行くなり食事をするなりしても問題ない。
その間に誰かがしおりを取ってしまえば、やり直し。カウントは白紙に戻る。
もちろん比喩だよ?
本当に僕が白紙になるわけじゃ・・・・・・
ああ、分かってた?
しおりを取った時、間違って閉じてしまったってゆう時は・・・どうやら三秒以内にもう一度開いて、しおりがはさんであったページを探し出せば、やり直しにはならないみたいだ。
僕はこれを三秒ルールと呼んでいる。
しおりをはさんだまま別のページに進んだり、前のページを読み返しても、
それは更新されないから気をつけてね。
・・・え?
えらそう?
そんなことないよ。
君と僕はパートナーだ。
よっ、相棒!
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まだ参加するか決めてない?
それとも一回ぐらいなら読んでもいい、って思ってる?
どっちでもいいよ。
もし君が僕を手放しても、他の誰かに渡った時、
そのひとが千回を達成するひとなのかもしれない。
だから僕を見捨てた、と罪悪感を感じないでほしい。
もし
読む気があるなら・・・
次のページを見て。




