表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/103

本の妖精



 あっ。


 また開いてくれたんだねっっ。



 大抵の人は、

「は?」

 とか

「こいつバカか」

 とか、

「妄想癖のあるやつが書いたんだろう」

 とか思うらしいけど・・・君はどう思うんだろう?


 表情が見えないから僕には分からないや・・・。


 でも、少なくても僕に興味を持ってくれた、ってことなんだよね?


 







 僕はこの本で、この本に宿っている『精神』さ。



 よろしくね!








 時々、『本の妖精』とか呼ばれてた気もする。


 さっきは「精神」って言ったけど、

 それがどうゆうものか、はっきり分かってるわけじゃないんだ。


 もしかすると『魂』なのかもしれない・・・



 君、宗教持ってる?

 もってない?


 こうゆう感じの話は大丈夫?


 無宗教のひとは、このたぐいを嫌う、って聞いたことがあるけど・・・

 イヤ、かな?





 まあ、いいや・・・イヤだったら閉じてるよね。

 勝手に進めるよ。


 僕は『僕』だ。


 でも、僕の隣にちがう僕が並んでいる可能性もある。


 僕が新しく刷られて、増えて、例えば本屋に並んでいる可能性だ。


 もしかして君は、新品の僕を手にとっているかもしれない。

 

 そうだとすると、僕が本当に『本に宿った魂』なら、

 どうして同じ装丁の本があるか、不思議に思うかもしれないね。




 ・・・・・・・・・・・




 君は・・・信じてくれる?



 僕はとある国の・・・

 どこの国だっけ・・・

 性別は・・・

 家族構成も・・・忘れてしまったけど・・・


 とにかく僕は、どこかの国の、誰かだった。



 そう。



 もとは人間だった。



 


 それだけはおぼえている。

 むしろ、他のことを忘れるようにしかけられてるんだ。


 僕は長い時間、記憶を保っていられない・・・。


 僕はもともと人間で、

 

 誰かの呪いをうけて、


 本の間を移動する『何か』になってしまった・・・。






 え?

 誰の呪いかって?


 ・・・・・・・・・おぼえてないんだ・・・。


 誰が僕をこうしたのか。


 どうして僕は、呪いを受けなきゃいけなかったのか・・・。



 もしかしたら、わざとその部分の記憶を抜かれているのかもしれない。



 僕が何か悪いことをして、

 その罰を受けたような気もする。


 肉体と精神をはがされるような罰・・・

 僕はそうとうな悪だったのかもね・・・


 でも今はヨコシマな想いなんてないよ?


 本に宿って性格が変わったのかな?

 それとも長い年月をすごして、人間が丸くなったってゆうやつなのかも。


 

 もしかしたら最初からこうで、何かの事故で―・・・?


 いや。事故で呪いはかからないか。


 何かの実験体なのかもしれないね・・・。




 

 呪いをかけた人物のことも、おぼえていない。



 もしかすると、それが『君』だっていう可能性もあるね。

             


       ははは。




         ・・・・・・はは・・・は・・・



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・まさか・・・・・そうなの?


 



 まぁ、いいや・・・


 とにかく僕は、呪いをとかなきゃいけない。


 そうじゃなければ、どうやら永遠に本の中から出られないらしいんだ・・・。






 僕は長い間、ずっと本の中で解放されるのを待っている。


 それには君の協力が必要で、

 だから僕は、

 君を待っていたんだ。




 ・・・何でかって?





 

 呪いを解くには、


 ある人物が・・・







 僕を千回読まなきゃいけなんだ。












 ・・・まさか、って思った?




 うん。そう。



 『君』のこと。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ