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モブだって生き残りたい!  作者: 前川ユキ子
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探索する部屋その1

とりあえずここまで投稿させてもらってまた夜に投稿しようと思います。よろしくお願いします。


カーテンの間から月明かりが射し込んでいてうっすら明るい。

懐中電灯とペンライトの光が丸く絨毯を照らしている。


さっきの会話をしながら思い出した事は2つだけ。

1つは、1階には憑依する幽霊がいて杏先輩に取り憑いている。そして、メンバー達を襲ってくるということ。

2つ目は、2階のウニョウニョ化け物のイベントをクリアしてからじゃないと1階のイベントが発生しないと言うこと。

なので、最初に杏先輩を見つけても倒れていて起きない。

そんな先輩をとりあえず寝かせたままメンバーの一人(1階の捜索途中合流する私か攻略対象者を選ぶ)に頼んで見てもらい探索を続ける。その後、2階のイベントをクリアしたと思ったら頼んでいたメンバーが襲われる。攻略対象者だと軽い怪我、私にしていた場合は襲われて死亡しているのを発見。

1階には確か7部屋~9部屋ぐらいあるはずだけど何処にいるかは思い出せなかった…

てか、なんで攻略対象者だと死ななくて私だと血みどろグロ注意になるのだ。

なんて不公平‼


それにしてもどーしよ…。

幽霊担当って私じゃん‼

幽霊っていっても 憑依してるし実体<杏先輩>あるし危なかったら光クン助けてくれるよね!……うぅぅ不安だ……。


緊張してる私に対してズカズカ部屋に入って探索する光クン。

ここは、食堂のようで部屋の中央に長いテーブルがありその回りに倒れたり壊れたりしている椅子が10脚ぐらいある。

奥の壁には人が数人は楽に入れる暖炉がありその上に女の人の絵が飾っていてすっごく不気味。そして暖炉を正面から見て右側に隣の部屋へ続くと思われるドアがある。


光クンは、テーブルクロスをめくって中を覗いたり暖炉の中に入って懐中電灯を照らして煙突の方を見たりしている。

大胆に探してるけどテーブルクロスから幽霊がバァ!って出る可能性とか考えてないかねぇ?


「ねぇ、怖くないの?」


「あっ?何が?」


「ほら、もしかしたらカーテンの隙間から幽霊が見てるんじゃないかとか?テーブルクロスめくったら出てくるんじゃないか?とか考えない?」


「嫌なこというなや…恐くなるやろが!まぁ、最悪襲ってこんであっちが見とるだけならいいし。てか、そんなこというならお前が探せや。幽霊担当やろ。」


…やぶ蛇つついちゃったみたいです。


「いやいや~ありがとうございます‼一緒でよかった‼めっちゃ頼りにしてます‼」


「ふんっ…!お前も突っ立っとるだけじゃなくて探せや。」


そんなことを言われましても…

この部屋でもう探す場所なんて無いんですけど!

光クンが全部見てくれたからね。


とりあえず何もしないのはダメかなぁと思いドアの隣に置いてある黒板くらい大きな食器棚を開けてみた。

中にはお酒だと思われるビンがズラッと並んでいる。







その時サァーーっと目の前の景色が変わった。


何処かはわからないけど壁一面にお酒が並んでいる。


一見するとバーみたいだけど私はここがバーではない事を知っている。


私のボトルは真ん中の段の左端に一つだけ置いてある。


そのボトルを持っている誰かがいる。


あれは?


あの人は……








「何、ボケーっとしとるんや。なんもないならさっさと次行くぞ」


ハッとするとさっきまでの景色が消えて元の薄暗い部屋に戻った。

なんだったんだ?

うーん…前世なのかゲームのイベントなのか…。

どうせ思い出すならゲームに関する事のほうがありがたいんですけど。


「てめぇーきぃーとるんか?…」


さっきより低くなった声で光クンが睨んでいる。


「聞いてるよ!いやぁあのさ、さすが大きなお屋敷なだけあって立派な棚あるし高そうなお酒がならんでるなぁーって思って!光クンも見てみなよ‼」


「…お前、ぜってーお酒の値段とかわからんくせに適当に言っとるやろ?」


「そんな事ないよ!親戚に酒屋さんしてる人もいるし。(叔父さんの伯父さんですが)」


光クンがブチブチ言いながら隣に来て棚に置いてあるお酒をマジマジと見ている。


「ねっ!すごくない?これなんか高そうにじゃない?」


言いながら目の前の取りやすそうなボトルを手にとり言ってみる。

お酒の値段とかわからないけど怒ったら恐いので必死に誤魔化しますよ。


「……お前マジか?…」


「……えっ?……」


なんか目がギラギラしててヤバめな感じなんですけどー。

違う意味で死亡フラグが立ってる気がします。

なんか、変な汗が出てきた。


「えっとぉ~…ごめ「これマジすげー高いやつやし!」


「へっ???」


「マジか!マジだよ‼プレミアついてめちゃくちゃ高いやつやん‼」


一人でノリと突っ込みをして興奮して怖いー。

手に持っているボトルってどれぐらいのお値段なんだ?


「お前の今手に持ってるの確か安くて数万、高くて数百万はしたはずやしなぁー。疑って悪かった!目利きは確かやな!」


ニッカリと可愛らしい笑顔の光クンにボトルをそっと渡すと目がさっきよりずっとギラギラしている気がする。

…私はむしろ今のお顔(可愛い笑顔)を写真でお姉様方に献上したほうがよっぽど現実的に儲かりそうだなぁ思ったりする。

たぶん生写真一枚500円ぐらいはするかなぁー?

貴重な生写真の更に更に貴重な笑顔撮らせてくれないかなぁ…。

今はカメラないし後から言っても無理か…。

もう、なんでスマホないのさ!スマホぉぉぉ…。


てか、お酒に詳しい高校生とかいいのか?セーフなのか?

呑んでると宣言したわけでもないしセーフということにしとこう。

価値がわかるのはすごいけどなんか、なんかおっさんぽくない?

いや、世の中のおっさんを卑下したわけじゃないよ!

てか、おっさんの方がいいよ!

おっさんにも色々、ちょい悪オヤジとか渋いオジ様とかお洒落な人いっぱいいるからね。

なんか、前世の記憶が戻ったせいかわからないけど20歳以下はないわーな感じ。

なぜかいけない気がするの。たぶん前世は大人だったんだろうな。

そのうちなれて大丈夫になるかもしれないけど…。

とりあえずおっさんいいよね!


そんなアホな事を考えている内に光クンはドンドンお酒を出して机に並べて言っている。

すっごく嬉しそうで楽しそうですがちょっと色々と忘れてませんか…。


「やべぇ…ここは宝の山やっ!これだけあれば大型免許とってバイク買って改造して……ッ♪」


「えっ?ちょっと待って!これ持って帰るの!?」


「そうや!だってこんなトコに置いといてもしゃぁないしもったいないやろ?価値がわかる人に大事にしてもらったほうが酒も喜ぶと思うしな。そやろ?」


「いやいや普通に考えてダメでしょ。」


「そんなこと言わんとー。一緒に見つけたんやし儲けは半分こにしよーやぁー♪」


「そんな事言ってもダメだよ。盗みじゃん。」


「チッ…ケチやなぁ。まぁ、いいけどな。俺は持って帰るし。」


「その前にココから出られなきゃ持って帰れないでしょ。先輩たちを探して脱出方法考えないとどうにもならないんじゃないの?」


「あっ……。完全に忘れとったわ。」


おいおい。自分で先輩たちを探すって言っておいて忘れるんかい。


「…はぁ…。それじゃぁ1回これ戻さんなんな。ミツル先輩に見られても面倒やし。……お前この事言うなよ。」


無言で通させて頂きます。だって言わないとは言えないので。

なんかブチブチと言いながら棚に戻していく光クン。

手伝おうとしたら触んなと言われたのでぶっちゃけ暇。

良いお酒を自分がわかりやすいように人には見つけにくいように配置しているようです。

そんな姿をボケーっと見ていると光クンが棚から本みたいな物を机に出した。


「何これ?」


「知らん。なんか奥に置いてあったし邪魔やし出しただけや。」


「ふーん…。」


すっごい暇なのでちょっとペラペラとめくって見てみると日記みたい。

なんとなくというかこれはきっとゲームのキーアイテムじゃないの!?

とりあえず読んでみようではないか!






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

森戸七海

服装:ジャケット Tシャツ デニム スニーカー

装備:ペンライト

持ち物:メモ張 ペン ハンカチ ティッシュ ペンライト


内山光 興奮状態継続中

服装:デニムツナギ(風神雷神の刺繍入り)尖った靴

装備:懐中電灯

持ち物:???


☆NEW☆??の日記を見つけた



読んで頂きましてありがとうございます!

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