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モブだって生き残りたい!  作者: 前川ユキ子
2/27

合流

少しだけ貯めて書いてあるので続いて投稿します

とりあえず、クローゼットから出て玄関へ向かう。

一人で行動するのは怖いけどルートの一つで私の死体がクローゼットから出てくるシーンがあったので思い出した以上いるわけにはいかない…。

確かヒロイン+4人は外へ逃げるために玄関へ向かったはず。

なので玄関に向かいつつ辺りを警戒して身を潜めて行動する。


月明かりが廊下を照らしている。

ペンライトを持ってるけどいらないくらいの明るさに少し恐怖感が緩和して心が落ち着いてきた。

こんな時にスマホか携帯があればなと切実に思う。

この世界は、元いた世界と比べると過去にタイムスリップした感じになる。

ポケベルあるしね。

この間やっとハンドバッグみたいなでっかくて重い移動型電話機が出たところだ。

まぁ、あったとしても電波があるかどうかわかんないけど。

本当に全力で攻略サイトをググりたい。


クリアはした気はするけどそんなにはまった覚えもなく攻略法が曖昧。

記憶が戻ったと言っても全部ではないらしい。

好きなものだった物なんかを比較的思い出したっぽい。

今、記憶が戻ってもあまり混乱がないのはそのお陰。

転生関連の小説にはまって読みまくっていたのとスマホの乙女ゲームが趣味だったことそこまで記憶が戻っていないからだ。

その中でも悪役令嬢もののざまぁが大好きだった私。

なのになんでこの世界に…。

色んな意味で泣けてくる。


必死に思い出しつつ、フラグに掛からないように注意しながら進んでいく。

このゲームは、探索系の謎解きがあるタイプでイベントを起こして会話や行動を選択していくようなっていたはず。

今ゲームにない行動をしているのでどうなるんだろう…。

でも、あのままいても何処かで死ぬだけなので悔いがないようにしなくちゃね。

とりあえずヒロイン達と落ち合わないと。


階段をおりて玄関に行くと思った通り五人がいた。


「あっ!無事だったんだ。よかったぁ。」


「おう。来たか。」


優しい声をかけてくれたのは、濃茶ボブでクッキリ二重だけど少しつり目。おちょこ口の口元にお色気黒子のある美人2年同級生ヒロイン奥田未華子(オクダミカコ)ちゃん。

その横にいるのが放送部の首領(ドン)。黒髪で特にセットをしているわけではなのに何故かおしゃれに見える。高身長で少し長めの前髪から二重の切れ長で色気抜群の目で見られると当てられて固まる女子や男子(‼)が耐えない。ヴィジュア系イケメンで頭が良いがアニメとゲームオタクの清川(キヨカワ)ミツル先輩。


「そんなことより、早くドアぶち破って帰りましょう先輩ぃー」


「部長等がいねーのに薄情ヤツやな。つーか、ドアから出んのは無理や。ドアノブ回らんし蹴っても殴ってもビクともせん。窓も全然割れんし……やっぱ来んのやめりゃよかった…」


言い合っているのは…。

帰ろうと発言したのは1年の北村孝司(キタムラタカシ)クン。明るい茶髪で前髪をバンドでとめてお洒落に力を入れている。かわいいタレ目で誰にでもそれなりに優しく少し泣き虫。母性が刺激される女子が多発。とりあえず略してチャラ男でヘタレ。

そしてそれに答えたのが内山光(ウチヤマヒカル)クン。短髪で金髪剃りこみがきまっているけど身長が低くて(165㎝)顔が童顔ジャニーズ系。ギャップ萌えでお姉さま達に特に人気がある。方言&不良系です。

そして冷静に二人の様子を見ているのは未華子ちゃん弟の奥田海斗(オクダカイト)クン。濃茶の髪を少し長めに伸ばして後ろに流している。素直ないい子で優等生ですがお姉ちゃん子です。ほとんど無表情だけど笑った顔は人の心を溶かすぐらい可愛いとの噂。真面目でシスコン…お姉ちゃん好きなのは悪い事ではないよ。うん。

この場にはやっぱり、佐東佑樹(サトウユウキ)先輩と水野杏(ミズノアンズ)先輩がいないらしい。

ちなみに佐東先輩は、ふわふわ天パの茶髪優しい顔立ちのワンコ系オネエ。

杏先輩は、金茶髪のショートカット。イケイケキラキラでギャル系美人さんです。



「てゆーか、なんなんすか?あれ?めっちゃウニョウニョ動いてタコみたいなの…人間の頭いっぱいついてましたよね?めっちゃキモかったんですけど‼」


「俺が知るか。自分で考えろや!気持ちわりぃこと思い出さすなアホ‼これ以上なんか余計な事話したら口開けんようにするからな…‼」


「…先輩落ち着いて下さい。あまり大きな声出さないほうがいいと思います。ここは心霊スポットですし、また変なの出て来るかもしれませんよ。ついでに孝司も落ち着け。ウザイ。」


「…海斗冷たい。怖いけど頑張ってきたのに‼」


「そんな事いうなら来なければよかっただろ。別に強制参加じゃなかったし。」


「だって、みんな行くって言ったし…女の子の未華ちゃんも行くっていうのにオレが嫌なんて言えないだろ!なんかあったら守ってあげなきゃって思ったんだよ‼」


「光先輩いるしだいたいの事は大丈夫だろ。なんのために来てもらったと思ってるんだよ。さっき一番に逃げたヤツが守りたいとか無理だろ。」


「…俺はミツル先輩にプレミアムライブチケットさえ貰わんかったら来てないわ…。一応言っとくけどな化けもんはまだいい。もし、幽霊出て来たら俺駄目やしな。物理攻撃効かんとかマジ無理。逃げる。」


「マジっすか‼幽霊ならオレいけるっすよ‼だって塩が弱点すよね?」


「塩効けばいいけどね。塩持ってきてるわけ?」


「おう!いざとなったら使うつもりで持ってきた。海斗の分もちゃんとあるぜ。」


「…おい、味塩かよ。幽霊に旨味をもとめてどうするんだ?」


「塩は塩だろ?大丈夫だって~」


いつも通りの三人組。

孝司クン、同じ女の私や杏先輩は守らなくていいのか?

まぁ、別にいいけどさ。

ちなみに未華ちゃんと呼んでいるのは幼なじみだかららしい。


「七海、何処に行ってたの?心配したんだよ。本当良かった。」


「ごめん。無我夢中でクローゼットに隠れてた。」


「おまえ…一人で逃げて隠れるなんて死亡フラグだぞ。生きててよかったな。」


ミツル先輩言われなくてもわかってます。

てか、未華ちゃんの肩に手なんか置いて密着度高いですよ。

いつもの事だけど今日はとても気になる。

なぜかミツル先輩は未華ちゃんに対して日頃からスキンシップが多いけど…。

彼氏彼女でもないのにくっつき過ぎだよね?

もしかして既にミツル先輩ルート確定!?

それはダメ!阻止せねば‼


ぎゅっっ。


という訳で空いていた方の未華ちゃんの腕に抱きついてみた。

邪魔して引き離したいのは山々ですが、ミツル先輩に睨まれたらここで生き残ったとしても生き地獄にしかならないから…。

とりあえずなんかしないと行けないと思ってミツル先輩に対向してみた。


「どうしたの?急に?」


「いやぁー、先輩いいなぁと思ったから抱きついてみた。」


「意味わかんないよ。可愛いからいいけどっ。」


ニッコリ笑って頭撫でてくれた。身長低くてよかった。


「まぁ、ここにいても仕方ないし移動するか。そこの三人もこっちに来い。」


ぶちぶち言いながらも素直にこっちにくる三人。


「さて。ドアも窓も開かない壊れない状態だ。これからどうする?とりあえず案出せ。多数決するぞ。」


「逃げ道を探したほうがいいと思うっす。」と孝司クン


「いないヤツ等探したほうがいいと思う。」と光クン


これは、分岐。孝司クンの案を選んだらアウト。

攻略対象者と未華ちゃんしか助からないエンドが確定。

ということで、光クンの意見に賛成。


「先輩達を探したほうがいいと思います。」と私。


「逃げ道見つけてから人探したらいいと思います。」と海斗クン。


ここまでは2対2。

確かミツル先輩はゲームの中では光クンと同じ考えだったはず。

とりあえず私が入る事でこの時点で3対2。

もし未華ちゃんがもしあちらを選んで同数でになった場合は捜索のほうになるはずだしこれで大丈夫。


「そっかぁーわれたなぁ。俺はぶっちゃけどっちでもいいし未華子に決めてもらうか。どうする?」


なにーーー‼

先輩何でですか!?

私の存在価値って…泣きたい!

お願い未華ちゃん、こっちを選んで‼


「えぇ…私ですか…。じゃぁ、先輩達を探してからにしませんか?何かあって恨まれても嫌ですから。」


未華ちゃん…先輩達が心配なわけじゃないのね。


「そうだな。アイツらになんかあったらめんどくさいしなー。てなわけで、捜索するぞ。」


「ミツル先輩と未華子先輩がいいならそれでいいっす。」


「同じく」


誰も心配してない。日頃の人徳が試されてます。怖っ!


「それじゃ、別れて捜索な。個人行動は危ないしどうやってわけるかな…」


確かA,B,Cパターンあったはずで未華ちゃんが誰とペアになって何処に行くかによって変わってくる。

ミツル先輩か光クンか孝司クン&海斗クンのコンビか。

今のところ好感度高そうなミツル先輩となりそうだけど…。

誰とペアになろうが私はついて行きますよ。

さて、どうなる?


「オレ、未華子と孝司と海斗チーム。光と七海がチームってことで。」


はいぃぃ?予想外です。

なぜに光クンとペアに。なんか人数片寄ってますけども!

て言うか、これじゃあ未華ちゃんと一緒に回れない‼

さっきからおかしいんですけど。

私が動いた事でイレギュラーが起こっているのか?

うぅどうしよう。


「ミツル先輩、申し訳ないんやけど一人で回らせてくれんか?コイツ、足手まといにしかならんと思うし。あれやったら孝司か海斗にしてくれや。」


そうですよね。光クン気持ちはよくわかります。

交代よろしくお願いします!


「光、オレに女二人を守るのは無理。一年コンビに未華子を預けるのは危なそうだろ。第一に孝司や海斗がお前が一緒に回ったらなんかあっても一人で頑張れって放置しそうだしな。かといって、一人で回したらもし偶然逃げ道見つけたらそのまま逃げると思うんだよなぁ。でも、七海のような弱い女を一人残して逃げる事はしないだろ?……たぶん。」


私は、光クンの見張りと重荷の役割なんですね。わかります。


「ぜってー逃げない。だからお願いやし一人で回らせてくれ。頼む。人を守りながらなんて勘弁してや。そっちには孝司も海斗もおるし、いいやろ?」


「じゃぁ、聞くけどもし幽霊いたら光は一人で大丈夫なのか?さっき化け物いたからいないとは限らないけど…?」


「…………チッ。仕方ねぇな。」


もし、幽霊出たら見捨てられて囮にされそうです。怖い。


「みんなもそれでいいよな?」


「七海と一緒がよかったけど…わかりました。」


「未華ちゃんと海斗いるなら全然オッケーっす。」


「…ねぇちゃんと一緒なんでそれでいいです。」


「私は未華ちゃんと「なんだ七海?文句あるのか?」


「無いです…。」


私も未華ちゃんと一緒がよかったよ。

もう、なんでこうなるの‼




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

森戸七海

服装:ジャケット Tシャツ デニム スニーカー

持ち物:メモ張 ペン ハンカチ ティッシュ ペンライト


☆NEW☆内山光が仲間になった!

一応、私は北陸方面出身です。方言がおかしい&読みにくければすみません。

読んで頂きましてありがとうございます!

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