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モブだって生き残りたい!  作者: 前川ユキ子
19/27

地下へ

地下に行くことが決定したのでテンションが一気に下がった私です。

光クンは面倒だと言うような顔をしてこっちを見た。


「なんや?そんなに行きたくないんやったらここで待っとってもいいげんぞ?…一人でな。」


「そうですね…。もしかしたら危ないことが起こるかもしれませんし…。ここにいるほうが安全(?)かもしれませんよ。…一人ですけど。」


そんな私を見て2人が交互に言う。

…こんな所で1人で待てとかそんなん絶対に嫌だし。わかってて言ってるでしょ!

海斗クン、"かも"ばっかりだし安全って言った時に疑問がついてましたけど‼


「…行きますから‼付いていきます。」


そういうと海斗クンはどこかホッとした表情になり光クンはフンッと鼻をならして目を離した。


「…まぁいいわ。意見が揃ったって事でさっさと下に行こか。」


本当にすんごく気が進まないけど付いていきますよ。

何事も起こりませんように…。南無南無。


「階段それほど広くないし俺、お前、海斗の順で下りていくぞ。海斗後ろを頼む。…お前は足手まといになるなや。」


「わかりました。先頭よろしくお願いします。」


「……わかった。」


…そりゃあ戦力にならないし仕方ないけどもう少し言い方があるじゃない。

わざとイラッてする言い方してない?

そうやってモンモンと考えていると肩をポンと叩かれた。


「大丈夫です先輩。オレが先輩を守ります。」


…それさっきも聞きました。

力強く言われましたけどそんなに不安そうな顔してた?

どちらかと言えば不満の方が大きいんだけど。

というか、後輩に気を使わせてばかりで申し訳ない…。


「海斗クン、気を使ってもらってありがとう。大丈夫だよ。」


「気を使ってるわけではなくてココ以外の場所でもオレがま「はいはい~。無駄話はそこまでや。行くぞ。」」


「…光先輩。」


恨みがましい目で見る海斗クンを気にしないという風にスルーする光クン。


「海斗、時間の無駄や。わかっとるやろ?それするんやったら帰ってからにしてくれや。」


「…そうですね…。言うとおりです。ねぇちゃんを探すことのほうが先決ですね。すみません。帰ってから本気を出します。」


「おぅ。そうしろや。まぁ、どうにか出来るかは微妙やけどな。」


何やらよくわからないが解決したみたい?

それは置いておいて…。

あぁ…本当に憂鬱。…鬱って感じは読めるけど書けません。

どうでもいいことを考えて少し現実逃避。


「じゃあ、行こか。…言っとくけど絶対こけるなや。」


最後はセリフは私を見て念をおしていう光クン。

変なフラグたてないで下さい。そうなりそうで怖いじゃないか。


階段は大人2人が並んで降りるのがやっとな大きさ。

すれ違って通る時には肩が当たるかなって感じです。

螺旋状になっているので何処まで続くのかは見た限りわからない。

辺りは真っ暗まではいかないけど懐中電灯がなければ足元がよく見えないぐらい。

私達は光クンを先頭に懐中時計で足元を照らしながら周りを確認しつつ階段を降りていく。

私はペンライトなので2人よりも視野が狭くて見にくい。

壁や階段には所々カビなのか苔なのかよくわからない物が生息している。

確認しながら降りていくのですごくゆっくりとだが確実に下へ。

降りる靴音だけが響く。

50段ほど下りて残り2段で階段が終わると言う時。

足元の苔(?)がズルッと動いて体勢を崩し前のめりに倒れこんだ。


「わぁ‼」

「うぉっ‼‼」


結果、私は光クンに後ろから抱きつくような形で落下を免れる事となった…。

さっき変なフラグ立てるから!


「ごごごごごごめんなさい‼‼」


慌てて離れて謝る私。

もう焦り過ぎでどもりまくってます。

でも、なぜか怒った様子はなく後ろにいる私を振りかえりマジマジと見る光クン。


「…お前…けっこうアルんやな。」


????

何を言ってるんだと少し考えてからバッと手を交差させて胸をガードする私。

…まぁ、見えてるわけじゃないからガードしても仕方ないんだけど。

気持ち的な問題です。てか、セクハラ‼

恥ずかしくて顔が熱くなるのがわかる。


「別に減るもんでもないしいいやろ。そんな事せんでも俺から触らんわ。」


「……光先輩?今何て言いました??何か触ったんですか???何を触ったんですか????」


私の後ろでブリザードのように冷たい声で光クンに話しかける海斗クン。

てか、聞かないで‼もう1回言われたら恥ずかしくて死ぬぅぅ。


「い…あのな…海斗、今のは事故やから!てか、俺ってぶつかってこられた被害者やし‼お前のせいやぞ‼」


そんなの知りません‼

セクハラ最低‼

プイッと光クンに背を向ける私に更に焦った光クン。


「お前ちょお待てま‼俺悪くねぇやろが‼…待て海斗‼話を聞け‼」


「"何"を待つんですか?さっきから先輩ばっかりズルいですよね??」


「事故やって言ってるやろ。触りたくて触ったわけじゃないしな!さっき気を付けろって言ったんに落ちてきたのコイツやし‼色気もない、まっっったくタイプじゃないヤツのなんて触っても嬉しくないし迷惑や‼」


なんか散々な言われよう…。

別に光クンのタイプじゃなくても全然いいもん‼

まぁ、落ちたのは私が悪いけどさ…。

少し冷静になった私は少し悪いなとは思いつつそのままスルーします。

だってやっぱりセクハラ発言は許せない。


「光先輩なんですか?その言い方だと七海先輩には全く魅力がないみたいじゃないですか。確かにセクシー要素やその他もろもろ女性的魅力が足りないかもしれません…。ですが、人間的にはとても珍しく中々こんな面白い人はいませんよ‼…それに七海先輩の女性的魅力なんてオレだけ知ってればいいんで。」


最後の方の言葉はボソボソ言って聞こえなかったけど海斗クン…それ全くフォローになってないからね?

トドメ指さないで下さい…。

なんかもうガードしてた手もダラーんと下ろしますよ。

女の魅力ないのにそんな事しても意味ないでしょうから⁉


「…海斗…。なんかソイツ落ち込んでるけどいいんか?」


残念そうに私たちを交互に見る光クン。


「えっ‼なんでですか⁉事実を言っただけですよ。」


これ以上何も言わないで海斗クン‼

聞こえないように耳を押さえてしゃがむ私を見かねたように光クンが口を出す。


「なんかな…。初めて知ったけど海斗って色々残念なヤツやな。うん、これは伝わらんでもしゃーないわ。てか、なぜ最後の一番大事な所がボソボソなん?」


「いやだって恥ずかしいじゃないですか…。」


「さっきの"オレが守る"宣言とどう違うかサッパリわからんげんけど…。」


「全然違いますよ!オレだけが知ってればいいなんて独占欲丸出しでほぼ告白じゃないですか!さっき告白はTPOを考えてちゃんと意識してもらえる時にするって決めたんです。光先輩も言ったじゃないですか。今の優先するのはねぇちゃんの事なんです。」


「……うん。なんかもうめんどくせーわ。ソイツ立たせてさっさと行くぞ。」


「先輩、さっきの話からそらしてもダメですよ?」


「しつこいヤツやな。だからコイツが落ちてきたんがダメやってんろ。それならもうそうならんように手でも繋いでしっかりお前が見とれや。」


「…そうですね!それいい考えです。…七海先輩立って下さい!」


急に手を引かれて無理矢理立たされた私。

耳を指で押さえてアーアーと声を出していたので全く聞こえませんでしたがとりあえずさっきの話は終わりましたかね?

…もう忘れたいので終わった事にします。


「先輩。時間がもったいなのでサクサク行きましょう。」


そういって何故か手を握る海斗クン。


「えっと…。なんで手を握ってるの?」


「また何かあったら危ないですから‼転びそうになったり気分が悪くなったらいつでもオレに寄りかかってもらって大丈夫ですよ。」


そう言って優しく笑う海斗クン。

…そうですか。私は幼児ですか?なんで子供扱い⁉

男女の性別を越えての対応にもう気力もゴリゴリ削られて反発する力もない。

もうどうにでもなれ‼


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

森戸七海 自棄気味

服装:ジャケット Tシャツ デニム スニーカー

装備:ペンライト

持ち物:メモ張 ペン ハンカチ ティッシュ ペンライト 塩(手のひらサイズ)残り半分 塩の小包×10


内山光 疲れ

服装:デニムツナギ(風神雷神の刺繍入り)尖った靴

装備:懐中電灯

持ち物:味塩(詰め替え用) メリケンサック小(威力小) 携帯催涙スプレー ポケベル アイスピック(カバー付き) ペン メモ一頁


奥田海斗 ルンルン♪

服装:パーカー Tシャツ チノパン スニーカー

装備:懐中電灯 ポシエット

持ち物:ペン メモ張 ティッシュ ポケベル ボイスレコーダー 使い捨てカメラ 味塩(瓶)残り2/3 塩の小包×5












読んで頂きありがとうございます

海斗は、クール系で書いていくつもりだったのにどうしてかこんな風になってしまいました…

遅筆ですが頑張って書いていきます!

よろしくお願いします

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