第2話 あれっ?ここどこー?
罰が当たったのかな…。
暗闇で何も見えない。今立っているのか逆さまに立っているのかも感覚が消えている。
日ごろ私がドジで怠けものだから、神様が許さないって感じでこんなことになったんだ。
皆と同じじゃない人生を歩むのは罪?楽することはダメ?
あぁ、このまま何もわからなくなっていく。私って何のために生まれてきたんだろう?
ごめんね。
はっ!
猛烈な光が私を襲い、うわっ起き上がり目が覚めた!
あれ、ここどこだろう?
見たとこのない場所。草も木も沢山あり一面中覆いつくしている。ジャングルみたい。
痛いと思うとお尻に草が刺さっていたので立ち上がる。
いったい何があったんだっけ。
さっきまで道を歩いていたら突然何かが襲ってきてそれで何かを見て。
そして今いる場所は明らかに私のと違う知らない世界。
でも今何時だろう!?と思い学校指定リュックから、お母さんから渡された安全スマホを探すけど、ない。
あー!そうだった!机の引き出しの中に置いてきたんだった。
木の葉っぱの隙間から空の時間帯を測ったけれど、薄暗く夕方の落ちた空になっている。
急いで帰らないと!心配してまたママに叱られちゃう!
四方すべてジャングルでどちらが東なのか見当がつかない。
ええい!悩んでいるより行っちゃえ!
こんなときは、と頭をフル回転させて筆記用具から鉛筆を取り出す。
えいっ!とそれを地面に叩きつけるとコロコロ転がりやがて止まった。
鉛筆の端にある1~6までを掘った数字を、暗いので目を細めながらじっと見つめた。
「1」か!
1といえば、北!北と言えば目の前にある方向が北!
これで合っているか、death or die だけど行かないと!
ジャングルにいるオオカミらしき声に背筋が凍り、ますます理性が失われた。
いっけえええええ!!
大突進!
この際私の足に近寄ってくる奴がいたら蹴とばしてやる!との勢いで、ジャングルの中マッハ22の速度で草木を吹き飛ばしていく。
不安を怒りで押し殺し、薄暗い青い光が大きくなっていく。
よし、ここだ!やった!
私の胸はドキドキワクワクで嬉しかった。
ところが森を出る寸前、何か悲鳴らしき声が響いた…ような気がする。
「助けてー!」