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俺は俺のことをよく知らなかった

2014/08/25 投稿

 長い英語の羅列と睨めっこして、どうしようかと途方に暮れていた。到底、今の俺の力では読むことは出来ない。あらゆる角度から見る前に知らない単語が多すぎる。よく考えると英語じゃなく日本語でならと読める。そう思って翻訳ソフトにも一応かけてみたが、馬鹿みたいな意味不明の、もしかすると日本語かも知れないような羅列が返ってきただけだ。万策など等に尽きた。

「英語、難しすぎる」

 早く読んでください。

 スマホの音の知らされた催促の知らせ。普通は読めるものなんだろうか。

「はぁ……日本語にしてくれ」

 あなたは読むことができます。声に出せなければ、それでも構いません。集中して、頭の中で思い浮かべてください。それだけで魔法が発動します。

「思い、浮かべる」

 心を落ち着かせる。読めるか否かは忘れて、ただ文字列を思い浮かべる。

 一瞬間だけ変化を感じないと思ったが、何かが現れた感覚に襲われる。

「あ、なんか、こういうことか」

 記憶の片隅から知らない何かが現れたように思う。何をすべきか知っている。知っているはずはないのに、知っている。頭の中に違和感がどんどん生まれてくる。

「…………両手を前に出す?」

 脳内にイメージした不完全な文字列が次第に鮮明になる。だんだんと感覚がわかってきた。完全に頭の中に浮かび上がり、すると一瞬にして弾け飛んだ。目を閉じていたのではないが、見ると手の上に重そうな本が。どうしてか軽いなと思っていると、少しずつ重くなる。

「この本はなんだ」

 それは魔導書。分け与えた私の力で、今あなたは魔法を使いました。魔導書を開いてください。あなたにあなたの魔法を差し上げます。

「説明ありがとう」

 そう返信を返して重そうな本を開いた。一面が全て真っ白。つまり白紙だ。

「いや、違う。これは……」

 本が白紙だと思っていたが、目の前に広がる光景の全てが真っ白になったのだ。また頭の中に文字が浮かぶ。イメージしたわけではなくて、何か強制的にどこから送り込まれているような。

 強さを望むか。

「強くありたいと思う」

 能力を望むか。

「人間の限界を見たい」

 どうして。

「可能性を信じたい。人間の可能性は、限界を見つけられないことで証明されるって、気づいたから」

 何を言っているのかと思う。自分の中にこんな思いがあったことに驚いた。そんなことを考えていると、視野にいつもの部屋があった。

「いつ気づいたんだっけ…………」

 見下ろすと、手に持っている白紙だった魔導書には、魔法について書かれていた。自然現象の発生や錬金術などの使い方や効果、発動条件が事細かに記された本になっていることに驚きながらも、連絡を待つ。

 その後、朝になっても連絡はなく、摩訶不思議な現象でオカルトのような資料があるという結果だけが残った。スマホに記録されたアリス・カイテラーからのメッセージを見る。実感はないけど、魔法は貰った。全てと引き換えにという言葉の意味が、ただただ俺を不安にさせるのだった。

昨日の続きです。文章が崩壊してる?なのは秘密です。

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