剣狼と青猪
「わりぃ相棒。遅れたわ」
「本当に悪いと思ってるのかよ?」
「微塵も思っていない!」
「相変わらず素直だなお前は」
そこで俺は一つため息をつくハァ
この不謹慎な男は剣狼、リアルじゃ高杉研二という。
俺の待ち合わせ相手であり、このゲームに招待した張本人でもあるのだ。
ゲーマー部では、ちょくちょくこのようにお互いをゲームに誘いあっているのだ。
ゲーマー部は俺が部長で、こいつが副部長。
正確には、サークル責任者だけど気にしちゃ負けだぜ☆
根っからのゲーマーしか集まらないのが悩みだ。新人ゲーマー募集中です。
赤みのかかった杖のような木製の棒に青色のロープをまとってそれなりのオーラを
醸し出している。
「それじゃ約束通りに青猪を狩ろうぜ」
「調子良い奴だなほんと」
俺は心の中で呆れていたが実力は
認めているのだ。
剣狼はこのゲームでは珍しいスタイルをとっている。魔法があるのにめっちゃ近づくのだ。癖が強く他のプレイヤーは苦労するのになんなくプレイしていた。
剣が出るファンタジー系にいたせいか、やはり
近距離を得意としていて、属性は主に火や闇などのごり押し系である。
極めつけはPSが生み出した火と闇属性を
同時に発動する《漆黒の火炎》はたちがわるい。
半径15mなんて地獄絵図だぞまったく。
そんなこいつに今疑問が湧いている。
「なんで青猪なんて狩るんだ?」
「別に理由なんてないけど?」
確かに青猪は肉などは旨いし、皮は立派な素材に使える。
だがわざわざ攻略組の俺らが狩る相手ではない。
むしろ最初の敵だから初心者が狩るべきだ。
「何か考えてるんだろ?いつもの奴らでβ終わる前にパーティか?」
「・・・お前はなんでも分かるよな」
「お前が単純なだけだよ」
どうやらいつもの仲間でβ版が終わる前に大騒ぎするらしい。
「まぁ そうゆう事なら手伝おうじゃないか」
もっとも、さっき紹介したで広範囲技で一撃だが




