表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

キス

Bonds of ten years after【chapter⑤】キス



 日曜日の朝、咲空さくらが、愛翔あいとの部屋に、乗り込んでくるように入ってきた。愛翔は、お気に入りのbonds of ten years afterの映画を勉強机の前お椅子に座って、テレビから離れて、ひとりで観ていた。そして感動に浸っていた。愛し合った二人が10年後、また再会するという恋愛映画だ。直訳で10年後の絆。

だが、そんなことお構いなしに咲空は叫んだ!


「あいとーーーーー!!」


と、言いながら愛翔の部屋のコタツの上に置いてあった消しゴムを掴み取り、愛翔へ投げた。感情的になってる咲空のコントロールは抜群だった。愛翔のひたいに綺麗にヒットして、椅子に座っていた愛翔はそのまま後ろへ倒れた。


ガタン!


「いててて、な・・何だよ?!さくらーー」


「何じゃないわよ!何度あんた、私の約束破ってんのよ!昨日は土曜日だから堤防に二人で会うって話したでしょ?こういうこと多すぎなんだよ!」


咲空は、キレてる・・・何を言っても通じないだろう。ここは謝るしかないだろう・・・


「ごめん。ごめん。ちょっと冷静になろう?」


咲空はまるでエサを取られたライオンのようにゼーゼー言いながらこっちを鋭くにらみつけてるw


「でもさ。咲空。おれもちゃんと約束の時間に行ったんだぜ?でも、お前がいないから。あぁまたかって思って帰ったんだよ。そのあとにお前来たのかもしれないな・・・・?」


咲空の目はまだ赦してないが言った。


「今度こういうことまたあったら、ゆるさないんだからね?! それにいつ海に連れて行ってくれるの?」


愛翔はちょっと驚いた顔で言った。

「海って、いま冬に近い秋だぞ?そんな時に海なんて普通いくか?」


「いいの!愛翔の思い出の場所に二人でいきたいの!」


しょうがないなーという顔をして、愛翔はうなずいた。




 二人は、昼から電車に乗り時間をかけて海へと向かった。秋の海は寒かったけど、二人は寄り添って海をながめた。そして、あの時の話を愛翔は詳しく話をした。咲空はまた、泣き始めた。二人は喧嘩もして、すれ違いもよくあったけど、それはお互いを想っての喧嘩が多かった。それは、二人が一番よく知っていた。



この時期の海は人が少ない。冷えた体を寄り添って温め合い、顔と顔をゆっくり自然と二人は近づけた・・・・。



そんな二人を太陽も一緒になって温めた。



【chapter⑤】fin


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ