ゴッドウォーズ弌
上巻となります。
長いのでしおりを使う羽目になるかもしれません。
芦田 凌は普通の道を普通に歩いていた。
普通に、何も考えず。
すると上空からなにやら音が聞こえる。
気になり上を向くと
何かが落ちてきた。否、堕ちて来た。
そのまま凌の頭上に迫っていき、
逃げる間も無く凌に追突した。
===
「うぎゃっ」
堕ちて来た人はそんな声を出して、俺に追突した。
「あのぉー、えっと、大丈夫すか?」
俺が聞くと
「むむ、貴様は人間ちゃんかな?」
と相手は言った。
(は?こいつ厨二病?)
しかしその相手は本当に人間ではないように見えた。(オレが厨二病なのか?)
金色の艷やかなロングヘアに、よくわからないローブ?を来ている。年は丁度、中二くらいに見える。
そして丸々と大きな目をぱちくりさせている。
でも相手だって人間だろう。
「人間ですケド・・・・あなたも人間でしょう?」
「ははん、わかってないな。まぁわかるはずもないか。私は『神』だからな!!・・・て、おい!!なんだその冷めた顔は!!」
(厨二病か。)
「悪い。厨二の妄想に付き合ってる暇はない。オレには漫画を読むっていう大事な仕事がある。」
俺はその子を軽くあしらってその場から立ち去ろうとしたそのとき。
[どぉおおん!!]
「うわっ?!」
俺の目の前に雷が落ちてきた。
こんなに晴天だというのに、しかもよりにもよって凌の真ん前に
「ふん、私のことをぞんざいな扱いをするから天罰が下ったのだ。」
「何を、丁度自分の事みたいに都合よく言ってんだよ…うおぉ…死ぬかと思った。」
「絶対に死ぬことはない。私が落としたからな。雷を。」
「・・・ハァ?;」
「まだ信じてないな?ならば見せてやろう。今から雨を振らせてやろう。そして10秒後に止ませてやろうではないか!!」
その子が両手を空に掲げ始めた瞬間、
さっきまでの病気になりそうなほど眩しい日差しに雲がかかり、途端に大粒の雨が降ってきた。
唖然としていると十秒後に雨が急に降り止んだではないか。
「ナニコレ。奇跡?」
「私がやったんだって!!いい加減信じろよ!!」
俺は驚いて一歩後ずさった。
「まぁ、此処で会ったが百年目、貴様には私のお手伝いになってもらおう。」
「ハァ?!」
そんなこんなで俺は近くに見える廃墟に無理やり連れて行かれた
===
彼女の名前はモネ、だそうだ。
こんな話信じられないというような話、
彼女は神として天空で仕事をしていたが、とある失態により、天空から堕ちてしまった。だそうだ。
(ワケワカメスープだわ全く。)
俺が頭を抱えているとモネが質問してきた。
「君の名を述べよ。」
と言われたので、普通に名前を言った。
「凌か。実に良き名前だ。」
(良き名前ねぇ・・・・)
「お手伝いと言ってもそんなにやってもらうことはない。私を案内しろ。」
「案内?どこに。」
「う~ん…じゃあ、凌の好きな場所でいいぞ!!私は人間界を観光したい。」
「好きな場所って言われてもねぇ・・・・あ。」
好きな場所といえば思い当たる場所があった。
「どこでもいいんだよな?好きな場所なら。」
「ああ、どこでも構わんぞ。」
俺たちは廃墟を出て、暫く歩いて行った。
そこは廃墟から歩いて大体丁度5分程度の場所だった。
「好きな場所っつたら此処だケド・・・」
俺が連れていった先は、なんの変哲もないマンションの屋上。
「何もないな。」
「何もないぜ。でもココに寝転がって空を見上げると気持ちいいんだ。」
俺は試しに転がってみせた。
そして腕を伸ばし、目を閉じた。
「風が丁度涼しいし、空がきれいに見えるんだ。お前も寝転がってみな。」
「うん。」
モネは寝転がると気持ちよさそうに
「・・・眠くなってくるな。」
と呟いた。
「・・・どうだ。気に入ったか?」
「まぁまぁだな。だが、悪くもない。」
素直じゃねえなと内心思いくすくすと笑った。
「まぁ、こんくらいしかわかんないケド、お前は他行きたいとことかあるのか?」
「お前じゃない、モネだ、モネって呼べ。」
「わかったわかった。」
「・・・特にもない、今日はこれで満足だ。用事も思い出したしな。明日、また廃墟で待ってる。帰っていいぞ、凌。」
「んじゃ、お言葉に甘えて帰るケド。女の子残して帰る訳にもいかねーから途中まで送るわ。」
「馬鹿にしてるのか?私は神だぞ?」
「はいはい。いいから。」
そうして一緒に帰り、公演の所で、もう大丈夫だ。と去っていったので俺も家に帰った。気がつくと夕方になっていたのだ。
最初モネとあったときは猪口才な餓鬼だと思ったが、話していると結構楽しんでいる自分がいた。
「明日、廃墟行くか。」
そう言って部屋でくつろいでいた。
===
凌が部屋でくつろいでいる頃、モネは天界ヘの道を探していた。
「確か非常用の道が・・・お。あったあった。」
公園の端っこの木、人には見えぬものだった。
この木を登るとそのまま天界へ行ける。
「よいしょっと。。。」
モネは木を登って登って、天界へとたどり着いた。
「ただいま戻りました。アドネス。」
「おう、モネ。心配したぞ。急に落っこちるものだから。」
「すまない。私の不注意だ。アドネス。」
モネが話ている相手、アドネスは真剣な顔で話を進めた。
「そうだったモネ、大事な話があるんだ。人間界へ墜落したから言えなかったのだが。」
「大事な話?」
「人間を追放することになった。」
「え・・・?」
モネは一瞬聴き間違いかと耳を疑った。しかしアドネスはもう一度
「人間を追放することになったのだ。聞いているか?モネ。」
確かにそう言ったのだ。
「何故だ?」
「もともと人間は我らの失敗作だ。頭脳の発達がどの生物よりも活発だったから生き残してはおいたものの。やはりこの世に人間は必要がないと言う結論がでた。」
「だから追放と?」
「ああ、そうだ。あと、寿命の運命を下すのをちまちまと実行していたら地球が死ぬ。この前の台風で何人か殺してはおいたが、それでも10000000/1に過ぎぬ。」
「だが、人間でも言うことをきかせればなんとかなるのでは?」
「ならないから言っているのだよモネ。いい加減諦めろ。」
アドネスは厳しく言う。
「・・・・はい。」
モネはしぶしぶ頷き、その場から去った。
===
今日は幸い学校が休みの日だったので、廃墟へ向かった。
道中、近所の方にケーキをおすそわけされ、持っていってしまった。
(モネがケーキ嫌いじゃないといいんだけどな。)
そんなことを思いながら廃墟についた。
モネはまだ居ないようだ。
俺が中で暇していると声が聞こえた。
「凌!!!!」
「うおっ!いたのか。」
「居てはいけないか。」
「いや、まだきてねえと思ってた。あ、そうそう。今日はケーキ持ってきたんだけど、喰う?」
「食物ならもらっておこう。」
モネは興味しんしんでケーキを口に入れた。
「うむ・・・不味くはないぞ。」
素直じゃねーなと思った。何故なら口に含んだ瞬間頬が緩んだから。
ケーキを飲み込むとモネは喋り出した
「今日は連れていって欲しいところがある!!ガッコーというところだ」
「えええ・・・」
「何故そんなに嫌がる?!」
俺は「休みなのに・・・」と呟いて、モネを学校へ連れていった。
「おはようございますー。」
教師がいた。
「お、芦田。休みなのにくるなんて珍しいな。補習か?」
「あ、いや、コイツが来たいと言うもんで。」
教師は不思議そうに顔をかしげて
「コイツて誰?お前今一人だろ。」
あれっと思ってとなりを見たがモネはちゃんといた。
「いるじゃないスかここn・・・」
言おうと思ったら体が突然勝手に動き、向こうへ走っていった。
「うぉ?!あ、先生さよならぁ~~~~」
「廊下走るなーーー!」
「凌!言い忘れてた!私の姿は凌以外には見えないんだ!」
「先に言えよおおおおおおおお」
そうか、モネが動かしているのか。
「すまない。学校は人がいるから見るのは難しそうだな。もう帰るか。」
「え?いいのか?まだ居ても別にいいよ?」
「いや、もういい、ちゃんと観光できた。」
そして俺は体が自由になりモネと一緒に廃墟へと向かおうとした。
その時、
救急車の音が聞こえ、外にいそいで出てみると、
車が酷く大破して路上に転がっていた。
そして辺りには血飛沫が沢山付いていた。
「事故?!」
俺が驚いている頃、モネは別の事で驚いていた。
「・・・・・事故・・・なのか・・・。」
後に聞いた話、死者10人、たまたま歩いていた女子高生3人とたまたま歩いていた男子高生5人と車に乗っていた2人が被害にあったそうだ。
廃墟に戻るとモネは何か考え事をしているように見えた。
「・・・・どうしたんだ?モネ。さっきの事故のことか?」
「・・・・いや。なんでもない。何も考えてなどいない。」
そうしてその日は結局廃墟で沈黙が続き、いつの間にか時間は過ぎ、モネは「帰る。」と言い残し帰っていった。
俺は家に帰り、モネの事を心配していた。
(どうしたんだろ。)
===
モネは考えていた。
どうにかこの追放というのを止められないのか。
しかしもう決まってしまったものは変えられない。
「・・・・人間・・・いい人もいるのにな・・・・」
===
後日廃墟に行くと、さっぱり元気になったモネがいた。
最も、それは空元気であるが、俺はそれに気がつかなかった。否、気が付けなかった
「おはよう。凌。」
「で、今日はどこに行きたいんだ?」
「うむ、特にないな・・・。そうだ、買い物をしてみたい。」
「買い物ねぇ・・・・ま、ショッピングモールてとこか。」
俺達は電車に乗り、ショッピングモールへ向かった。
人には見えないモネなので、付いてきているか確認すると周りに痛々しい目で見られるので、ずっと手を繋いでいた。
「さてさて、ついたが。何買うの?」
「・・・・服。私はこのローブしかもってないから服が欲しい。」
「俺には服のセンスは無いけどいいか?俺に聞くなよ?聞かれてもわかんねーぞ?」
俺は俺自身がよっぽどセンス悪いのを知っているから、用心深く言った。
「私が自分で決めるから凌はなにもしなくても構わぬ。」
「そうか、なら良かった。」
と言って俺はモネの近くに居た。
モネに「これがいい」と言われたものを、彼女へのプレゼントです的なオーラをバンバン放ち、レジへと赴いた。
購入して、その場で着ると言われたので、フィッティングルームへ向かった。(モネは俺以外には見えないのでどこで着替えてもいいのでは?と聞いたら殴られた。)
見えない訳だから占領するわけにもいかず、一緒にルームへ入った。
「おい凌、私は今から着替えるが。」
「うん?」
「絶対に振り向くなよ!!後ろむいていろよ!!」
「あ、お、おぅ;」
(いや、わかってはいる、分かってはいるけど、後ろで着替えられてるとおもうと何となく緊張するな…振り向きたいきもちが全く無いわけでも無いけども、否!全く無いッ!!断じて無いッ!!!)
少し顔を火照らせながら、胸の奧のピンク色のモヤモヤを打ち払うべく俺は自分に言い聞かせていた。
「…終わったぞ。見ても良いぞ。」
俺が振り向くとモネは女の子らしいピンクの服を少し恥ずかしそうに着ていた。
「こうゆう服は初めて着るな・・・どうだ?」
「似合ってるよ。凄く。」
俺が褒めるとモネは顔を赤くした。
「似合ってるか?本当に?」
「似合ってるっつーの。嘘ついてどうする。」
モネは嬉しそうにくるっと回った。
「うむ!悪くない!」
そうして廃墟へと帰ろうとした。
電車のホームに着くと、なにやら騒ぎがあった。
どうしたのかな?と思っていると電光掲示板に≪事故≫と書いてあった。
「また事故か…なんか最近事故が多いな…あれ、モネ?」
「凌!こっちに来い!!今すぐにだ!!」
と言われホームの外へと走って出ていった瞬間。
ホームから悲鳴が聞こえた。
「な・・・・何が起きたんだ?」
「いいから!!今は逃げるんだ!!」
一生懸命走って、遠く離れた公園のベンチに座り込んだ。
「モネ!!なにが起きたんだ?!」
「通り魔だ…。今、ホームに通り魔がいたから連れ出したのだ…。」
「通り魔?!なんでそんなん分かったんだよ!」
「…神だから。」
「…」
「本来は全員あの場から連れ出すべきだった…なのに私は凌しか連れ出せなかった…。凌しか頭に無かっ…いや、なんでもない!」
「??まぁ、でも助けてくれてありがとうな。」
「お礼を言われるようなことではない。」
モネは冷たくいいはなった。
「私は沢山の人を殺してしまったんだ。」
「モネは悪くない。悪いのは通り魔だ。だから落ち込むな。」
「通り魔のせいじゃない・・・神々の定めだ・・・」
とボソッと呟いたが凌には聞こえていなかった。
===
電車が止まってしまっているので俺たちは、そこまで遠すぎるワケでもないので歩いて廃墟へと戻った。
廃墟の目の前でモネが立ち止まった。
「凌。」
「ん?」
「・・・今日凌の家に泊まっても良いか?」
「・・・・え?!」
(俺の家に?!たとえモネだとしても、女の子が?!)
「凌以外には見えないから平気だろう?・・・いや、ダメならいいが。」
「い、いいケド・・・いいの?俺の部屋狭いぞ?」
「別に広さはどうでもいい。今日は天界に帰りたくはないのだ。」
(急にどうしたんだろうか。)
俺は少し緊張しながら家へと連れて行った。
「此処だけど、汚すぎるからちょっと整理してもいいか?!」
「別にきたなくてもいいが、整理したいのなら外で待っていよう。」
モネは特になんとも思っていない表情でさっきから喋っていた。
(俺だけか意識してんのは。)
俺は軽く悲しんで部屋に入って整理を始めた。
===
一方その頃モネが外で退屈していると
「おい、モネ。」
誰かに呼ばれたようなので振り向くとそこにはなぜかアドネスがいた。
「アドネス・・・?!」
アドネスは呆れ返ったように話しかけてきた。
「人間は敵だ。わかっているのか?今すぐ天界へ戻れ。」
「しかし・・・人間にも善い人間がしっかりおるぞ!!」
モネがアドネスに言うと
アドネスはため息をつき、懐から何かを取り出した。
「どうしてもというなら、ここでお前を殺すぞ・・・?」
手に持っているのは特殊な形をした銃のようなものだった。
「脅し如きでは怯まぬぞ。」
「脅しではない。本気だ。」
アドネスの目は本気だった。
「何回聞こうとも、私の意見は変わらないぞ。」
「そうか。残念だ。」
アドネスは銃を構えようとした。
が、銃をしまった。
「・・・お前がよく遊んでいる男が帰ってきた。今回は撃たないでやろう。それまでに能く頭を冷やしておけ。今度は本当に撃つぞ・・・?」
そう言ってアドネスは目の前から一瞬で消えた。
「モネ!!整理終わった!!」
「・・・ああ。今行く。」
モネは凌に軽く、気づかれない程度に微笑んだ。
===
「ここが俺の部屋だケド、汚くてごめんな。」
「いや、別にいい。それにそんな汚くもないぞ。綺麗でもないがな!!」
「う・・・;」
(褒めてんのかけなしてんのかわかんねーなぁ;)
「で、なんでまた俺ん家泊まろうとしたんだ?」
俺は一番気になっていたことを聞いた。
「言っただろう、天界に帰りたくなかったからだ。」
本当にそれだけなのか?俺はそんな疑問でどうしようもなかったが、直接聞くのも気が引ける。
なにか、聞いてはいけないようなきがした。
「・・・・凌。着替えたいんだが、何か貸してもらえる服とかないか?」
「う~ん。俺のシャツ位しかないケド;」
「なんでもいい。それでいい。」
「じゃあ、今着てるの洗っとこうか?」
「よろしく頼んだ。」
(やっぱりいつもとなにか違う・・・・・)
そんな疑問を持ちながら、モネに服を貸して、部屋で静かにしていると。
「きゃああああああああああああああ!?」
下の洗面所からモネの声が聞こえた。
俺が走って駆けつけると
「入るな・・・・!!絶対入るなぁ!!」
ドア越しにそういわれた。
「どうしたんだー?」
「べつに何もしていないっ!!」
向こうからは大変恥ずかしいような声が聞こえた。
(・・・まさかこけたとか。)
「まさか、こけた?」
「うぐっ・・・・」
図星か。と俺は心のなかで納得した。
入ってはいけないのはおそらく下着なのだろう。
着替え中だ。
俺は胸の中のアブナイ衝動から逃れるように二階の部屋へと走って戻った。
モネが着替えている間。暇すぎて俺はいつの間にか寝てしまった。
目が覚めるとモネが
「やっと起きたか!!」
なにやら嬉しそうな(俺的にやな予感な)目をしてそう言った。
「な、何かなモネさん。」
「これはなんだ?!」
その目線と指の先には・・・
「ぬごぅっ?!」
「?」
(これは駄目だ、ダメなんだあああああああ)
そこにあるのは借りたくもないのに勝手に部屋に置いていきやがった友達のエロ本。処分したら殺すと言われ
返そうとすると拒絶するのでどうともできない状態だった。
「モネ!!それはみてはいけないタイプのもの!!」
「・・・・うわー凌変態だなー。」
なんとモネはもうぴらぴら見ていた・・・
「違ああああああああううッ!!」
===
なんとかエロ本をゴミ箱につっこんで(もう諦めた。)
部屋で一安心しようとしてた。
(あれ。これて結構望ましい光景だよな?女の子と二人きりで部屋にいるって・・・)
ピンクのモヤモヤを打ち消すように
(って、いやいやいや!!!俺はロリコンか?!違うだろ!)
とこころで暗示をかけていると
「・・・・?!」
モネが急に立ち上がり、窓から顔を出し、空を見上げた。
俺も窓から見た。
「モネ急にどうし・・・?!」
「アドネス・・・・」
外から人が沢山降りてきた。否、降ってきた(・・・・・)。
ものすごい速度で落ちてきているではないか。
それなのに近くに着地している人を見ると、怪我一つしていなく、そのまま歩きだしていた。
「まじかよ・・・・」
「凌、逃げよう。逃げないと死ぬ・・・・・」
「死・・・?!」
俺はモネに言われるがまま、にげた。
その逃げ方、
空を飛んでいた。
「モネ?!空飛んでんだケド!!」
「だから、私神だから空も飛べるんだ。」
ここまで押されると嘘でないようなきがする。
それ以前に空を飛んでいること自体がありえないので、本当だと思ってしまう。
不思議なのは、俺も飛んでいるようだったこと。
モネの上に乗ってたり、モネが持ち上げてるのではなく、
何故か一緒に飛んでいた。
これも神の力なのだろうか。
飛んでいると下から何か弾のようなものがとてつもない勢いで俺めがけて飛んできた。
が、モネが俺を誘導してくれて、なんとかよけることができた。
「モネッ!!」
下からモネを呼ぶ叫び声が聞こえた。
「アドネス!!!私はやはり人間を助ける!!」
「・・・・・。」
アドネスと呼ばれた男は何も言わず去っていった。
俺が下を向くと翼の生えた髪の長い人たちが人を殺し続けていた。
あるひとは銃。あるひとはなにか刀のようなもので。
そして俺たちはそれを助けることもできず。
ただただ上空を飛んで逃げることしかできないのであった・・・。
誤字脱字発見次第コメント求ム