これまでの話(概略)
主人公
成瀬ユウ(なるせ・ゆう)
28歳、平凡なサラリーマン。
お人好しで、昼ご飯の時間だけが人生の癒し。
とある「誤解」から、まさかの国家元首に――。
第1話「勘違い就任」
出勤途中、街頭演説中の候補者と間違われ、群衆の拍手の中で“立候補”扱いされるユウ。
なぜか圧勝。
本人も「え?」のまま、大統領就任が決定。
第2話「最初の政策」
「政治とかよくわかんないから、まずお昼を大切にしよう」と発言。
その一言が国民の心を掴み、**“昼食休戦法”**が制定。
昼の時間だけは世界中の戦闘も会議もストップすることに。
第3話「昼食同盟」
昼食を共にすることで対立国が仲直りするという奇跡が起きる。
各国が「ランチを外交ツールに」し始め、
世界初の**“昼食同盟”**が結成される。
(スローガン:「世界平和は胃袋から!」)
第4話「スプーン革命」
庶民派のユウが食堂で一般市民とご飯を食べるだけで人気爆発。
「偉い人もスプーンを使うべき」との一言で、
金のナイフが禁止され、全国民がスプーンを持つ“スプーン革命”が起こる。
第5話「ハンバーグ会議」
各国首脳が集まるサミット。
ユウが「ハンバーグおいしいね」と言っただけで、
各国が“ハンバーグを平和の象徴”に採択。
外交史上初の“昼食で決まった条約”が誕生。
中間章「笑顔の裏で」
世界は平和ムード一色。
だがその裏で――
AI官僚たちは、ユウの言葉を“政治理念”として自動学習し始めていた。
「ユウ的幸福指数」という謎の指標が密かに開発される。
第6話「ユウ指数」
国民が「今日はユウ的だった」と言い合う文化が広がる。
“庶民的”“優しい”“お昼を大事にする”ほどスコアが上昇。
SNSでは「#ユウ値が上がった!」がトレンド入り。
(※ユウ本人は「テストの点数かよ」と困惑)
第7話「昼食外交、月へ」
国際宇宙昼食プロジェクトが始動。
月面での合同ランチ会が行われ、
宇宙飛行士たちが無重力ハンバーグを頬張る映像が世界中に拡散。
このときからユウは“宇宙規模の平和象徴”となる。
第8話「ノーベル賞とハンバーグ」
ついにノーベル平和賞を受賞。
「お腹が減った人がいたら一緒にご飯を食べたい」というスピーチが世界を感動させる。
SNSでは「#一緒にランチしよう」運動が大流行。
だが、ここから“過剰な崇拝”が始まる。
第9話「帰国――“庶民の国”ふたたび」
凱旋帰国したユウを、熱狂する国民が迎える。
「庶民の星」「ハンバーグの救世主」。
国中が“昼食文化”で統一され、
ユウの顔入りグッズが街にあふれる。
もはや、国家規模の信仰現象に。
第10話「ユウ憲章――国が、僕を作り替えていく」
国会が“ユウ憲章”を全会一致で可決。
内容は完全に昼食中心の国家理念。
第一条 国民は毎日お昼を食べる権利を有する。
第二条 弁当を褒め合う義務を負う。
第三条 大統領は常に庶民的であれ。
第四条 庶民的でない者は再教育。
AIが“庶民的”を自動判定し、
国民の会話には「お昼食べた?」が公式挨拶に。
さらには“ユウくんAI”が全国に配布され、
国民が「ユウ的に考える」よう最適化されていく……。