序章 優しい王子さま
むかしむかし あるところに 一人の王子さまがいました
王子さまは とても優しく たくさんの 国民に慕われていました
空腹の人にはたべものを 家のない人には家を 病気の人にはお医者さまを
貧しい人にはお金を 悲しむ人には慰めの歌を唄いました
優しい王子さまの国は とても平和で 美しい国 でした
ですが あるとき 王子さまの国に 多くの魔物がおそってきました
魔王の 軍隊でした
王さまも 兵士も 英雄も 戦いました
ですが 魔物のちからは強く 王子さまの国は 燃えて 無くなってしまいました
王さまも 王妃さま 二度と帰ってきませんでした
お城がなくなった 王子さまは 色んな国をさまよいました
とても とても お腹がすいて もうダメだと あきらめようとした時
一人の勇者に 出会いました
王子さまは 勇者といっしょに旅をはじめました
勇者は とても強く つぎつぎに 魔物を退治していきます
いつしか 勇者と王子さまの周りには 多くの英雄たちが 集いました
優しい王子さまは 勇者を はげまし そして共に戦いました
力を合わせて 魔物との戦いをつづけました
そして ついに魔王をしりぞけ 世界に 平和が戻りました
勇者は故郷へ
そして 優しい王子さまは 無くなった国の人たちを あつめて
また あたらしい国を作りました
王子さまは やさしい王さまになりました。
優しい王さまの国は とてもとても平和で とても美しい国 でした
優しい王さまは いつまでも いつまでも 平和が続くように
まいにち まいにち 神さまに 祈りました
雨の日も 風の日も 雷の日も まいにち祈りました
そして ついに 優しい王さまの祈りは 神さまに 届きました
神さまは 優しい王さまの願いを かならず叶えると約束してくれました
その神さまの名前は――――
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