詩 待ち合わせ場所の約束
「いかなければならないのに」
「もう、行き方を忘れてしまったよ」
ずっと待ってるから
ここで
同じ言葉 もう何度言ったっけ
閉じ込めらえれてても いいの
くりかえされる今だけは 後に待つ悲劇を忘れられるから
もう戻れないのに
貴方は「また来るよ」
なんて
出来ない約束をしてしまうのね
だから ここで ずっと待っていなければならないのよ
――ずっと心残りだったんだ
――あの場所に もう一度
――君を迎えに行きたい
「でも、生き方を忘れてしまったよ」
「ストーリー」
事故があった。
だから彼は約束の場所に来なかった。
彼は眠ったまままだ。
いつ起きてくれるのだろう。
またあの場所に彼がきてくれますように。
そう願いを込めて、私は毎日あの場所で待ち続ける。