7話
「紗耶香さん紗耶香さん!!!!」
「はいはい、おかえり。まず手洗いしてきてね~」
「了解であります!!」
家に帰った瞬間紗耶香さんに今日買ってきたものを見せつけてやろうと思ったけど正論の中の正論で返されて少しだけしょんぼり........。
でも良いのだ!!なんたって今日は儲けた日なんだから!!
「紗耶香さん!今度はちゃんと手洗いうがいして消毒までしたから聞いて!!」
「そんなに興奮してどうしたの?どっかの男にでも押し倒された?」
なんか紗耶香さん、どんどん正体を現してきたよね........。紗耶香さんってこんな人だっけ?
「そんなことされたら問答無用でボコボコにするし、そんなことされて興奮した私って終わりじゃない?.........っていうのはどうでも良いの!!これ見て!!」
手提げのトートバックから取り出したるは今日の戦利品!!
「.....................ん?」
そう!普通はそんな顔する!!でも今日だけは違うのだ!!!!
「紗耶香さんここで問題です!!昨日は何日でしたか!?!?」
「昨日は11月11日.........あぁ、そういうことね」
そう!そういうこと!!
昨日はあの有名なお菓子の形に似てるからってつけられた記念日?でした!!!
そして今日はその次の日なわけですよ!!
「で、それとこれの何が関係あるの?」
「それはですね!!これ以外にも買ってるんですけど!なんと!!全部割引されたんです!!!」
「えっと、なんで通販の販売文句みたいな口調なのかは置いといて、なるほどね」
「多分いっぱい売れるだろうって予想したけど売れ残ったから割引されたやつです!!!」
「そんなこと言わない」
でも!いつもよりお安く買えたんですよ!!これは嬉しいニュースでは!?!?!?!?
「ということで!売れ残り商品だけど!!この幸せを紗耶香さんにもおすそ分けです!!!」
紗耶香さんはどれ選ぶのかな?イチゴ味?それとも期間限定のキャラメル味?それとも王道のチョコ味かな???..........もしかしたら一緒に売られてたサラダ味の違うお菓子かな???
「陽凪ちゃんありがとう。でも私はいいや」
...............ん?なんで??
「後で陽凪ちゃんと一緒に食べるから置いといて」
.............一箱くらい別にあげるよ?
「こんなにいっぱいあるんだから、一つくらい貰っても大丈夫だよ?職場に持ってっても大丈夫だしね!!!」
「んーん、私は持ってかない」
「............なんで?」
「だって......」
だって?
「だってここで陽凪ちゃんと一緒にココアでも飲みながら食べる方が美味しいでしょ?だから私はいいの」
...........................何恥ずかしいことを微笑みながら言えるの。私が恥ずかしいじゃん。............................................................嬉しいけどね。
「......................紗耶香さん、今日のご飯何?」
「うわぁ......露骨に話そらしたよこの子」
「今日のご飯何?」
「そんな真っ赤な顔してるんだから嬉しそうなの隠せてないよ?}
「いいから!!今日のご飯何!?!?!?」
バレてるのくらい分かってるよ!!今すっっっっっごい顔が暑いんだから!!
もうこうなればヤケだ!!!!
「はいはい、今日も外寒いから身体が温まるものが良いかなって思ってシチューにしたよ。もちろんパンも買ってきてるよ」
「やった!!!!」
なんかシチューってカレーと違って冬の食べ物!!って感じがするし冬にしか食べないきがする!!!
「それじゃあ、お風呂入ってきます!!」
「のぼせないようにねー」
さすがにもう子どもじゃないんだから大丈夫ですー。
「あっ!陽凪ちゃん」
「何ですかー?」
今日のご飯がシチューだって知ったから大体のことは許せそうなくらいにはテンション上がってる!!
「ご飯食べたらこのお菓子といえばの食べ方しよーねー」
そういって紗耶香さんはキッチンに消えていった.......。
....................................................最後になんつう爆弾言ってんだあの人!!!!!!!!!!!!!
ふと思ったけどホットミルクに溶かしながら食べたら美味しいのかな?




