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私と義姉で嫁との歪な生活  作者: 夕暮れ
1歩踏み出した後のお話
63/74

3話

皆様お久しぶりです!!なんか気づいたらユニーク数が1万超えててびっくりしてる人です。よくこの作品を見つけたなぁと思いつつ読んでくださる皆様には感謝しかありません。ありがとうございます!!

ちなみに今は少し休憩時間で書いてたので完全復活とまではいきません。申し訳ありません。

 やってきましたエイプリルフール!!今日は嘘をついてもいい日だぜ!!


 学校は春休みだから私は家にいる!しかし紗耶香さんは仕事!!!なら寝起きドッキリからの嘘つきといこうではないか!!


 さてさてそれじゃあとりあえず紗耶香さんの部屋にこっそり行ってみてから何をするかは決めよう!でも悪戯もしたいんだよねー。


 エプロンつけてフライパンとお玉を装備して紗耶香さんの部屋に突撃してやかましい音を出して起こすっていうのも良いんだよなぁ。ザ・嫁!!ザ・幼馴染!!って感じがしてよくない?


 もしくは砂糖と塩をあえて間違えたスープを出してみるっていうのはどう!?もちろんもったいないからリカバリーが効く範囲のミスだけどね。


 あとは..............沙那ねぇの服を着て、沙那ねぇが良くしてたポニーテールに髪をくくって「おはよう紗耶香」っていうのはどうかな.............?私も紗耶香さんも辛いかも知れないけど、それ以上に沙那ねぇを感じれるから大丈夫だとは思う。


 やりたいことが多すぎるよ!!!


 でも.......................やっぱり沙那ねぇのふりをすることをしようかな?紗耶香さんが仕事に行くまでの間、身長も声も身体つきも性格も何もかも違うけど、それでも沙那ねぇのふりをしよっと。


 私の部屋に沙那ねぇのおさがりで貰ったガウチョパンツに部屋着として来てたTシャツを合わせれば十分かな?


 よし!!それじゃ突撃といきましょう!!!..............沙那ねぇは紗耶香さんには甘々だったらしいけどその姿は私は見たことないから予想でやるしかないけどね!!!


 お・じゃ・ま・し・ま・すーーーーーーー!!!!!!


 とは言うものの掃除とかのために普通に部屋に入ることが多いから別に見慣れた部屋ではある。


 大人の女性って感じの落ち着いた、でもちょこちょこと可愛らしさが出てるのが紗耶香さんの部屋。


「紗耶香起きて?もう朝よ」


 できるだけ声はよせるよう努力はしてる!!


「んうぅ.........もうちょっと..........」


「もう、早く起きないと仕事に間に合わないぞ?」


「あと10分は大丈夫~」


「紗耶香?ワガママ言わない。ちゃんと起きたらご褒美あげるから、な?」


「さーちゃんが先にご褒美くれたら起きる」


 もしや良い感じに演じれてる!?ならこのまま沙那ねぇがしそうなことをするまで!


「.................仕方がないな」


 チュッ


 紗耶香さんのもちもちほっぺに触れるだけのキスをする。こういうことは結構してたって栞里さんが言ってたから参考にさせてもらいます!!でも一体いつの間にやってたんだろうね???


「ん!?!?!?!?!?」


 バッ!って思いっきり身体を起こす紗耶香さん。さすがに目が覚めたよね?


「ん!?!?!?!?!?!?!?!?あ、あれ?陽凪、ちゃん?.......さっきのは夢なのかな?」


「何が夢だよこの寝坊助」


 今度はさっきとは逆のほっぺにする。これ平等だ!!!!


「.................え?陽凪ちゃんから????」


「誰が陽凪だよ。私を忘れたのか??」


「だ、だってその顔、その身長は陽凪ちゃんなんだもん。陽凪ちゃんこそ大丈夫??」


 私は大丈夫!!演じてるだけだから!!!!


「何言ってる?私だよ私。紗耶香の恋人の沙那だよ」


「え?で、でも!!」


「寂しいなぁ。恋人に顔も姿も忘れられるなんて」


 ごめんね紗耶香さん!!沙那ねぇならこれくらい言うと思うから!!謝罪は仕事から帰ってきたときに土下座しますから!!!


「で、でも!!その顔は陽凪ちゃん..........。でも、さーちゃん、なの?」


「さっきから何回も言ってるだろう?」


「ほ、ほんとに..............?夢、じゃ、ない?」


「夢ならさっきのキスできないだろ」


「なら、これ、は.......現実?」


 ごめんなさい。嘘でしかないです。


「現実だよ。まだ疑ってるなら、ほれ」


 両手を広げてスタンバイ!


「ほ、ほんと、に、さーちゃ、ん?」


 ん?待って。嫌な予感がする。これ絶対私紗耶香さんのこと泣かせた。......................ある程度のお願いならなんでも聞くから許して下さいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!


「.............................ああぁぁぁぁああああぁぁぁああ!!!!」


「寂しかった!むなしかった!もう一回会いたかった!!まだまだ色々なこと話していたかった!!一緒に過ごしたかった!!」


「...............................ごめん」


「いいの!!こうやってもう一回話せただけで私は満足だから!!!!!」


 .....................やっぱり寂しかったのは私だけじゃなかったよね。紗耶香さんだって弱音を吐きたかったに決まってる。


 でも私という存在が邪魔でこうやってため込んでたんだよね。.................ほんとごめんなさい。


「もう大丈夫?」


「................................うん」


 5分くらいはずっと泣いてたな。こうやって外に出せて良かった。


「それじゃあご飯食べよ?」


「うん」


 紗耶香さんの手を取っていつもご飯を食べるテーブルに連れてく。


 あらかじめ全部用意して起こしに行ったから後は野菜スープを器に注ぐだけ。


「それじゃあご飯食べるか」


「うん」


「「いたただきます」」


 ーーーーーー


 それからも私は沙那ねぇのふりをし続けた。


 どこかで紗耶香さんを傷つけてるってわかってる。でもさっきのあの時みたいな紗耶香さんを見ると仕事に行くまではこうしておくのが一番なんじゃないかな?


 お互い本音を出せるようになったとはいえ、隠してきたことが多すぎてまだ分からないことだらけだもん。


 だからこうやって少しずつでいいから本音を吐き出せるようになりたいな。


「紗耶香?そろそろ行かないと本当に遅刻するぞ?」


「......................もうちょっと」


 ちなみに今の私は後ろから紗耶香さんに抱きしめられています。それはもう力強くギュッと抱きしめられています。


「紗耶香は相変わらず甘えん坊だな」


 よしよしと頭をなでてあげる。


「でも」


 ゆっくり紗耶香さんの腕をほどいて、幼い子どもにするように顔を近づけて目を真っすぐ見ながら言う。


「いい加減にしないと遅刻するぞ?」


「.......................だって......ううんなんでもない。そうだよね、遅刻はダメだもんね」


「そうそう」


「なら最後に一つだけお願いしてもいい?」


「いいよ」


「最後にもう一回紗耶香って呼んで?」


 そんなことでいいの?ならオプションもつけちゃおっと!!


「紗耶香、大好きだよ」


「..................私も」


 私のほっぺに触れるだけのキスをすると紗耶香さんは玄関に向かう。ようやく仕事に行くらしい。


「じゃあ、行ってくるね?」


「ああ。いってらっしゃい紗耶香」


「行ってきますさーちゃん」


 そう言って紗耶香さんは家から出ていった。


 ..........................................................ほんとにごめんなさい。


 ーーーーーー


 さてさて夕方ですよ。エイプリルフールはもう終わっていつも通りの私ですよ!!


 もう少ししたら紗耶香さんが帰ってくるから土下座の準備しとかないと。


「ただいまー!」


 おっ!帰ってきた!!


「ただいまー」


「お帰り紗耶香さん。あの朝のことなんですけど!!」


 もう膝立ちまでは準備完了!!あとは正座して手を前で重ねて腰を曲げるだけ。


「紗耶香さん!!今日の朝は「陽凪ちゃん、ありがとね」..............へ?」


「それだけだよ。別に怒ってないよ。むしろ私は嬉しかったんだから謝らないでほしいな。ほんとにありがとね陽凪ちゃん」


 そう言ってスタスタと自分の部屋に戻っていく紗耶香さん。


 ................もしかしてこれってお咎めなし?


 それはそれで私はスッキリしないけど、これが私への罰って考えたら良いか。


 さて、それじゃあご飯の準備を続けましょうか!!

新連載を書こうと思っていて、まだ3話しか書けてないですが、雰囲気を知ってもらいたいなと短編として書いているので興味がある人は覗いてもらえると嬉しいです!!

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