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43話

 足りない。足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない!!


 陽凪ちゃん成分が足りないよ!!顔も声も直に見ることも聞くこともできなくなってまだ3日しか経ってないのにもう耐えられない!!


 陽凪ちゃんのためなら我慢するって話あったよね?あれは嘘。だってだってこうやって普通にたった3日でさえ我慢できなかったんだから!!


 私だってびっくりしたよ!!まさか1週間ももたないなんて想像できる!?できないでしょ!!


 ..................ふぅ。心の中で叫んだら少しは落ち着いた。


 まぁこれから一生会えないってわけじゃないし、陽凪ちゃんがいない生活に慣れるのも時間がかかるだろうしゆっくり、のんびりしていきましょうか。


 それにこの寂しさを解消することができることを私は思いついていてもうそれを実行してる。


 今まで長々と心の中で語ってたけど全てはここに繋がるのだ!!.......................はい。ごめんなさい。カッコつけただけです。簡単に言うと陽凪ちゃんがいなくても寂しくて仕方ないからいけに.......私のお友達を家に呼んだわけです。ええ、ただそれだけです。


「ねえ紗耶香?帰ってもいいー?」


「ダメ!!」


「なんでさー。私ここにいる意味ないよねー」


「ある!」


「私に陽凪ちゃんの代わりなんてできないよー」


 そうです。私の親友である栞里を家に招いたのです!!何かと1人だと寂しいから仕方のない事なんです!!


「そもそも栞里に陽凪ちゃんの代わりなんて頼まないから大丈夫」


 私が栞里を呼んだのはあくまで寂しいからって理由だけでそれ以外の理由なんてない!!


「まぁご飯食べれるからいいけどさ、陽凪ちゃんがいないって紗耶香何したのよ?どうせ襲うか押し倒すかでもしたんでしょー」


「そ、そんなことするわけないじゃない!!............話せば長いのよ」


 そこから一応栞里にも今回のことを話してみた。私よりも長くさーちゃんの近くにいたからもしかしたら力になってもらえるかもしれないしね。


「ほーん。こりゃまた陽凪ちゃんすごい事したねー。.........まぁなんでそうなったかの理由はだいたい思いつくけどね」


「なんで?」


「沙那から聞いてた、というか惚気られたっていうか、自慢されたっていうか微妙なところなんだけど妹自慢は飽きるほど聞いてるんだよね。その中で陽凪ちゃんの悪いところも結構聞いてるだけ」


「なにそれ私聞いたことない」


「そりゃ中学生の頃の話だからねー。それで陽凪ちゃんの悪いところは弱ったときの思考が一般人の斜め上どころかぶっとんだことを考えるってことだよ」


「へ?」


「だからね、沙那から聞いたことなんだけどね風邪ひいて熱出すじゃない?で、熱を下げるのに冷却シートとか冷たいものを使うじゃない」


「うんうん。このまえ陽凪ちゃんが熱出した時も同じ事したよ」


「なるほどー。だから今回のことが起きたんだろうね。熱出して、心が弱ってる時に変なこと考えちゃったんだろうね。で、話し戻すけど熱を下げる=冷やすってことじゃない。で、陽凪が熱出した時に沙那が買い物に行くために家を空けてたら何したと思う?」


「..............さあ?分かんない」


「正解は、お風呂場で頭から水を被ってたです」


「..............ん?」


「シャワーから水をだして服を着たまま頭から水を被ってたの」


「.....................それって普通は悪化するよね」


「普通はね。で、沙那がなんでこんなことしたのって聞いたら暑かったからだってさ。それ聞いた時私は大爆笑したよ。どこの誰が風邪ひいた時に頭から水被るんだよって」


「..................。」


「まぁ言葉も出ないのも分かる。陽凪ちゃんってこんなことする子なんだって思ってすごく可愛いって思ったんだよね。で、沙那は陽凪ちゃんがぶっとんだ考えのもとの行動を防ぐべくそれ以来陽凪ちゃんが熱出したりすると絶対近くに寄り添うようになったんだよ」


 ということは、今回のことってやっぱり私のせいじゃん!!私が仕事休んで近くで看病してればこんなことにはならなかったし、陽凪ちゃんを看病できるっていう一石二鳥の幸せがあったじゃない!!なんで仕事を休まなかったんだ過去の私!!


「..............じゃあさ、もしだよ?もし今回私が近くにいたら?」


「んーー、近くにいても陽凪ちゃんリスカ事件は防げなかったとおもうぞー?」


「なんで?」


「だって陽凪ちゃんはそんなことを考えてるんだって話さないと思うよ。いくら熱出して弱ってるっていってもあの子の根っからの性格である隠すことは普通にするだろうね」


「栞里もしかして私って頼りない?さーちゃんからも陽凪ちゃんからも頼られたことないんだけど..........。私よりも栞里の方が頼られてるし、陽凪ちゃんのことも私より知ってるのがなんか悔しい」


「................はぁ。紗耶香あんたはやっぱりバカだね」


「バカって何よバカって!!」


「いい?私は沙那の友達であんたは沙那の恋人なの。そして陽凪ちゃんにとっては唯一の家族なの。この違い分かる?友達に話せても家族や彼女には言えないことってたくさんあるでしょ?」


「沙那だってあんたにはカッコイイところ見せたいでしょ?なんだってあんたは沙那にとって大切な彼女なんだから。陽凪ちゃんだってそう。家族だからこそあんたには余計に隠したがるんだよ。だって沙那も陽凪ちゃんも1番に考えるのは誰?それぐらいはあんたでも分かるでしょ?あの2人にとって誰が1番大切かなんて私でも分かるからね。でもその反面私はただの友達。弱みを見せても痛くも痒くもないんだよ。だって何を話しても笑い話で済ませられるからね」


「どう?もし今の立場が嫌なら家族ってものを捨てれば手っ取り早く関係は変わると思うけど?」


「...................まさか。そんなことするわけないじゃない」


 栞里分かっちゃったか。私が栞里に嫉妬してるって。


 ..........うん。なんか納得できた。


 私は頼られたい。さーちゃんにも頼られたかった。そして何よりも私は2人につくしたかった。必要とされたかった。だからこんな栞里に的はずれなことを思ったんだろうね。


「どう?少しはスッキリした?」


「........................そうだね。ありがとう栞里」






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