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いざキャンプに






 緑が後ろに駆け抜ける。

 景色が目まぐるしく変わって風景が後ろに駆け抜けていく。





「わぁ」

 僕は思わず感嘆の声を漏らした。



「おいおい、小学生かよ」

「しょうがないだろ。こんな緑の多い場所に来るのは、生まれてはじめてなんだから。普通の反応だろ」





 バスの窓ガラスに顔を張り付けていると、隣にいる遠坂がからかってくる。

 なぜ、遠坂が隣にいるかって?

 クラスのくじ引きでこうなってしまった。

 もちろん、神崎さんの隣は苛烈な争奪戦になってしまい話し合いではなく最終的にくじ引きに落ち着いたのだ。

 可もなく不可もなく、僕の隣は遠坂になったということだ。





 こんな風に緑が残ってる森なんてもものは凄く貴重だ。


 地球は、とても植物が少ない。こうゆう残った森は政府が手厚く保護している。特別は肥料や整備員を投入している。もちろん高い税金を使って。だから、学校行事や特別なイベント意外は基本的に許可制になってる。





「で、さぁ。ところで最終日の夜にちょちょっと、抜け出してさぁ。墜落した宇宙船を探しに行かないか?もしかしたら、宇宙人に会えちゃうかもよ」

「行かない。まだ言ってるのか。政府が見つけられないだからいないんだろう」



「そんなこと言って、ハルきゅんは宇宙人が怖いんでしゅね」

 ふざけたように遠坂がぷぷぷと笑う。


「担任や先生達に見つかって、単位を取られるほうが怖いよ」

 これはマジのやつだ。

 今後の将来の生活がかかってくる。




「ぶー。硬いやつめ」

「いいの。いいの。僕は地味に堅実に生きていくから」




 そうだ。思い出した。

 確かに恋心に現をぬかしていたが、本業は学業だったことを思いだした。ついでにこいつが、割りといいところのお坊ちゃんだったのも思いだした。

 


 そして、優秀な成績を残して卒業しないと僕に残るのは奨学金の借金だけなのも。ハルは小さくため息を吐いた。



 まぁ、ほんのすこし。

 オリエンテーションの間だけは忘れてしまおう。




 このひとときがよい思い出になりますように。















 

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