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おっとと




 カツカツと軽快に廊下を歩く音がする。


 水色の髪の少女と半歩下がって歩いている髪の短い少女だ。

 どちらも美しい容姿で、すれ違う生徒は羨望の眼差しを向ける。





「オリエンテーションの準備は抜かりはないな?」

「はい。万事整っております」








 中庭の庭園に向かう途中、ふと相馬は思った。

「あの二人はどうしたのです?」



「ああ、なんでも急用があるそうだ。挨拶に来て帰って行ったぞ」

「さようですか」



 済ました顔で答える相馬だが、内心しまったと思った。

 いつもの調子で冬子様のお供をしてしまったが、これでは生き物係りで碧ハルと親密になれるチャンスをお邪魔しているではないか。

 もちろん私は壁の影からそっと護衛しているいるのは、冬子様の知っての事だが、どう考えてもお邪魔だろう。

 しかし、いまさら同行してしまっているのをどうすればいいのやら。






 相馬ジュリは考えた。

 あらゆる知識を思いだしながら。



「冬子様、すいません」

「なんだ?」



「急に持病のシャクが。申し訳ありませんが、退席させて貰います」

 冬子は思わず変な顔をした。


「そんなことは初めて聞くがのだが?」

「いや、この星の環境が合わず急にそうなったのです」

「そんな馬鹿な」



「いえ、本当です。いたたたた」

 真顔で冷静に相馬は言いながら後退していく。




「おい。保健室に行くか?連れて行こうか?」

「おきにならさず、冬子様は生き物係りという重要な任務がありますので」




「いや、でも」

「大丈夫です。明日までには全快しておりますゆえ」

「お、おい」







 そう言って相馬はダッシュした。








 眉一つ動かさず、相馬はカツカツと廊下を歩いた。

 危ない。危ない。

 日本語で言うとおっとと。とかうっかりだわ。




 危うく冬子様の恋路。

 ではなく、貴重な異文化コミュニケーションを邪魔するところだったと相馬ジュリは息を吐いた。




















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