そんなバカな
パクっとお茶菓子を口にほりこみ、りこはカラカラと笑った。
「宇宙人?ぷっ。いるわけないじゃん」
「えっ?」
部屋に戻ってきた祐貴と神室は目を点にする。
「あっ、いやなんか少しだけ声が聞こえたからね」
単語だけなんだけど。と付け加える。
「な、なんだと」
「だってさぁ、こんなに科学が発達してるのに未だに宇宙人の存在なんて証明されてないじゃない。環境は衰退してるとはいえ、技術は人類で最高調なのよ」
「それは人類がいまだ見つけられてないだけかもしれないぞ」
神室が眉間にしわを寄せる。
「そうかな?でも、やっぱり私は信じないな。ハルちゃんは、月にうさぎがいるの信じてそうだけど」
「そうだね、ハハッ」
祐貴はごまかすように笑ったが、神室は納得してない様子だった。
「おい、待てよ」
小声で呼び掛け、祐貴が神室の肩を掴む。
「おいおい、碧りこ。じゃあ、もし。もしもだぞ。俺が宇宙人だと言ったらどうする」
おーい!!!!!!!!!!
祐貴は心の中で絶叫する。
ハッとりこは、鼻で笑う。
「ありえない。ありえたとしても、私は信じない。いないと思ってる」
「目の前にいたとしてもか?」
後ろから小声で、例えばなしだからと祐貴が念を押す。
「私は認識してないわ」
「たとえば。目の前にいる俺が宇宙人だと言ってもか」
「ええ、たとえそうだとしても私は認めてないし認識してない。認識していないものはないとのと同じ」
「なんだと」
「私の目には、ハルちゃんしか映らないもの。ふふ」
「ぐぬ~っ」
悔しそうに舌を噛む神室に祐貴は、何でだよと心の中で思った。




