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キラキラ光線
放課後、祐希が廊下を歩いていると小さくカサッという音がした。
窓の外の木の枝が揺れる音だ。
そして、僅かな視線。
冬子様のところに行くつもりだった祐希だったが、足早に階段を降りて学校の外に出た。
ちょっとした寄り道だ。
そして、その音がした場所を探す。
人目のあまりないところにでた。
「なんだ、お前か。オリオン」
そこには、一匹の可愛い猫がいた。
「珍しいな」
普通に思ったことを口にした。
「祐希くん。会えてよかった。ちょうどね、ハルたちゃんがバルコニーを閉め忘れたんだよ」
オリオンはぴょんと駆け寄る。
「無用心だな」
「そのお陰で、祐希くんに会えたよ」
嬉しそうにオリオンは答える。
「そうか、ところで」
祐希は、少し首を傾げてひねった。
「ところで、俺にはお前が喋ってるように見えるのだが?俺は、お前にスキルを使ったか?」
「それがね。祐希くん」
かくかくしかくなんだよとオリオンは、いきさつを話した。
「お願い、ハルちゃんには僕が喋れること内緒にして。あと、りこちゃんのことが心配だから助けてあげて」
オリオンは必殺、キラキラ光線を祐希に向けた。




