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こんにゃくこんにゃく




 そのインテリメガネは、私にぬかしやがった。

 清々しほど堂々と。



「オリエンテーション当日。バスが五台ほど学校から出発する。俺は運営委員にあたっているのから、すべての生徒を確認後に最後の最後ににバスに乗り込む。そこでだ。校内の茂に隠れた君が隙をみてバスの上に飛び乗る。そして、学校を無事出発する」


「全然、無事じゃないんだけど?」

「安心しろ。食料や必需品は、他の生徒のリュックと一緒にどさくさに紛れてトランクに入れている」

 


「そうじゃない」

 りこは眉間に皺をよせる。


「せめて、バス。せめて、バスのトランクに乗せて欲しいんだけど?」

「馬鹿を言うな。うちの生徒でもないのにバスに乗せれるか。バスの上が限界だ」

「真面目か、お前は。てか、無理無理。風圧で落ちる」




 神室はメガネをクイッとあげる。

「心配はいらない」

「バスにスレイブで細工をしておいた。高度な技術で三時間は持つ取っ手をつけておいたからな。着いたら、そのへんの茂にダイブしてスタンバイしておいてくれ。結構はその日の深夜2時だ」


「殴るぞ。メガネ野郎」

 りこの目はすわっていた。




「絶対失敗する。絶対よ」

「心配するな。こんなこともあろうかとスケットも用意しておいた」




「見ろ」

 そいつは生臭い何かを取り出した。

「なにそれ?」

 灰色のぷるんぷんるんとしたやつだ。



「知らんのか。これは有名な日本食で蒟蒻という。それに俺の高度な頭脳で作った新薬を注入している。俺にはスキルはないが、発明の才能があるのだ」



「だから、それが一体なんなのよ。スケットじゃないじゃな…」

 りこの足もとをスリッと何かが通った。




「おっ、オリオン?」



 すかさず神室は、蒟蒻を出す。

「遅かったな。まぁ、食え」

 りこは慌てた。

「ちょっ、ちょ。だめだめに決まってるでしょ」




 が、時すでに遅し。





 モグモグゴクン。

「りこちゃん。これ美味しいよ」


 満足顔で、オリオンはりこに向かって言葉を発した。



「えっ?」


 猫が喋ってる?

 今の声は、オリオン?




 りこは頭が真っ白になる。




「成功だな。君のスケットとオリオ…」






 ゴッ!!!!!!!!!!!!!!!!!

素晴らしく美しい後ろ回し蹴りが、神室にクリティカルヒットした。






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