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男たち
「さすが冬子様」
「だな」
二人の男達は、遅れて教室から飛び出し外に出た。
そしてぼんやりと状況を飲み込みながら、立ち尽くす。颯爽と現れたヒーローのごとく冬子様に抱き抱えられる碧ハルを見つめながら。
「おい、この役立つ」
祐希は神室を小さくこずく。
「うるさい。俺は頭脳系なんだ」
「俺だって、お前達の中じゃマスコット系なんだから仕方ないじゃないか」
「マスコット系って何だよ……」
沈黙が流れる。
そして、神室はメガネをクイッとあげる。
「まぁ、いい。碧ハルが無事でよかった。もし怪我でもしてたら計画が頓挫だ。しかも妹に恨まれるというおまけ付きで」
「それな。ほんとに」
祐希は安堵のため息をついた。
二人はなんとなく。
聡明で優しい顔をぼんやりと思い浮かべた。
ツインテールの似合う女の子だ。




