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愚か者





 空はとても広く。

 ただ残念なことに、星空を見ることはできなかった。





 そして、さらに残念なことになっている僕は、仰向けになりたがら目を閉じる。それは、さかのぼること30分前のことだ。


 まぬけにも、シェルター避難途中に神崎さんがいないことに気が付いた僕は彼女を探しに戻ろうと友人の静止を振り切って走った。


 戻った森は、霧の影響で視界が悪く足を踏み外し崖から墜ちたのだ。幸いそんなに高さはなかったのだが、どうやら足を捻ってしまったようだ。


 マジ痛くて立てない。



 とんだ馬鹿やろうだな僕は。




 ハルは大の字に寝っ転がりながら諦めて、霧が引くのを待つことにした。霧が引かなかった場合、最悪幼い妹を残して。


 いや、いや、いや。悪いことは考えないぞ。





 ハルは遥か遠くの真っ暗な空に手を伸ばす。

 まぁ、手は自由に動くようだ。



「スレイブ」 


「多重障壁」

 透明な複数の壁が浮かびあがった。



 マクスもなんにもない状態だ。とりあえず、自分のまわりにバリアを張って有毒なガスが入らないようにする。

 完璧ではないが、酸素だけ通るようにした。


 何もしないよりましだろう。




 本当に僕はお馬鹿である。



 恋は盲目でも、回りは良く見て走らないと行けないということを学習した。




「朝まで、スレイブがもてばいいけど」

 体力を消耗したくなくて、ハルは静かにすることにした。泣きわめいて助けを呼ぶよりは天気が好転する確率にかける。


 そして、自力で帰ろう。




 それでも、やはり青い髪の美しい少女の姿が心配で脳裏をちらついた。






 彼女のことだ。

 すでに、シェルターに避難しているのかもしれない。


 僕のでる幕はなかったのだ。







 






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