月の宴
月の宴が始まった。
宴が心を苛むものとし、
その場を壊せず、逃げるしかない
苦しいやまいも少しはわかるが、
それでも、失恋したてのものを
嘲る効果の槍の突き刺し。
あなたは、失恋あらしという
自覚があって、
やられているの?
それが、わからないのです。
あなたの行為がなにを呼び起こし、
一体なにがどうなるのか?
どんな未来を
あなたは
その真っ白で純粋極まりない脳裏に
想い浮かべていられるのか?
先が、みえないのですよ。
未来の想像がつかないのです。
まるで、マジックミラーで、
こちらからはなにも見えず、
こちらはただの鏡と思って
なにかのポーズとかとってるのを
クスクス笑いながら見られているみたい。
なーんか、きずつく。
失恋あらしという
異名を轟かせて
貴女がえるものといえば、
私の落ち込む姿をみられる権利だけ、
なんて、
どんだけあたしのことすきなん?
恐る恐る尋ねてみたくなるわ。
けれど姿も見えないので、
尋ねることもかなわない。
まるで、恋い焦がれる憧れの人に
ことばも投げかけられずに
見つめていただけの
こどもだったころの
純情可憐なお月様大好きっ子の、
星降る夜の、
失恋あらしをおもいだすわ。
それは、
かつての、
私の、
孤独さ。
──────────────────────
私、好かれてるの?
嫌われてるの?
まるでわからなくて、
小学生じゃないんだから、
好きなら好きって
正々堂々、告白しなさいよ、
イライラするったら、ない。
あなたなら、…………いいのよ、私…………
──────────────────────