エピローグ
それでは本日2本目。どうぞ。
あれから2年の年月が経った。
シュバルツ近郊のシリウス・コミューンに2人の、いや3人の姿があった。
「カインさーん、カインさーん?」
「なんだいユミル?」
お腹を大きくしたユミルが、部屋に入ってきた。
「あら、テシウスさまいらっしゃっていたんですか?」
カインの隣に、夫の師テシウスを見つけ、少し驚く。
「うん、来てたよ~。それにしても大きくなったねぇ。いつ生まれるの?」
「来月の予定ですよ」
愛おしげにお腹をさする。
あの後、テシウスは蘇生した。といっても、聖教会の計らいではなかった。
一枚の葉っぱである。縁が赤く輝く、それは「イグドラシルの葉」といわれる魔法の品で、死者を蘇生させる力がある。
もっとも、かなり高価であり、カインやユミルの収入では無理だった。
それはかつてカインの懐に入っていたものである。
テシウスの話に寄れば、イグドラシルを持ち歩ける人物は世界に数人だという。
その一人がエレクシア共和国の特殊工作員の封韻(因)師だとか。
「もうあれから2年になるんだよねぇ」
どこか寂しそうに、窓の外を見上げて、テシウスが呟いた。
トントンッ
「はいはい~」
ドアをノックする音にユミルが様子を見に行く。
「あら、エリスちゃん」
近所に住む司祭がやってきたらしい。
「あ、ユミルさん。うちの教会に、ユミルさんとカインさんとテシウス様を訪ねて、ランドルフさんとお知り合いの方がお見えになってますよ」
「えっ?ランドルフさんと・・・だれかしら?」
「カインさんの弟という・・・」
春の風が、家の中を吹き抜けた。
完
とうとう完結しました。
投稿ミスで1日2話投稿したりしましたが、結果的に3月中に終わらせることが出来ました。
楽しんでいただけたら幸いです。
次の作品に向け、プロット作成中です。
それまでしばしのお別れを・・・待ってないって?そんなぁ(><;)




