第十話 リシルの計画
かなり遅れてしまった……!
なのに短いっ!
御免なさい‼
……言い訳します。
部活の方で、文化祭の準備が始まりました。
最近帰ってくるのが遅くなりました……
しかもテストまで!?
何これっ!イジメ!?
文化祭が終わるまで…って言うか、部活の方が落ち着くまで、更新がかなり遅くなるかもしれません。
しかも急いで文章打っているので、普段から多い打ち間違いや、誤字が増えてしまうかもしれません。
感想の方も、ここ一カ月ほど読めていません。
時間に余裕が出来るまで、元から遅い更新が、もっと遅くなると思います。
申し訳ありません。
結果的には二時間弱続いた説教も終わり、リシルは自室に戻って来ていた。
説教をされていた時は、リシルの体に何も異変は見られなかったのだが、自室に戻って来て直ぐフェルマンがリシルの異変に気づき、体温を計った結果少し熱が有る事が分かった。
原因は、魔力を普段より多く使った所為だろう。
一日は安静にしていれば直る程度のモノだったので、屋敷の皆もホッとしている。
酷い時には、内臓がズタズタになってしまったり、高熱が何日も続くなんて事も有るものだから、皆リシルの体調には、普段から気を張っているのだ。
そして、リシルは今、フェルマンが普段の日常の中で、何度も宣言していたとうり、ベット上の人となっている。
そのベットの中で大人しく横になっているリシルは、心の中で気落ちしたように溜息をついていた。
「もうちょっと、いけると思ってたんだけどな」
リシルは、布団の中で一人反省会をしていた。
もちろん、議題は『魔力をどの位まで使っても大丈夫なのか』についてである。
魔力の何事もなく使用可能な量は少しずつではあるが増えているものの、体の成長とともに魔力自体の量も増えているため、全体的に見た時の変化があまり見られない。
………そうは言っても、同い年の子供達と比べれば圧倒的に使える量は多い。
と言うより、同い年くらいの子供達は魔力についてなどの事を教わっている頃なので、術を使えるかなどとは比べようもない事なのだが、リシルは同い年の子に会った事が無いので知らない。
「このままじゃ駄目だよね」
そう、初めて暴走してしまった時から思い続けている事を、少し沈んだ声で呟く。
しかし、これはどうにも出来ない。
体を急に成長させることなど実際出来る筈もなく、時の流れに任せるしかないのだから。
しかし、ずっとベットの上ばかりではまずいのだ。
少しまずいのではない、
かなり……いや、とてもまずい。
前世では、ずっとベットの上に居たからこそ良く分かる。……と言うか、同じ境遇の様な人を見て育ったせいで良く分かるのだ。
このままでは、モヤシになってしまう。
ベットの上の生活では筋肉をあまり……あまりなんてレベルではなく、全く使わないというレベルで筋肉は使わないのだ。
『ナイフやフォーク以上に重いものは持ったことがございませんの』と言う箱入りなお嬢様レベルで筋肉を使う機会がない。
着替えなどすべて使用人がやってくれるからと言うのも有るが、動くと怒られるというのが一番の理由である。
そして、この体を普通の人々と同じように動いても大丈夫な様にするには、貧弱な体では駄目なのだ。
貧弱な体では、大人になった時体内の魔力に耐えられるか分からない。何しろ増えているのだから。それに、体を動かさないと体の成長も遅くなる。
体の成長が完全に止まるのはまだ先とはいえ、魔力の成長がどこで止まるのか分からない今、出来るだけ体を鍛えておきたいと、リシルは考えていた。
だが、外へ出る時はフェルマンが付いてくる。そうなると運動するなどもっての外だと言って、自室に連れ戻されてしまう。
室内に居ても、フェルマンが扉の前で控えているし、その他の使用人もよく出入りするので、例え抜け出せたとしても直ぐ見つかってしまうだろう。
そして、その次の日から護衛が増え……、下手をすると夜もベットの横に見張り役が付くかも知れない。
これでは悪循環だ。自分の心情的に見も、さすがに寝ている最中も見張られるのは嫌だ。たとえ心配だからと言う理由でも。
そうなると、部屋への出入りが無く、有る程度自室内に居なくともばれない時間帯……。
そう、夜皆が寝静まった時間帯しか有るまい。
流石に、この時間帯まで部屋の中を出入りする者は居ない。
しかし、夜間でも屋敷の警備兵は交代で警備をしている。そしてその兵は異変があったらすぐさま対応できるようにと自室の前に2人配置されている。これでは自室のドアから出るのは不可能。万一出れたとしても、玄関から出るのが無理なのでリシルは考えたのだ。
ドアが無理なら窓から、と。
この計画に使う陣形術は、もちろんあの翼を出す術式だ。その術式あってこその計画とも言える。
しかし、今はまだ出来ない。
魔力を使える量を考えればの事だ。
飛び降りるだけならば出来そうなのだが、また部屋まで戻って来れなければ意味がない。
無理をすれば出来ない事もないが、そのせいでまた熱が出れば、怪しまれてしまう。
ばれればこの計画はもう使えないのだ。
今日の事で、この計画を実行するにはもう少し時間がかかる事分かった。リシルは、後一年ほどすれば実行できるだろうと目星を付けた。
「早く大きくなりたいな」
寝る前にいつも呟く言葉、
切に願うように呟くこの言葉を、リシルは今日も呟きなががら眼を瞑る。
こうして、リシルのいつもより忙しい一日が終りを告げる。
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