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転生物語  作者: 木賊チェルシー
幼少期
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プロローグ

「うぎゃああぁ!うぎゃあああぁ‼(何これぇ!何処なのここーーー!)」


 今自分はもう見馴れた病院の病室では無く……。

何と言うか中世ヨーロッパの時代に沢山あった様な部屋に寝かされている…もちろん外国のです!

 

 しかも、


「あうあうぅ(あかちゃんになってる!?)」


 赤ん坊の泣き声は病院の待合室などであればよく耳にするものだ。

 確かに、自分がお世話になっていた病院も例に洩れず、病院独特のにおいや、知らない人間がたくさんいるからか、泣き出してしまう赤ん坊もいると言えばもちろんいる。たまに聞こえるそれは自分の病室に聞こえる様なものではなく、病室の外に居る時だけに時折聞くもの。聞こえると言っても遠い所から微かに聞こえる程度であったはずだった。

 まさか、初めて近くで聞く赤ん坊の泣き声が、自分の口からだとは思いもしなかったが。自分に起きた事態に仰天しそうになるも、取りあえず周りを見回そうとするが出来ない。

 またしてもまさかの母親のお腹から出て間もない生まれたての、まだ首の座っていない様な赤子のようだ。


「うあううぅぅ、あぶうぅ(これって、まさか‼)」


 冷や汗が止まらない。こんなに冷や汗が出たのはいつぶりか。

 この展開は、友人が好きでよく読んでいた小説やアニメで良く出てきた展開ではないか!? 思い当ってしまった結論を、間違いだと、気のせいだと、あるわけないだろ! 常識的に、とか、自分に言い聞かせてみるが冷や汗が止まらない。

 最初に出てしまった結論が、確実にあっていることに気付いていたからか。混乱していても、自分の中で冷静な部分もあって、その部分が希望を砕こうとすることに内心泣きそうになる。実際の体の方はもう泣いているが。


「あぶああぁ、ぶうぅぅ(いやいやこれは夢落ちだよね!きっとそうだ‼)」


 声に出しても結論を否定してみるが、やはり冷や汗が止まる気配は一向に無い。そんな悪あがきをしている時女性の声がした。

 そしてその女性は、自分の努力を木破微塵にしていく。


「あら、起きたのね」

「あう?(誰かなこの美人さん?)」


 目の前には乳白色の肌に腰ほどまで伸びている白銀の髪と、藍色の目を持つとても綺麗な顔をした人が居た。もちろんこんな人間、色的にもこの造形的にも日本にはいないだろう。外国に行けばいるかもしれないが、銀髪の人って地球上に存在するっけ? 確かいなかったような……。あれ? いるっけ? 

 まぁ、自分と親しい人の中にはいなかったのは確実だ。

 この時、もうすでに悪い予感はしていた。そう、この女性を自分の目に収めてからずっと。

 そう、自然な色の髪が染めた風には見えない時点で。


「ふふふ、可愛い♥ お母様ですよー、分かるかな~??」

「あぶう!?(何ですと!?)」

「お父様も直に来ますからね私の愛しい子」


 そう言って自分を抱き上げ優しく抱きしめてくれる腕と手には夢ではありえない温かさと柔らかさがあって……。

 これは夢ではないと強制的に気付かされてしまった。

 普通の夢ではこんな感触などはない、何度も眠りの中で見た夢でそれは理解していた。

 自分の憧れが実現する夢の中では、憧れたものは見えるものの、それは見えるだけであって実感できるものではない。

 言ってしまえば、何か感覚を遮断する膜越しに体験するような、自分の体にそっくりではあるがそうでないものを動かしているようなそんな感覚。夢を見ている間はそんな事に気が付かないが、目覚めた時に嫌でも気付いてしまう、「あれは現実ではない」と。

 夢はしょせん夢。

 現実に近い気がするだけで、現実には遠く及ばない。

 だからこそ気付いてしまった、今まで見た夢と、今夢だと思い込もうとしている現在の状況は『違う』と。

 その『違い』は夢か夢ではないかの簡単な二択。感覚が伴うかそうでないかの簡単な二択である。

 それ故に簡単に答えが出た。先ほど出た結論は、結論としてだけでは終わらなかったのだ。

 気付いてしまったとたん、心が砂になってサラサラと流れ落ちて行っている気がするのは感違いではないと思う。

 そして認めなければならない。

 


 どうやら自分は《転生》とか言う不確かなモノにあってしまったようです。




 ☆かなり大幅に編集しました!

 思いつきで始めてしまったからか、スカスカだったのでいろいろ入れてみました!

 けっこう密度増えた気がする……。

 

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