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木下雑貨店

まさかのうちの近所の商店街に答えがあるの?

私は居ても立っても居られなくなって。

「私、家に帰ってそのお店を探してみます、今日は元旦なのでお休みのお店が多いけど、私のおばあちゃんなら何か知っているかも!」


「俺も行くよ。2人で探しにいこう」


私達は急いでおばあちゃん家に戻った。


しかし、“木下雑貨店”というお店は近所の商店街にはない。


お義父様がティーセットを買ったのは25年以上前。もう無くなってしまったお店なのかもしれない。


おばあちゃん家に戻ったけど、まだ初詣から帰って来てないのか、家はシーンとしてる。携帯に電話をしてみたけど、キッチンでおばあちゃんの携帯を見つけた。


携帯を不携帯だな。


マリ姉にメッセージも送ってみたが、既読にならない。


もう夕ご飯の時間だし、すぐ帰ってくると思うんだけど、ついそわそわしてしまう。


「アーノルド!コンビニ行こう。あのお姉さんなら知っているかも」


一応ティーセットの写真を撮って、コンビニに急ぐ。


あの店長代理のお姉さんはまだ働いていた。こき使われているってのは本当のようだ。


お客様さんが途絶えたタイミングでレジに行く。


「あらーまた来たの?本当にコンビニ好きね」


「すみません、今回は買い物に来たのではなく。お聞きしたいことが、おそらくお姉さんが小さい時だったので覚えているかわかりませんが、この辺りに木下雑貨店ってありませんでした?」


つい焦って声が大きくなってしまって、お姉さんが固まってる。


やっぱり知らないのかもしれない。

ほんの数秒だが数分ぐらいに感じた沈黙の後。


「え?なんで名前知ってるの?さっき話してたコンビニになる前のお店、おばあちゃんのやっていた雑貨店の名前よ。私の母の旧姓は木下なの」


「。。。。。。ええええええええ、ティーセットの魔女がここに」

アーノルドが驚愕してる。


「ティーセットの魔女って何よ」

お姉さんが爆笑してる。


私はティーセットの写真を見せて、

「こんなの見た事ないですか?」


「うーーん、おばあちゃんが雑貨店をしてた時は私も小さかったしね。あ、でも待ってこの奥の何?」


お姉さんはポットに被せてあるティーコージーを指さしているので、拡大して見せると。


「あーーーこの塔の刺繍が入った袋みたいなの覚えてる。塔って見た頃なかったから、おばあちゃんに何なのか聞いたのよ。そうしたら王子様がいる塔だよって言ったの」

それを聞いた瞬間、アーノルドと私は顔を見合わせた。なるべく落ち着いて言う。


「見ず知らずなのに、本当にずうずうしいお願いですが、おばあ様に会ってお話しする事はできますか?このティーセットの事で大事なお話があるんです」


そう言いながら、私達はお義父様が持っていた、木下雑貨店の紙袋を見せる。


「うわーー懐かしい!!そうそう、こんな袋だった。私は明日休みでおばあちゃんの所に行く予定だったし、昔のお客さんなら喜ぶと思うけど。なんせ90過ぎてるからね。ちょっとボケちゃってるし」


「すみません本当に大切な事で、もうおばあ様だけが頼りなんです」


お姉さんはちょっと考えて、

「お母さんにも聞いてみるから、ちょっと待っていて。将来コンビニを購入してくれる人かもしれないって言ってみるわ」


お姉さんはすぐに電話してくれて、お母さんからも許可が出たらしい。

おばあ様の家はここから10分ぐらいの所だが、お姉さんの休みに合わせて明日行く事にした。


「お休みなのにすみません」


「いいのよ、こんなモデルみたいな男の人が来たら、お母さんもおばあちゃんも盛り上がっちゃうかもね」


お姉さんにお礼を言って、帰りに肉まんとピザまんを買って、おばあちゃん家に帰った。

アーノルドはピザまんの美味しさにも悶絶してた。


うん、わかるよ。寒い日はとくに美味しいよね。


明日は何かわかるかもしれないし、わからないかもしれない。


でも今夜はドキドキして眠れないだろうな。



やっと終わりが見えて来ました。10話ぐらいで終わる予定だったのですが。私が食べたいコンビニスイーツをアーノルドが食べてくれてて、つい長くなりました。

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