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年越し蕎麦とりんごのお酒

「お義母様とお義父様って。。どういう意味よ、彼氏とかすっ飛ばしてるじゃない」


とキッチンのテーブルで悶絶してたら、マリ姉が帰って来た。


「なにやってるの?アーノルドくんが来てくれるのがそんなに嬉しいの?」


「それが理由じゃないけど、21時ごろ来るって。私、ちょっと買い物に行ってくる」


「え?今から?どこもすごく混んでるわよ」


「大丈夫、駅ビルのお店で売っているはず」


夜になって、キッチンで年越し蕎麦の準備をしているとアーノルドがやって来た。


「ユリ、お招きありがとう」


「アーノルドいらっしゃい」


私はトレイの上のティーポットを持ち上げて、マグカップウォーマーを下に引いた。


「ユリ、それは何?」


「マグカップのお茶が冷めないようにする装置。ポット用じゃないけど、使えるかなと思って。これでアーノルドもゆっくりいられるでしょ?」


「すごく便利なものがあるんだね。これもコンビニで買えるの?」


「これは100均で買って来たんだ。今度行こうね。マリ姉も大好きなお店なんだ。アーノルドもきっと好きだよ」


「それは楽しみだ」


話してたら。コンビニに氷を買いに行っていたマリ姉が帰って来た。


「マリ姉おかえり、アーノルドがきたよ」


マリ姉はまじまじとアーノルドを見て、


「本当にエリックさんに似てるね。いらっしゃい」


アーノルドはトレイの上に置いてあった、ワインボトルのようなものをマリ姉に渡した。

「これはうちの国で有名なりんごのお酒なんです。よかったらどうぞ」


マリ姉はボトルを見つめて、

「どこかで見た事があるような。美味しそうだねありがとう!氷買って来たからロックで乾杯しよう!」


キッチンからリビングにアーノルドを案内して、こたつに座らせる。


「テーブルにブランケットがかかってるの?何これ。あったかい」


「アーノルド、これはこたつよ。寒い日には必需品なの。ここで温まりつつ、アイスクリームを食べると最高なのよ」


「ユリ、今すぐコンビニにアイスクリームを買いに行こう」


「そうだね、いろんな種類があるから一緒に選ぼう」


2人でコンビニに行くとあれもこれもとついいっぱい買ってしまった。


おばあちゃん家に帰ってたら、もうマリ姉はアーノルドのくれたりんごのお酒を飲んでた。

「ごめん、先呑んじゃった。これ美味しいねえ」


きっとそれは王家御用達のすごいお酒と思ったが、黙っていた。


アイスはとりあえず冷凍庫に入れて。先に年越し蕎麦を食べよう。


「アーノルド、年越しそばは切れやすいので1年の厄を断ち切るって意味があって、今までの苦労を断ち切って新年を迎える事ができるのよ」


「僕にぴったりだね。でもユリに会えて、今までの苦労はもう吹っ飛んだけどね」


マリ姉はニヤニヤしながら、私たちを見てる。


なんか顔がまた赤くなって来た気がする。


「なんか暑いね。アイス食べようか」


私とアーノルドはいろんなアイスをシェアして食べていたが、その間マリ姉は1人でりんごのお酒を呑みまくってる。

とうとう、新年まであと1時間という時に、もう無理、寝るってベットに行ってしまった。

この歳だと新年は単なる次の日なんだそうだ。


アーノルドと私はキッチンに行って砂時計をチェックするが、2時間で1/3落ちたぐらいだ。あと4時間は大丈夫だろうけど、


「アーノルド、新年は塔でむかえない?私もすぐに行くから先に行ってて」


「そうだね、りんごのお酒はマリさんに飲まれちゃったしね、塔にもう一本あるんだ」


「ちなみにあのお酒って、国王陛下から?一体、一本いくらぐらいするんだろう?」


「たぶん金貨。。」


「もう良いわ、聞いたら飲めなくなる」


ティーポットをマグカップウォーマーから外して少ししたら、アーノルドとトレイが消えた。

私はさっき100均の他に家電店で買って来た物と新品のアールグレイの缶、いつものお茶のセットをトレイに置いて、砂時計をセットした。


「ユリ、いらっしゃい。すごい荷物だね」


私は箱から卓上コンロとやかんを出す。


「これでね、お湯が沸かせるの。だからアーノルドはいつでも私の所に来れるよ」


まあ厳密にはおばあちゃん家だが。


アーノルドに使い方を教えて、予備のお湯も作ったしこれで大丈夫。


「ユリ、新年まであと少しだよ、乾杯しよう」


なんか素敵なシャンパングラスにお酒を注いでくれて、12時になるのを待つ。


時計が12時を指すと、外から花火の様な音がした。2人で乾杯をして呑んだりんごのお酒は甘くて美味しかった。


アーノルドを見ていたら、ゆっくりアーノルドの顔が近づいて来た。


アーノルドのキスはりんごのお酒より甘かった。







こたつでアイスは最高です。いつの日かこたつを持って帰りたい。

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