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叔母の帰国

堅物騎士団長の話が書きたくて、書き始めたらまたかなり違う方向に進んでしまい。お茶を飲んでどうしようかねと思った時にこちらの話を思いつきました。

自分で書いた話なのにすぐ忘れるので、辻褄が合うように何度も読み直してます。

ユリはクリスマスイブに羽田空港に来ていた。


叔母のマリから突然来たメール。

単身でロンドンに渡って25年。マリ姉はいつも突発的に何かを思いつく。叔母さんと呼ぶと怒るので、昔からマリ姉と呼んでいる。


「お正月だなと思ったら、日本でお節がどうしても食べたくなって。日本行きのチケット取ったの。ついでに商品も一緒に持ってきたら、これは絶対1人で空港から運べない。空港まで迎えに来て、24日に着くから」


そんなかなり一方的なメールは12月24日に私の予定がない事を知っているかのようだ。


まあ実際ないんだけど。


そう、ユリはこのクリスマス直前に5年付き合った彼と別れた。彼が社会人1年目で地方に転勤。遠距離恋愛になり、仕事が忙しくてとか言ってたけど、きっと向こうで誰か他に気になる子でもできたんだろう。あんまり悲しくなかったから、私もきっともう潮時だなと思ってたんだろうな。メールでさよならと言われてそれだけ。さっぱりしたもんだ。


普段はあまり運転をしないので、ドキドキしながら、空港の駐車場に停めて、マリ姉が出てくるのを到着口で待っている。


マリ姉はイギリスでアンティークバイヤーをしている。

アンティークマーケットや蚤の市で見つけた商品を日本のアンティークショップに卸しているんだけど、最近はカフェとかから直接注文が来るらしく、多分今回はティーカップを持ってくるはず。

どんなにきちんと梱包しても、繊細なアンティークのティーカップは輸送中に壊れる事があるから、特に大事なのは自分で持ってきたいって言ってたものね。


「100年近く生き残ってきた物を、私が壊すわけにはいかないでしょ」っていつも言ってるし。


「ユリーーーーー!」


声は聞こえるけど、どこだと思ったら。スーツケースとダンボールを詰んだカートが近づいてきた。荷物の後ろから、マリ姉がひょこっと顔を出すと。


「ただいま!とりあえず日本のおにぎり食べたい!」


再会の感動とかはなく、マリ姉は売店に走って行った。


そしてホクホク顔で、おにぎりとペットボトルのお茶を買ってきた。


これから2週間、マリ姉に振り回される気しかしない。














海外在住だと、日本のコンビニがどんなに素晴らしいかいつも思います。マリ姉の動きは私とほぼ同じです。

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