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日本軍最後の抵抗  作者: 宵月 星華
第一章  に号作戦

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第六話 対空戦闘用意!!

マニラに停泊し輸送船団は、重油や高規格ガソリンなどのに号作戦に必要な物資を船に運び込んでいる。

輸送船はもちろん、空母の格納庫や、巡洋艦の甲板まで、物資がどんどん運び込まれていく。

「あとどれほどで積み込みが終わる?」

「はっ!あと6時間程で、全艦艇の積み込みが完了するとの見込みです!」

「了解した。」


一方、アメリカ軍も黙ってはいなかった。

フィリピンのアメリカ軍航空隊が、攻撃隊をマニラに差し向けたのだ。

到着は8時半ごろ。彼等は懸命にマニラへと飛んでいった。


5月26日 8時

輸送船団は積み込みを終えて、急いでマニラを出発した。

おそらくすでにアメリカ軍は攻撃隊を差し向けているだろう。

見つかる前に本土に戻らねば、に号作戦は行えない。

また、重油も完全になくなり、海防艦ですら動けなくなってしまう。

なんとしてでも、輸送船団は本土に帰還せねばならなかった。

輸送船団は20ノットで、急いでマニラから離れる。その時のことだった。

空襲警報がなる。艦隊の対空レーダーが大編隊の攻撃隊を発見したのだ。

対空戦闘の用意が急いで進められていく。

空母は零戦を全機発艦させ、空襲に備えた。


攻撃隊が輸送船団上空に達する。そこで、零戦が襲いかかってきた。

星のマークをつけた雷撃機が15機、火を噴いて撃墜。5機が、爆弾や魚雷を投げて帰投した。

零戦はやがてF6Fとの戦いに移行する。

グラマンF6Fヘルキャット。

スピードや急降下性能、頑丈さなどで零戦に圧倒的に勝り、零戦はもう敵ではなかった。

空が星のマークで覆われていく。

やがて爆撃機がそれぞれ真上に達する。

高角砲が一斉に仰角を引き上げる。

「撃ち方始めっ!!」

激しい音がして、一斉に高角砲が火を吹く。

灰色の弾幕の中を爆撃機が突き抜けていき、爆弾を投下する。

甲高い音がして、利根は大きな水柱に覆われた。が、命中弾はでなかった。

続いて雷撃機が海面を這うように接近してくる。一斉に宵月の25mm機銃がうなりを上げる。

2、3機が火を噴いて海面に激突する。残りの雷撃機達が魚雷を大淀に打ち込む。

白い雷跡がまっすぐ向かっていく。

大淀が大きく右に曲がりスクリューが勢いよく回るすぐ近くを、3本の魚雷が通っていった。

アメリカ軍の多くが攻撃していたのは、空母と輸送船であった。

龍鳳に魚雷が命中し、大きな水柱が立つ。この攻撃で龍鳳は落伍していった。

続いて雪風や潮が懸命に機銃を撃っていたが、

輸送船は巡洋艦や駆逐艦に比べるとスピードが遅かった、第16号輸送船が狙われた。

大きな水柱が何本も立つ。雷撃機は魚雷を撃ち込み、爆撃機は爆弾を投げつけた。

結局、この攻撃で、龍鳳が中破、第16号輸送船が大破したが、どの艦艇も空襲に耐え切ってどうにか生き残った。

輸送船団はこうした損害はあったものの、どうにか本土へと帰還していった。


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