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日本軍最後の抵抗  作者: 宵月 星華
第一章  に号作戦

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第十九話 呉軍港大空襲②

はい。いろいろ言いたいことはありますがそれはあとがきで話します。(長すぎるので嫌という人はスルーしてくれるとありがたいです)

単艦でゆっくりと進む敵重巡の真横を、闇夜に紛れて伊58はぴったりと絶好の射点についた。

伊58のなかでは士官達が走り回りいつでも必中の魚雷を放てるようスタンバイしていた。

一方司令塔で艦長は疑問を抱いていた。

なぜ主力艦が単艦で行動しているのか?

主力艦が潜水艦からの奇襲にきわめて弱いことはこれまでの戦訓が物語っている。

それなのになぜ?囮ではないだろう。とにかく今は好機であり、逃す手はない。

回天搭乗員たちが様子を見に来ているが、回天の低い潜望鏡では

夜間に発見することは難しいであろう。

全乗組員の視線が艦長に注がれた。

艦長は自分が歴史に名を残すとは知らずに、一つ深呼吸をしてから言った。


「よし」


7月30日深夜のことである。伊58は時間をずらして2発ずつを2回、

合計4発を敵重巡に撃ちこんだ。

しばらくしたのち、そのうち3本が命中したことを示す轟音が

伊58まで届いてきた。乗組員達はワッと盛り上がったが、

まだ油断してはいけない。朝になれば哨戒機が重巡の乗組員たちを

発見するであろう。その前に駆潜艇たちが我先にと押し寄せてくる

かもしれない。伊58は先に潜望鏡をヒョコッと出して辺りの敵が

いないか確認した後、慎重に浮上し、波を切って走り出した。


…さて、読者の皆様に謝っておかなければいけないことがある。

第十八話でまるで呉軍港空襲とインディアナポリスの撃沈は同日と

書いてしまったが、正確にはインディアナポリスの撃沈は30日を

回っている。つまり私は、とんでもない大間違いをしていることに

なる。ここはIF戦記ということでどうか…え?ダメ?

ならば時を戻すしかあるまい!


7月28日 呉

24日とは比べ物にならないほどの敵機が爆弾を抱えて

呉で修理中だった各艦に襲いかかった。すぐに三四三航空隊の

紫電改たちが11機ほど上空から敵機に襲いかかったが、

少数では大編隊の敵機を抑えきれない。榛名、伊勢、利根、

青葉、海鷹、龍鳳、大淀などは必死に主砲や高角砲を撃って

撃って撃ちまくったが、敵機は次々と彼女らにあらゆるアプローチで

降下していった。大淀はすでに着底してはいたが果敢に応戦した。

しかし、次々と大きな水柱と火柱によって少しずつ傾いていった。

青葉や利根も機銃や高角砲が無い状態で主砲だけで奮戦したが、

激しい猛攻の前に沈黙するしかなかった。伊勢はやられた妹の分も

背負うかのように、主砲を撃って撃って撃ちまくったが、

その目立つ飛行甲板目がけて敵機は殺到していった。龍鳳や鳳翔、

隼鷹は他の艦艇から集められた機銃たちと共にタッグを組んで抵抗したが、

壊滅は時間の問題と思われた。


高知県室戸岬 

そこには数多の米軍艦艇がわずか80kmの距離まで接近し、

帰投してくる機体を次々と収容していた。パイロット達の語る戦果は

戦艦3隻および航空母艦はすべて着底、巡洋艦3隻以上が航行不能、

駆逐艦4隻以上轟沈と大きく塗りたてられた。ハルゼイ大将はあの煩わしい

2隻の航空戦艦を仕留められたことに大変満足しているようであった。

先ほどからたびたび特攻機が現れたがわが艦隊の行動に支障をきたすような

戦果はあげられていない。日本との戦争の終わりがすぐそこだというのは

彼も理解していたようである。彼は艦橋で帰ってくる星を掲げた

味方機の多さに苦笑しながら艦隊を反転させようとした。その時のことだった。


それはあまりにも速すぎた。グラマンに乗っていたパイロットは

前方の海面スレスレに日本機特有の緑の機体を複数機見つけた。

ヘッドオンかと思い標準を合わせようとした。しかしどうにも合わない。

速過ぎるのだ。彼らは高速でグラマンの真横を通り過ぎていく

機体を呆然と見てから、慌てて艦隊に連絡した。

「敵機を見つけた!繰り返す!敵機だ!敵機は異常なほど速い!やつらはプロペラ機じゃないっ!」


第二次世界大戦の時点で、プロペラ機の性能は限界に達していた。

そこで生まれたのが秋水のようなロケット機と、いままさに

機動部隊に攻撃を敢行しようとしている橘花のようなジェット機である。

格闘戦を捨て、ただただ高速を目指した機体。

今、橘花は戦闘機じゃないか、爆撃なんかできないぞと思った

皆様はいるだろう。だが設計段階で「わが本土に接近する敵の

艦船を目標として、(中略)体当たり撃沈する単座特攻機」と指示されている以上、

それは特攻機でもあるのである。実際、機体後半に炸薬を詰め込むタイプ

ではないが、爆弾懸垂装置が着いているし、開発に参加していた

角信朗海軍大尉が「戦闘機として使用できるジェットエンジンを

装備しながら特攻機としてしか生産も出来なかったし、

パイロット養成も出来なかった」と戦後述べていることからも、

海軍上層部が橘花をあくまでも特攻機としてみていたことがうかがえる。

その彼らが敵機を振り切り、対空砲火を悠々とよけ、

アメ公の余裕ズラに恐怖を植え付けようとするのである。

これを誰が止められるというのか。いや、だれも止められまい。

橘花はその爆弾を腹に抱えたまま、次々と空母の横っ腹に

突っ込んでいった。橘花の爆弾は舷側装甲を容易く突き抜けた、

艦載機や爆弾で満載だった中甲板で炸裂した。爆弾を積み駐機中だった

ヘルダイバー爆撃機が次々と火を噴きあげ、あちこちへと誘爆していく。

まるで橘花パイロット達の魂が叫びあげるかのように、

敵空母は燃えている…。



話したいことその1 特攻について

私自身、特攻は嫌いです。加えて、架空戦記でわざとバランスをとるために特攻をさせる作家も嫌いです。なぜ私が特攻を書くかというと、以前お話した「史実で活躍できなかったことを活躍させてあげたい」これ一心です。活躍できなかったのは通常攻撃を行う艦や機体ではない。桜花や回天、その他数多の特攻兵器に乗っていった人たちも活躍させなければいけない。それが「リアルな架空戦記」を書くものの宿命だと考えています。…すみません、こんな自己満足な架空戦記を書いてしまっていて。これ以降さらに精神的によくないレベルで重い話が続きますが、ご理解いただけると幸いです。

その2 私ってもしかして…?

えー重い話はあとがきで吹っ飛ばすと今決めたので、少し提督の皆様に嬉しいことを話します。私がこの小説を書き始めたのは2023年12月26日。そして私が提督になったのは2025年1月。そして瑞雲が出てくるのは4話以降。艦これやる前から自然に瑞雲を出してた私って瑞雲教徒…!?

その3 お約束

前回の投稿から結構立っていますが、でち公書いてる時に日程ずれてることに気付いて逃亡していました。でち公お前…!ごめんなさい。


その4 X垢で宣伝始めました

ツイッター(現X)でちょびちょびこの小説を宣伝することを始めました。艦これ専用垢の改造なのであんまり頻繁に投稿できませんが、新話書いたとかポストするつもりなのでよかったらフォローしてくれるとありがたいです。https://x.com/yoizuki3284

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