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花と言霊〜冒険者になって夢のような生活をしたい〜  作者: 瓜 真夢
冒険者学園:一年生
6/23

夕飯とスキル

「ただいま。」と元気にうちに入るマイ、ほっと息をつきながら伸びをするセツ。

この光景が日常になるかもしれないとなると、自然と笑みがこぼれる。

さあ早速夕飯を作るか。卵料理が好きだから、オムライスにでもするかな。


よしっ、作れたから最後にアロエを出して、

【スキル発動 花言霊 アロエ 万能】

これで、栄養の面も少し補えるといいな。アロエは薬としても使えたため『万能』という花言葉がついたらしい。

だから、このオムライスは食べると体に良い。

……はず。


「できたぞ。」

そう言ってご飯を持って行くと、2人が目を輝かせながらこっちを向いた。

「美味しそう。」

「早く食べようよ。」

味にとても期待していそうだったので、「お店ほどじゃないよ。」と付け足しておいた。まだアツアツのオムライスを口の中に入れると、

「「美味しい!」」

と声を揃えて言った。

スキルで、ちょっと手を加えたのは言わないでおこう。

本当にできたのかわからないし。

「「ごちそうさまでした。」」

「お粗末さまでした。」


食べ終わった後、マイが少し困ったように呼んで、

「テン、相談があって。最近寝てる時とかに視線を感じるの。」

「なるほど。それはセツも同じか?」

「うん。」

「わかった。じゃあこっちで調べてみるよ。」

2人の熱狂的なファンみたいなやつが、ストーカーまがいのことでもしているのだろうか。もし本当なら、早急に捕まえなければ。

今日の夜に待ち伏せしてみるか。犯人がわかるかもしれない。


2人とも流石に寝静まっているだろうから、犯人もこのぐらいの時間に来るはず。

これから来るかもわからないやつを、待たなくちゃいけないのか。

来るなら早めに来てくれないかな。僕が寝る時間がなくなる。

こういう暇な時は何をすればいいのだろう。

音は出しちゃいけないし、じっとしてたら眠りそう。

・・・・・・

ガサッ

……!

きた。

起きなきゃ。

寝起きは少し思考が鈍るな。

石でも投げて落とすか。

ヨイショッ

まさか背後からやられるとは思っていなかったのか、そいつは驚いて転がり落ちた。そしてそのまま逃げていった。僕は笑いそうになったのを堪えて、そいつを追いかけた。

逃げるルートは大体予想がつく。

寮の前は誰かに見られる可能性があるため通らない。

しかも庭園には隠れやすい場所がたくさんあるとなったら、行き先は一つ。

庭園まで行ったらほぼ僕の勝ちかな。


本当に近くまで来ちゃったよ。

あと少し、もうちょっとでいける。

【スキル発動 花言霊 つる 束縛】

「はっ?」

アーチに絡まっていたつるが急にそいつを束縛した。

そりゃあ困惑するよな。

さて君は誰かな。

なるほど、学食の時「美女2人に囲まれて……」って言ってたやつか。

あの言葉の続きは「殺してやる。」だったのかもしれない。

そんなことはどうでもいいか。

学園に報告をしないとしても、2人に伝えないとな。

「お前名前は?」

「言わないよ。」

調べたらすぐにわかるのに。面倒くさいやつだな。

「早く、どうせすぐにわかるんだから。」

「谷口。」

「ありがとう。じゃあ気をつけて帰れよ。」

「おい待てよ!」

覗いてたんだから、放置するぐらいいいよな。


うちに帰ると、2人が待っていた。

「視線の正体は誰だったの。」

そう聞かれたので、説明した。

全部聞くと、

「そう。」

「これから気を付けるね。」

なんか凄いあっさりしている気がする。

「ていうか、カーテン付けとかなきゃ。」

「わかってるって。」

「天花、確かに任せたけど一人で追うなんて無茶やめて。」

だから2人は待っていたのか。

申し訳ないな。安心させようとしてたのに、心配をかけてたのか。

「今回はうまくいったから良かったけど、次回からは事前に言って。」

「わかったよ。僕も気をつける。」

こうして覗き事件は幕を閉じた。

きっとめでたしだよな。

・不定期投稿 ・急な失踪

などあるかもしれませんが頑張ります。

書き方少しだけ変えました。


谷口君はあの後なんとか登校にまにあったようです。


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