軽音部と水泳部
「このアクセサリーは全部先輩が作ったものですか。」
「そうですよ。綺麗でしょう。」
「はい、僕もこんなスキルが欲しかったです。」
僕のスキルは確かに花に関係しているが、花を操れるわけじゃない。
そう思うと、余計白香先輩のスキルが羨ましくなる。
でも、白香先輩でよかった。
先輩は植物のことを愛していると思うから。
「では、ざっくりとこの部活の説明をしますね。」
白香先輩の話をまとめると、
・活動する時間は自由
・部活に所属しているが活動しない人もいる
・花への愛や、管理能力が認められると学園の花畑の手入れもできる
・活動している男子部員はいない
・初心者大歓迎!
ということになる。
つまりここは、部活をやりたくない人たちも集まっているのか。
そんなことよりも、学園の花畑の手入れをしてみたいな。
「ねぇテン、学園の花畑ってどういうの?」
白香先輩の説明が終わると、マイがこそっと話しかけてきた。
「学園が管理している花畑は入場無料で、季節ごとにきれいな花を見れるから人気の場所なんだよ。しかも、最大の特徴はダンジョンに作ったから面積を広くできて、一番広い花畑と呼ばれていることだよ。」
「すごいね。そんなものを学園が管理しているんだ。」
「時間があったら、今度マイも行ってみなよ。」
「もちろん、テンも来るよね。」
「本当にいいの?よし今度一緒に行こう。」
誰かと一緒に行けることになるとは思わなかったな。
早く行ってみたいな、楽しみだ。
「これで説明は終わりだから、他の部活も見に行ってきてね。」
「ここに決めたので、見に行かなくてもいいですか。」
「でも、それだと暇になるわよ。」
「確かに、じゃあ他のところに行ってきます。」
さぁどこに行こうか。
「天花、私軽音部に行きたい。」
「いいね、だったら音楽室に行くぞ。」
セツから意見を言うとは珍しいこともあるな。
まぁ、2人とも音楽が好きらしいから興味があるのかもな。
音楽室に近づけば、近づくほど楽器の音が大きくなってくる。
教室に入る頃には、すでにその曲に聴き入っていた。
最近有名になったアーティストの曲だ。
僕もこれくらい音楽に熱中できたら良かったのに。
情熱は8、9割、植物が持っていってるからな。
なかなか、難しい。
曲が終わり、人の紹介も終わり、再び拍手が起こり、一旦休憩に入った時、僕だけ呼び止められた。
「夢野くん、君が入るとうちの評判が下がっちゃうからさ別のところ行ってくれない?2人を置いてさ。」
誰にも聞かれないような静かな声で、そう言った。
ここで怒ったら、相手の思う壷だろう。
僕は頷き、2人を連れて登山部に向かった。
「どうしてすぐ離れたの?」
マイがそう聞いて来たので、
「僕がいると邪魔らしいからね。」
と返すと、
「天花をそんな風に言うなんてひどいところ。」
セツがそう言って、マイも大きく頷いてくれた。
2人とも優しいな。
「テン、水泳部に行きたい。」
「そうするか。」
僕たちは、方向転換してプールに向かった。
「やっぱここのプールは広いね。」
マイが見渡しながら言った。
さすがは冒険者学園、かけているお金が違うね。
何かを見つけたのか、マイがセツのところへ行きヒソヒソと話し始めた。
決心をしたみたいに2人で頷いて、セツは僕の視界を塞ぎ、マイが
「さぁ行こう。」と言いながら僕の腕を引っ張った。
急にどうしたのだろうか。
見られたくないモノでもあったのだろうか。
こんなことをされたら気になってしまう。
しかし、2人は僕を家に戻し
「いい?テンは何も見ていない。」
と言ってベッドに寝させられた。
今日は夜ご飯を食べずに眠ることになるかもしれない。
・不定期投稿 ・急な失踪
などあるかもしれませんが頑張ります。
2人が天花に見られたくないものはなんでしょう。
答えは次話の後書きで覚えてたら書きます。




