第2話 開戦
勝てると思っていたが、現実はそう甘くはなかった。
町の様子がどんな感じかと見回ろうとしたら突然魔物のようなものが襲ってきた。俺たちはあの能力があれば余裕だと思って能力を使ってみようと思ったら、発動できたものも力がうまく扱えなかったりそもそもどうやって発動したらいいのかわからないだったりで、逃げ回ることになった。
「どうやって戦うんだよ。あんな化け物、俺たちの能力も満足に扱えないし。」
「お前はまだいいだろ、発動できたし。俺なんて、発動さえ出来なかったんだぞ!」
「まあ、もう少し慣れる必要があるなこりゃあ。」
「はぁこれからどうすればいいんだ。ここの常識がファンタジー世界と同じなら魔力てもんがあるはずだが、わからないし、攻撃力や素早さを無限で増やそうにも上限超えたら能力値が極端に下がるんだろ?使い勝手あんまよくねぇじゃん。」
「慣れるしかないじゃん。この地球で頑張って生き残るために、今から能力を使う特訓をするしかねぇよ。」
俺たちはこの後速井の言う通り特訓といいながら、ちゃんと能力を試してみた。そのおかげで速井は外にいる化け物達に勝てるようになったが、俺は何というか上限がどれくらいなのか確かめてみた結果、割と上げすぎても大丈夫だった。魔力のようなものがあるのかはわからなかった。
・・・
「なあ奇怪?」
「なんだ?」
「俺たちこんな世界になってから、俺たち以外の人を見たか?」
「一応見たぞ。カーテンの隙間から。」
「一応いるのか、これさぁ自称王様が各星で10人になるまで戦えって言ってたじゃん。」
「うん。」
「いつ決着がつくんだこれ。」
「確かにな。そもそもこのあたりは、本来田舎みたいなところだから皆性格が優しいしなぁ。」
「というかそもそも俺たちの同級生はどこにいったんだ。」
「知らね。」
そんな時俺たちの目の前に意味の分からないほどに威圧感のある何かに出会った。