勇者召喚 ②
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「まあお前と同じ力を持ってる奴の話と関係するんだが、どうやら貴族のヤツらの一部がそういう役立たなさそうな勇者を消してやろうと企んでるらしくてな、ギルドマスターのご依頼だ。心して受けろよ!ハッハッハ!」
ザックは嫁さんのヘレンと共にギルドマスターと関わりが深い。そしてギルドマスターは王様と関わりがあるそうでこんな話はよくする事が出来るのだが……
「めんどくせぇなクソッ、世間話を聞いてりゃ今日は終わると思ったってのに。依頼書を寄越せ。」
「ああ、リリーが受け取ってるはずだぜ!お前なら何とかやるだろ!よろしくな!」
「待て!何とかやるってなんだ!……あんにゃろう、さっさと出て行きやがった。」
こうなっては仕方ないとリリーの元へ向かう。普段はもっと営業スマイルか真顔なのだが俺にも分かるくらいふくれっ面だ。
「私、怒ってます!」って顔だな。
「ユドルさん、殴っちゃダメですよ!これが依頼書です。」
「殴るう?なんでったってそんな話に……」
依頼書に目を通すとまず飛び込んできた文字で察してしまった。
『勇者として召喚されたうちの一人「ノゾミ・ユウナギ」の保護』
消されそうな勇者を押しつけにきたって訳か、コノヤロー。
期限は無し、報酬の代わりに毎月の補助金が贈られるらしい。
というかそれくらいないと困る、こちとら毎日食う分しか稼いでねえんだから。
「依頼は分かった、だがなんで俺にこんな大層な依頼がやって来るんだ?」
「ギルドマスターは良く王様と話をしますからね、ユドルさんの事なんて話さない訳がないでしょう。そういう事ですよ。後、本人ですけど控え室にいらっしゃるので、ええ、私でも可愛いと思う娘でしたよ。ええ、よりにもよってユドルさんなのが最初は納得いかなかったんですけど適正検査となるとね、仕方ないですね。ええ、ですから早く行ってください。」
「お、おう。」
捲し立てるような早口に思わず引いてしまった。しかし当人が来ているのか、これは拒否できねえ依頼だ。クソだ。
なんにせよ当人と話すかと控え室の扉を叩いた。「入っていい」と声が聞こえた。
荒々しく扉を開けるとリリーの言ってた女がいた。女というよりは女の子って感じではあるがまあいいだろう。
「てめぇがノゾミってやつか?」
「ん……そう。あなたがユドル?」
「ああ、保護を頼まれたユドルだよ。とりあえずこれは断れねえこたあ分かってるからとりあえず一つだけ聞いておくぞ。」
「ん……何?」
「これから毎日ソファーで寝れるか?」
「…………大丈夫。」
一瞬呆けた顔を見せたノゾミだが、しっかりと答えた。それなら一先ずは心配することは無い。
「じゃあ、後は鍛えるだけだ。それだけで最低限生きていける。」
「えっ」
ノゾミ・ユウナギ
スキル:適正検査Lv5
天職:弓使い
適正職業:専業主婦
ハーレムですがとりあえず4人、増えても5人になると思います。
後ヒロインの見た目を全然書いてませんが意図的です。いずれ書くと思いますがしばらくは皆さんで想像力を掻き立ててください!