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神に祈る  作者: ヒッキー
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第十話 行動

 「起きろー!!」


 ガンッ!


 硬い何かで殴る音がした。


 「痛いな……何で殴って……」


 佐奈の手にはフライパンが握られている。


 「いい目覚めでしょ。」


 「そんな物で起こすやつが本当にいるとは思ってもいなかったな。」


 「早く着替えて、朝ごはん出来てるよ。」


 龍也は沙奈に殴られたところをさすってみた。さいわいこぶはできていないようだ。それだけ確認すると制服に着替えて下に降りた。






 「いただきます。」


 龍也はトーストにかぶりついた。


 「おいしい?」


 「ああ……朝から元気だな。」


 「もちろん!」


 佐奈は朝に強いのだが、龍也は極端に弱い。このようにたまにこの兄妹は正反対なところもある。


 「……今日、俺学校休むのはナシか?」


 「ナシだよ。昨日の話の続きをするんでしょ。」


 「……そんなこともあったな。」


 たぶん休んでも、悟あたりが押し掛けてくるだろう。


 「だからファイト!」


 朝は完全に兄妹の力関係はひっくり返っていた。


 ピンポーン


 「はれっ?こんな時間にお客さんかな?」


 佐奈は玄関へと出て行った。


 『今日の占いのコーナー!!』


 そんな時にテレビの占いが始まった。龍也の順位はというと……最下位だ。


 『今日は大切なものを失うかもしれないので、大切なものは持ち歩き、注意を払いながら生活してください。』


 正直、この手の占いは全く信じない龍也なので、このことも全く気にならなかった。


 「遅いな。」


 朝食を食べ終わってしまったが、佐奈はまだ帰ってきてない。


 「何してるんだ!?佐奈!?」


 叫んでみたが全く反応がない。気になったので龍也は玄関に向かった。


 「おい、佐……!!」


 玄関にいるはずの佐奈はおらず、かわりに紙が一枚、玄関に置かれていた。


 「……」


 グシャッ!


 読み終わると龍也は紙を握りつぶし、その辺に投げ捨てた。


 「……」


 龍也は制服のまま、無言でゆっくりと外へ出て行った。






 キーン コーン カーン コーン


 柳華学園では1限目の授業が終わってしまっていた。


 「龍也のやつ、結局来なかったな。」


 悟と葵はこんな話をしていた。


 「きっと病気か遅刻しているだけだと思います。」


 「わからないぞ。もしかしたら何か事件に巻き込まれているのかも。」


 「……」


 「……」


 いつもなら軽い冗談で流されるようなことだったが、今日は流すことができなかった。


 「次は、Z先生の授業だし、理由を聞いてみるか。」


 ガーッ


 噂をすれば影、Z先生がやってきた。


 「すみません、先生。」


 「おお、神岡か。どうした?」


 「大滝くんがなぜ休んでいるかわかりますか?」


 「なんじゃ、大滝はやすんどるのか?無断欠席とは、明日にはさよなら……ん、どうしたんじゃ、神岡?少し顔色が悪いぞ。」


 「い、いえ、大丈夫です。」


 葵は重い足で悟のもとに向かった。


 「どうだった?」


 「知らないって。」


 葵の言葉に、悟は荷物をまとめ始めた。


 「どうしたのですか?」


 「帰るぞ。」


 その言葉に葵は驚いた。


 「勝手に帰っちゃ……」


 「学校と龍也、どっちが大事だ!?」


 「……わかりました。」


 その言葉を聞いて、葵も荷物をまとめ始めた。


 2人は荷物を持って教室を出ようとした。


 「待て、神岡、江崎!お前らどこに行くつもりじゃ!?」


 「早退します!」


 「さようなら、先生!」


 「おい、待て!!」


 2人はダッシュで教室を後にした。


 どうも、ドラマの影響受けるかも、作者のヒッキーです。

 すぐに何かが起こります。次も続きます。龍也の大活躍はいつのことやら。

 では、なかなか1章すら終わらないけど、また読んでください。

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