設定まとめ(一章&間章時点)
☆登場人物設定まとめ(一章~間章時点)☆
#注意点
・「呼称」欄は「その人物が周りから何と呼ばれているか(誰から)」という形で表現されてある。
・「初出話」へ原則として「その人物の名前が最初に出た話」、初登場回は原則として「その人物が最初に登場した話」を指す。
・冰崎翔
*性別→男
*年齢→17(第一章終了時点)
*体型→中肉中背。真の裏切り騒動以来体を本格的に鍛え始めたため少し筋肉質に。
*髪色、瞳色→黒髪に茶色目
*呼称→翔(by松つん)、カケル(フィルヒナー、元二、その他)、カケルさん(アンリ)、カケル兄ちゃん(コハル)
*初出話→第一章プロローグ『白』(初登場回:左に同じ)
*備考→主人公。突然『時間跳躍』の力に目覚め、2016年の世界から二十五年分時をかける。『時間跳躍』の発動は無意識であったが、真の裏切りの騒動時に一度任意で発動したことがある。しかし狙った時間に正確に飛ぶことはやはり難しいようで、これから先の成長が楽しみである。
性格は主として人と関わりを持つのを好まない。この猛吹雪の世界に来た後もそれは変わらないようで、遠征隊の面々との距離感に苦心している。しかしその中でも、親友である松本友哉(通称『松つん』)と『氷の女王』が襲来する前の話を子供たちに話聞かせるなど、少しずつその殻を破りつつあるようだ。
体質として、凍気が使えない代わりにガスの蔓延した屋外でも時間無制限に活動できる身体を持っている。もし仮に彼が凍気をも使えるようになったならば、彼は間違いなくこの雪原の覇者となり得るだろう。
・フィーリニ
*性別→女(?)
*年齢→不詳
*体型→中肉、やや小柄。
*髪色、瞳色→栗色の髪に濃い茶色の瞳。
*呼称→フィル(by翔)、フィーリニ(フィルヒナー)、フィーリニちゃん(元二、アンリ、その他)
*初出話→第一章04『名前』(初登場回:第一章02『獣』)
*備考→人型でありながらその頭頂部には獣の耳が付いているような通称「人獣」。獣の成分が混じっているせいか、その身体能力は常人を大きく上回るようなものであり、また傷などに対する再生能力も高い。その代わり、彼女は人語を理解するが自ら言葉を話すことはない。これは人獣という種に共通するものなのか、それとも彼女だけの特徴であるのかは不明。理由としては、人獣という存在自体がなかなか遭遇することのないものであるため。
マンモスに襲われていたところを助けてもらって以来、翔に大変懐いている。しかし、翔が真に連れ去られた時などの余裕のなさなど、彼女の翔に対する感情はただの助けてもらった恩だけではないものが感じられる。とはいえ、基本的に彼女は人懐っこく、基地の人間にも友好的に接しているため、それもただの杞憂かもしれない。
以上のように性格としては裏表のない活発的な存在であるのだが、同時に彼女については謎も多い。それは前述の通り彼女が喋らないためでもあるが、『時間跳躍』を使った際翔が見る夢のようなものに彼女に似た何かが登場するなど、その実態は未だ謎に包まれている。
・フィルヒナー・ロンネ
*性別→女
*年齢→二十九歳(一章完結時点)
*体型→痩せ型、女性にしては高身長
*髪色、瞳色→金髪碧眼
*呼称→フィルヒナーさん(by翔、大多数の遠征隊員)、ヒナ(元二、アンリ)、姉貴
*初出話→第一章12『確率ゼロ』(初登場回:第一章10『女』)
*備考→基地長と呼ばれる、基地の代表的な存在。その仕事については基地にて発生した諸問題の解決や、基地内の備蓄食料の管理、そしてその備蓄の量などから遠征の日程調整などである。まともな人間ならば十分と外に出ることが出来ないこの世界において、基地はそこに住まう人々の世界のすべてであるため、その代表ともなると彼女が追う責任は往々にして重い。しかし、彼女は持ち前の胆力とかつての経歴による並々ならぬ体力により、何とかその仕事をこなしているようだ。
性格としては、一言で語るならば謹厳実直。彼女がその顔に笑みを浮かべることは少なく、その目つきも常に険しい。しかしそのように冷酷に見える一方で、一部の気を許した相手にはなかなかどうして甘い態度を見せることも少なくない。また、そうして彼女が冷静沈着を装い苛烈に振舞っているのも、真に基地に住む人々のことを考えてのことであるのだが、その事実は基地の人間には広くは知られていないのだった。
その戦闘能力については、現時点では未知数。ただし、アンリの白衣騒動の際捕らえた裏切り者の反応から察するに、彼女がかつて並々ならぬ戦闘能力を持っていたことは確かであろう。凍気については使うことが出来るということは確定しているが、どのように戦闘に用いるのかは不明である。
・朝比奈杏里
*性別→女
*年齢→十一歳(一章完結時点)
*体型→やや痩せ型、背丈は標準的
*髪色、瞳色→僅かに紫の入った黒髪、
*呼称→アンリ
*初出話→第一章12『確率ゼロ』(初登場回:左に同じ)(フルネームの初出は間章03『母親』)
*備考→基地において遠征の補助となるような様々な道具を作成する役割を担っている。しかし、実際のところその発明には失敗も多く、失敗品に関しては何故か爆発してしまうというジンクス持ち。だがその一方でヒロの持つ大槌やランバートの射出機など、一部の成功作品については強力なものが多くなっている。
また、彼女の専門分野は本来は工学ではなく科学であり、母親の遺志を継ぎこの世界のガスの成分の分析、それの解毒などにも励んでいる。その鍵となるものとして、その母親が遺した白衣があるそうだが、彼女がそこに秘められた暗号を紐解く日はまだ遠い。
彼女のフルネーム、「朝比奈杏里」を知る者は少ない。基地の人間の大多数はただ単にアンリと呼んでおり、そのため彼女の母親がかつて『救世主』と呼ばれた朝比奈遥であることを大多数の人間は知らないのだ。それは『救世主』の娘としていざこざに巻き込まれるのをフィルヒナーが懸念したからであった。当の本人はその母親のことは記憶にないのだが、彼女が母親に抱いている感情は親に対する親愛などではなく、同じ天才としての負けん気のようだ。
・松本友哉
*性別→男
*年齢→四十二歳(一章完結時点)
*体型→中肉、やや高身長
*髪色、瞳色→濃茶の髪に白髪交じり、茶色の瞳
*呼称→松つん(byカケル)、トモヤ様、トモヤさん(遠征隊の面々その他)、トモヤおじさん(コハル)
*初出話→第一章02『獣』(初登場回:第一章15『再会と答え合わせ』)
*備考→『二十五年前』、つまり『氷の女王』が襲来する前の平和な地球において、翔の親友であった人物。二十五年の時を経ても二人の間の友情は衰えていないようだが、如何せん二人の間に出来てしまったその年齢の差には両者困惑しているようである。
人格としては、温厚だが社交的。『二十五年前』の世界においても今の世界においても、常に人に囲まれるような人物である。また、『氷の女王』が訪れてから二十五年、確実に減りつつある元の地球を知る者として、基地の子供たちにその世界を話し聞かす役割を担っている。最近はその仕事に翔も参加し始め、その仕事により一層身を入れているようである。
彼が基地に来た経緯として、彼自身は「翔が自分を基地に連れてきてくれた」と供述している。しかし、翔は二十五年前の世界において彼を助けた記憶はない。この記憶の齟齬は依然解き明かされていないままであり、今後の動向が期待される。
・ランバート・ロンネ
*性別→男
*年齢→二十七歳(一章完結時点)
*体型→痩せ型、高身長。細身ながらその身体は筋肉質。
*髪色、瞳色→金髪碧眼
*呼称→ラン(by大多数の遠征隊隊員、フィルヒナー)、カナリアさん(アンリ)、『先輩』(翔)
*初出話→第一章19『始まり』(初登場回:第一章18『開発』)
*備考→遠征隊の副隊長であり、現時点での遠征隊の最高戦力。また同時にフィルヒナーの弟である。その姉弟仲は悪くはないようであるが本人の気骨も相まって口喧嘩などをしている様子はたびたび目撃されている。
その戦闘スタイルは至極単純、自らの腕を凍気による氷の刃でコーティングし、それにより敵を切り裂く凍刃といったものである。かつてとある二人の人物の凍気を参考にして編み出したその戦法は単純にして最強であり、それにより彼は遠征隊最強の座まで登りつめた。また、彼には戦闘終了後にその凍刃を解くためのヒーターと、その腕についた氷を削りそれを遠方へと射出する射出機という二つの彼専用の武器もある。
右側だけが長く伸ばされた金色の髪に、それによって片目が隠れた彼のその風貌はお世辞にも柄が良いとは言えない。その見た目から、入隊前から彼と翔は犬猿の仲となっている。翔の方は彼のことを皮肉を込めて『先輩』と厭味ったらしく呼ぶのに対し、彼は翔のことを隙あらば煽り、悪辣的に接する。しかし、真騒動の際に翔を救出する役割として真っ先に立候補するなど、彼が翔に抱いている感情はそう単純ではないようだ。
・山本元二
*性別→男
*年齢→三十四歳(一章完結時点)
*体型→中肉中背、筋肉質な身体
*髪色、瞳色→黒髪に黒色の瞳
*呼称→隊長(by翔)、ゲンさん(遠征隊の面々)、ゲン(フィルヒナー)
*初出話→第一章19『始まり』(初登場回:左に同じ)
*備考→遠征隊の現隊長。日本人らしい黒髪に、その顎に残る無精髭、そしてその口に頻繁に咥えられている煙草がトレードマークの男。遠征隊隊長として時に威厳を見せ、冷静沈着に判断を下したりもするが、普段の彼の姿はだらしなく、自らのことを「おじさん」呼ばわりするなどお茶目な部分もある。
そうして温厚な一面がある一方で、彼の凍気の力は最強格に匹敵する。一瞬にして獣を氷漬けにする完全冷凍は、成功すればそれだけで敵を倒すことのできる代物である。凍気と戦闘技術を鑑みた総合的な『遠征隊最強』はランバートであるが、こと凍気の出力の観点だけで言えばその座は彼のものであるかもしれない。
前述の通りその性格は基本的には温厚であり人畜無害な人物であるため、翔は少なからず彼を好き好んでいる。反対に元二の方も翔のことを気にかけているようで、それは「近い将来誕生する我が子にとって良い父親であるため」の練習だという。その彼の実子誕生について、彼が一体誰との間に子を成したかは未だ不明である。
・北斗柊良
*性別→男
*年齢→二十四歳(一章完結時点)
*体型→ふくよかな体型、高身長
*髪色、瞳色→黒髪、濃茶の瞳
*呼称→ヒロ先輩(by翔)、ヒロ(遠征隊の面々)
*初出話→第一章20『遠征隊』(初登場回:左に同じ)
*備考→遠征隊隊員。遠征隊にしては珍しい、凍気を使わない戦い方を基本とする。というのも、彼は凍気を微弱にしか扱えず、戦闘に組み込むことが難しいからである。その代わり、彼は持ち前の体格の良さとその並々ならぬ筋力により、アンリお手製の大槌を振り回す戦闘スタイルで遠征隊の戦闘に助力している。
性格としては、その身体と同じくとてもおおらかである。そのため翔には好かれており、凍気を苦手とするという共通点からも二人の仲は良好のようだ。
・進藤真
*性別→男
*年齢→十六歳(一章完結時点)
*体型→中肉中背
*髪色、瞳色→黒髪、灰色の眼
*呼称→真
*初出話→第一章21『敵』(初登場回:左に同じ)
*備考→元遠征隊隊員。坊主頭と呼ぶのがふさわしいほどの短髪がトレードマークの遠征隊の好青年──であったのだが、翔にとって初めての遠征の時彼の本性は現れた。すなわち、侵略目的で基地に潜んでいた裏切り者である。しかし彼の計画は翔と遠征隊の奮闘によりやむなく失敗し、彼は乗っていたヘリコプターごと地へと落ちていった。
その戦闘能力としては、遠征隊の隊員として活動していたことや、その本質が他国の軍人であることを鑑みれば推察される通り、相応のものがある。その身体さばきはもちろん、その凍気を交えた戦闘スタイルはまさに一級品である。もっともその実力のほとんどは遠征隊の人間の前では隠されていたのだったが。
・コハル
*性別→女
*年齢→十一歳(間章時点)
*体型→痩せ型、小柄
*髪色、瞳色→柔らかな茶色の髪と瞳
*呼称→コハル(by翔)、コハルちゃん(松つん)
*初出話→間章02『父親』(初登場回:左に同じ)
*備考→基地に住む子供。翔と松つんなどが主催している、元の世界のことを話し聞かせる集まりに参加し、翔と接点を持つ。穏やかな性格に加えてその内面は思慮深くもあるが、同時に恥ずかしがりな気質もあるためオドオドとしていることが多い。特に翔の前ではその兆候が激しく出るようだが、その裏に隠された感情など翔は全く気付いていないのであった。
・?????
*性別→不明、その見た目は女性
*年齢→不明
*体型→中肉、やや小柄
*髪色、瞳色→栗色の髪に濃い茶色の瞳
*呼称→不明
*初出話→名前は未だ不明(初登場回:第一章04『名前』)
*備考→翔が『時間跳躍』を使った際に見る夢のようなものに必ず登場する何か。その見た目は彼の相棒であるフィーリニと瓜二つであるが、翔はそれがフィーリニと違う存在であることをどこかで感じ取っている。事実としてその存在はフィーリニと違い言葉を発し、そして自らのことを『氷の女王』であると自称した。(『氷の女王』については下の説明を参照)
・朝比奈遥
*性別→女
*年齢→不明
*体型→不明
*髪色、瞳色→不明
*呼称→不明
*初出話→第一章17『スルガ基地』
*備考→今より二十五年以上前、『氷の女王』の襲来を予測し、それに対する対抗策として基地を建設した人物。その並外れた業績により、人々は彼女を『救世主』と呼んだ。しかし、彼女は翔が基地を訪れる十年前、愛娘であるアンリを産み落とした直後基地を脱走した。その後の彼女の消息を知る者は誰もいないが、彼女が失踪する際に基地のマスクの数が減っていなかった事実などから実質的な死亡扱いとなっている。
・『氷の女王』
*性別→不明、だが恐らく女性
*年齢→不明
*体型→不明
*髪色、瞳色→不明
*呼称→不明
*初出話→第一章11『氷の女王』(初登場回:左に同じ)
*備考→二十五年前に隕石と共に地球に襲来し、この世界に永遠の冬をもたらしたとされる人物。未だその実態はつかめておらず、その正体や目的なども不明のままである。ただ一つ確かなこととして基地の人間が認知しているのは、未だこの世界から吹雪が鳴りやまず、また明らかにその超常現象の発生源となっている『異様な冷気を発する何か』がいるということから、未だ彼女はこの世界に存在するであろうということである。
☆間章時点までの時系列まとめ☆
・二〇一六年
翔、突然目覚めた『時間跳躍』の力で未来へとタイムスリップする。
松つん、翔に基地へと連れていかれる。
『氷の女王』襲来、猛吹雪の世界となる。
・二〇三一年
アンリ誕生、それと時を同じくしてアサヒナハルが基地から脱走。
・二〇??年
翔が初めての『時間跳躍』から帰還。
フィーリニと出会い、マンモス撃破などをする。
同時に謎の防護服の人物と遭遇、凍気を初めて目にする。
・二〇四一年
翔、何度目かの『時間跳躍』の末この時間軸に到着。遠征隊と遭遇し、基地へと強制連行される。
基地に『氷の女王』が襲来、翔がそれを迎え撃ち事なきを得る。
翔、遠征隊に加入、初の遠征で真に危うく誘拐されかける。
以上の一連の出来事からおよそ半年後
アンリの白衣騒動(間章)。
☆用語まとめ(間章時点)☆
・凍気
『氷の女王』と共に飛来した隕石に含まれていた放射線が人間に作用した結果生まれた、周囲の温度を下げる能力。その扱いの巧拙やその発動の限界量などは個人差があるが、それが人類にとっての切り札となっているのは事実である。遠征隊の隊員は基本的にこの力を戦闘に交えることで雪原の獣たちを狩っている。
・遠征隊
基地の食料を集めるため、そしていつか『氷の女王』を討つため結成された集団。その仕事としては定期的に基地の外へと赴き、そこに存在するマンモスやサーベルタイガーなどの獣たちを狩り、その肉を持ち帰ることである。当然屋外での長時間の活動が必須となるため、彼らはマスクと呼ばれるガスマスク兼通信機器を用いている。また、隊長である元二のマスクには自分に通信を入れた者の大まかな居場所が分かる機能も付いている。
・『救世主』
朝比奈遥の俗称。
・娯楽所
基地の一角に存在する施設。本や漫画など、基地に閉じ込められた者のせめてもののストレス軽減となるようなものが集められている。
・凍刃
ランバートが用いる、凍気を利用した技。その実態は至極単純、凍気により腕を凍らせ、それにより腕に氷の刃を纏わせるというものである。一見すれば凍傷になることが確定しているようなその技であるが、それを使う当の本人は『凍傷になるどころか冷たさを感じたこともない』と語っている。
・完全冷凍
元二が用いる、凍気を利用した技。触れた相手が大型の獣であろうが、その全体を一瞬で氷漬けにする一撃必殺の技である。が、それを使う元二曰く、それほど連発できるものではないらしく、またある程度の発動条件があるようである。
・白衣
具体的にはアンリが身に着けているものを指す。アンリにとっての母親──すなわちアサヒナハルの遺品であり、そこにはアサヒナハルの遺言が記されているという。
・換気室
基地の一角にある、外気を浄化して基地内へと取り込んでいる部屋。その浄化システムは言わば汚水にフィルターをかけて有害な成分を払っているようなもので、使われている素材などは遠征隊のマスクなどと同様である。




