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悪魔と契約しちゃいました  作者: ガラクタ・エントツ
第1章 「呪われた少女」
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【閑話休題】 ストラスの多事雑言

 近藤信也が目を覚ますと、白い部屋に居た。

 壁も床も天井も白く。唯一の家具であるソファーと鳥かごさえも白かった。

 白くないものと言えば、近藤自身と、鳥かごの中に居るフクロウくらいだろう。


「ようこそ、真実の部屋へ」

 鳥かごの中のフクロウが話しかけてきた。


「何が、真実の部屋だ。単に、あとがきだろ。しかも、ストラス。お前、作品の中に出てないじゃないか」

「しょうがないだろ。作者に腕がなくて、出れなかったんだから。ところで聞きたいことがあるんだろ」


「そうでした。何で、高井が死ぬことにより、本当の命になるのか、判らないのですが...」

「本来こういうのは、作中でしっかり説明するべきなんだが、作者の腕がないからな。あとがきで説明するしかないんだな。私も、結局出れなかったし...」

 ストラスの愚痴は続いた。

「そろそろ、本題に」

 話が進まないので、近藤が先に進むことを願いする。

「重要なのは、水上の死体を見て、死を認識にしたのが、高井しかいないと言う点だな。近藤も清水も直接見たわけじゃなくて、高井から聞いただけと言うのがポイントだ」


「認識したから、現実になるわけじゃありませんよね。現実は認識とは関係なく存在しているんじゃないないんですか?」

「少年。認識と起きた現実は、密接に関連しているんだよ。『シュレディンガーの猫』って知っているかな」

「『VAN○E PROJECT』が販売している奴ですか?」

「それは、『シュレディンガー○猫耳少女』だろ。オタクな会話をすると、女性が逃げるぞ。特に体育会系の小野寺みたいな女性はな。『シュレディンガーの猫』だ」


「知っていますよ。早い話が...『箱の中の猫が死んでいるか、生きているか箱を開けて確かめた瞬間に決まる』って話ですよね。たしか『パラレルワールド・平行世界』と関係していたような」


「まぁ、そんたところだな。『確かめた瞬間』つまり『認識した瞬間』というのがポイントだ。別の言い方をすると、『箱を開けて、確かめなければ、猫は生きているか、死んでいるか決まっていない』とも取れる。箱の中の世界は、『パラレルワールド』。極端な話、なんでもありの世界だな」


「なんでもありの世界ですか?」

「そう。そして、次に重要なのは、観測者の言葉を信じるかどうかだ。観測者が扉を開けて中を見たとする。

 観測者が猫が死んでいると言った場合、猫は100%死んでいるのだろうか?」

「そうとは限りませんよね。嘘をついている可能性もありますから」

「その通り。そして、もっとも重要な点は、観測者以外の人間にとって、相変わらず箱が閉じているのと変わらないという点だ。

 つまり、観測者が、箱を開けて猫の死を見てしまった場合、猫が生きている可能性はゼロだ。でも、観測者が死ねば、可能性はゼロではなくなる。その場合の猫は、生き返ったわけではなく。もとから生きて居たわけだ。判ったかな」

「なんとなくは判りましたけど...結局......良く判りません。」


「それは...まずいぞ。魔法の原理もほぼ同じだからな」

「そうなんですか?」

「箱の中の世界は、『パラレルワールド』。極端な話、なんでもありの世界というのがポイントだ。つまり、魔法があってもかまわないと言うことだ」

「気のせいか...『うみねこ○なく頃に』の魔法の解釈と似ていますね。パクリですか」

「オマージュ・インスパイアと言ってくれ。もっとも、作者としては『ラプラス○魔』のパクリなんだけどね」

「結局は、パクリじゃないですか......」


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