どこへ行くの?
R-15は一応つけました。
始めまして。ぼくは赤い家に住んでます。外から見るとどうかは知らないけど、中は全部真っ赤な家。
ちなみにぼくは裸で生活しています。服は着ません。ここらへんじゃぼく一人しかいないし。
ぼくは今はまだとても小さいけど、さいきんはどんどん身体が大きくなっています。
まだまだ大きくなりそ…あれ?家の中にタクシーがやってきて、ドアを開けてる。乗れって?自分勝手だなぁ。
ぼくはこんなタクシーに乗りたくない。だって、ぼくはこんなの呼んでないもん。
でも。
乗らなきゃいけない、そんな気がする。
なんでだろう?
わからない。
とにかく、このタクシーに乗らないといけないと思った。
なんとなく、これ以上嫌がっているとこわいことになりそうだから。
タクシーは、僕が乗るとすぐに走りだした。自分勝手だなぁ。
運転手さんにどこにいくの?って聞いても返事がない。よく見たら、運転手さんがいない。
この車は何かに引っ張られてるみたい。凸凹の赤い一本道をどんどん進んでいく。
ぼくは今までトンネルに住んでたのかな?光が見えたらすぐにまわりが明るくなった。まぶしくて目を開けられないや。
ぼくは目を開けようとしている間にぼくを運んだ機械から引っ張り出された。自分勝手だなぁ。
ちょっと見えるようになると、ぼくはびっくりした。ぼくのまわりは何個かの白い光と白い大きな人でいっぱいだった。
誰か女の人がとても大きな声で泣いてるなぁ。
そんな大きな声出したら、喉が枯れちゃうよ。からだは大事にしなきゃ。
白い男は言った。
「これで人工中絶手術は無事終了しました」
感想・アドバイス頂けるとありがたいです。
タクシーを選んだ深い理由ないです。パッと出てきたのがこれなだけで。
尚、誤解を招かないようにいっておきますが、今回は「ぼく」の視点で描いているわけですので。
非常に悩んで、やむを得ずそういう方法をとられた方には少し不快感を与えてしまったかもしれません。