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1、滅亡or更生です。

――――――いつも思う。


人類はなぜ存在しているのだろうか。


自分達の欲を満たすために他を切り捨て、傷つけ、奪う。

そのうえ、人間同士でも争う。

戦争・イジメ・誹謗中傷

しかも彼らは自分だけは綺麗だと信じてやまない。

人類がいない方がこの世界は良くなるんじゃないか。


美しくて純粋な世界。


――――――――――――――――――

――――――――――――

――――――



あれ、まずい、いつの間に眠ってしまったんだ。

しかし、目を少し開いたと同時に普段と違う異様さに気付く。

目を覚ますと、辺りは執拗いくらいに眩しく神々しい神殿のようだった。


「目が覚めましたか」


急に声をかけられビクッとする。顔を上げるとそこには女神がいた。いや、当然女神なんか会ったことないが長い金髪に露出度の高い白い衣装。誰もがイメージする女神そのものが目の前にいた。


「えっと…はい。」

「僕は死んだのでしょうか」

死んだにしてはあまりにも鮮明な意識があり質問してしまった。


「私はあなた方人類が神と呼ぶ存在です。」

「あなたは死んではいません。私がここに呼び出しました。」


何故ですか。と聞く前に女神は続ける。


「あなたの人類に対する意識が私と近しいため呼び出しました。」

「あなたには、これからいくつかの世界に行き人類を導いて欲しいのです。」


なるほど、アニメとかでよくある異世界転生なのだろうか。少し違う気もするが。ここで断ったら存在ごと消されそうだ。それくらい女神さまは神々しく怖いオーラを放っている。

「あの…何をすればよろしいのでしょうか。」


女神は言った

「人類を滅亡若しくは更生させなさい。」



俺は一瞬息が詰まる。

この女神は人類をよく思っていない。

なぜ人類である俺にこんなことを頼むのだろうか。

色々な考えが頭をよぎるが、やる以外に選択肢はないのだろう。


「更生とは具体的にはどういったことでしょうか。」


言葉選びを間違えないよう尋ねた。


「言ったでしょう。あなたは私と近しい意識をもっていると。あなたが考える更生をしなさい。」


これ以上は質問できる雰囲気ではなかったので諦めた。

女神が続けて言った。


「まずはこの世界に行ってもらいます。」


―――――――――――――――

世界「アカラウマロウ」

人類発展度:C

世界人口:300万人

特徴:武力抗争が絶えない

―――――――――――――――


急に目の前に文字が浮かび上がる。

抗争が絶えないとか、とても行きたくないんだが。

そんな考えはお構い無しに女神の話は続く


「そして、あなたには特別な力を与えます。この3つの中から好きなものを選びなさい。」

「世界を1つ正すごとに新たな力を与えますが、最初はその基礎となり強力なものです。慎重に選びなさい。」


―――――――――――――――――――――

1.肉体強化

強力な肉体となり防御・攻撃ともに最強クラス


2.創造

想像したものを実物として具現化する。生物は不可。


3.洗脳

対象の人類を数分間操る。操られた間の記憶は消える。

―――――――――――――――――――――


「あのー… 質問してもよろしいでしょうか」


・・・・・


無視!

やっぱり怖い女神!


どうしようか。異世界転生するならやっぱ強くなりたいから肉体強化が良さそうだが、目的が滅亡か更生なら使いにくそうだ。洗脳は便利そうだが能力の詳しい内容が聞けないから選ぶのが怖い。ここは応用が効きそうな、


「創造でお願いします」



「わかりました。あなたに創造を授けましょう。」

「それでは―――」


「待ってください!」


このままだと早速異世界にとばされそうだったので勇気を振り絞り声を荒げる。


「世界をひとつ正せるたび女神さまにひとつ質問をさせていただけませんか。」



「・・・いいでしょう。」

「世界を正す報酬としてあなたの質問に正直に答えることとします。」


ダメ元で言ってみたか案外聞き入れてくれた。

要求する報酬としてはもっといいモノがあった気がするが、俺は何故だか女神様の事を色々聞いてみたいと思ってしまった。


「それでは、あなたを世界―アカラウマロウ―に転送します。」


女神さまがそう言うと俺の回りが光り出した。










「ごめんなさい」


転送される間際女神さまがとても哀しそうな顔で、そう言ったような気がした。



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