ファニー・ミュージック(1)
「せっかくの連休なんだしさぁ、どっか遊びに行きたいにゃー」
そんなとある日の午後の事。ギルドルームの中でのんびりしていたわたしたちの中、沈黙を突き破ったニアの一言が全ての始まりでした。
さて、ニアが言っている連休とは? わたしがフェイスに入学してから早くも四ヶ月が経とうとしています。コロニーにいたころ、スクールには長期休み――つまり夏休みというやつがありました。でも、フェイスに夏休みは存在しません。びっちりとスケジュールが詰まっているわけですが、流石に休みが欲しいという意見があったのか、救済措置として約一週間の連休が用意されているのです。
その間授業はありませんが、訓練施設は勿論フェイスそのものは普通に稼動し続けているのですが、せっかく連休なのだからどこかに出かけたい……その気持ちは判らないでもありません。
例のエキシビジョン騒動から一ヶ月。最早季節は八月になり、連日暑い日が続いています。完全な気象管理が施されているアルティール内ですが、やっぱり暑いものは暑いです。なんでわざわざ暑くするのか良く判りませんが、避暑りたいなあとか思ったりするわけなのです。
蒼穹旅団はメンバーも六人になり、最近は特に事件もおきずに平和に毎日を過ごしています。リンレイとヴィレッタ先輩はお茶を楽しんでいるし、オルド君とサイ君は携帯ゲーム機を二人でいじっています。ニアはテーブルに突っ伏してごろりごろごろ、わたしはアポロをいじったりしていました。
そんな中、若干静かな空気の中のニアの発言に全員が顔を上げます。リンレイが湯飲みを片手ににっこりと微笑み、それからニアに同意しました。
「いいですね。せっかくですし、皆で旅行とかどうでしょう?」
「おい……マジか? んなことしてもめんどくせえだけだろが」
「部屋の中にこもって一日中ゲームしているよりは健康的です」
「いや、そりゃそうかもしれんが……って、オイ!? サイてめー、人が余所見してる間にボコしてんじゃねえぞコラァ!!」
「余所見すんのが悪いんじゃーん」
二人がゲームに白熱する中、ヴィレッタ先輩は腕を組んで何かを考えていました。それからおずおずと挙手します。先輩なんだからもっと堂々としていてもいいのに、相変わらず先輩は謙虚です。
「あのう、私に考えがあるんだが……」
「にゃんですか?」
「せっかく旅団もちゃんとしてきたんだし、今までバタバタしてたから……。親睦を深める意味でも、どこかに行こうと思うんだけど……」
「賛成にゃす!! ねえねえ、マキナも行きたいよね? 旅行!!」
「うん。きっと楽しいよ〜」
アポロの両耳をちょうちょ結びにしながら頷きます。友達と旅行……なんかとっても学生っぽいです! そもそも誰かと一緒にどこかに行く事自体、なかったわけで……。皆で仲良く旅行にいけたらきっとすごく楽しいのでしょう。
それにしても問題はどこに行くのかという事でした。アルティール内の近場で遊ぶとか、誰かの家に泊まるとか、そんな事を話し合っていました。流石に学生なので皆お金は無いですし、豪華な旅行は出来そうにもありません。夏休み中バイトして稼ごうかなんて話も出ましたが、オルド君とサイ君が絶対に嫌だと猛反対。甲斐性なしです……。
あれこれみんなで話し合っていると、部屋の隅にある本棚から先輩がこっそりと何かを取り出してきました。自然と中央のテーブルに集まっていたわたしたちの真ん中にそれを突き出し、先輩は咳払いします。それは――有名な行楽地、ムーンシティのガイドブックでした。
「こ、ここは一つ月とかどうかな」
「「「 つっ!? 月ぃっ!? 」」」
わたし以外の全員が同時に叫びました。なんだか空気読めない子みたいで寂しかったです……。なんでも月――ムーンシティは有名な行楽地らしいということは知っていたのですが、その交通費と宿泊費はそれこそお目目が両方すっぽーんと飛び出るくらいのお値段らしく、学生が気軽に行けるようなところではないのだそうです。
しかし、ヴィレッタ先輩はみんなの前で照れくさそうに言いました。なんでもお金には余裕があるから、全額自分が負担するとか。それを聞いて更に全員が沈黙し、目をまんまるくしました。また飛び出るかと思いました。
「色々と皆には迷惑をかけたしな……。それに、結構蓄えはあるんだ。ムーンシティ旅行くらい、大丈夫だと思う」
「マジかよ……。先輩、それ本気なのか? 六人分だぜ? やっぱりお金ありませんでしたじゃ済まないぞ?」
「こう見えても元カラーズだぞ? 報酬は凄く良かったんだ。後輩を……後輩の面倒を見るくらい、ま、任せてくれ!」
「ちなみに、一回出撃でいくらくらいにゃすか……?」
その後、わたしたちはもう一度お目目が飛び出しそうになりました。まさか三度もお目目が飛び出しそうになるとは思いませんでした。ヴィレッタ先輩の話を聞いて、カラーズってものすごいんだなあと、ただただ呆然とするしかありません……。
「にゃおおおおおっ!? カラーズすげええええっ!!!! 先輩、大好きにゃああああっ!!」
「ニア……少し落ち着こうよ……」
「あら? それにしてもヴィレッタ先輩、どうしてムーンシティのガイドブックなんてお持ちだったのでしょう?」
リンレイがそんなことを呟くと全員その疑問に到達しました。一斉に先輩に目を向けます。先輩は顔を真っ赤にして、人差し指同士を突き合わせていいました。
「…………。旅行、行きたいじゃないか……。せっかく、仲間なんだしさ……」
とりあえず先輩がものすごく可愛い人なんだってことだけはみんな理解しました――。
こうしてわたしたちはその日のうちに行動を開始しました。ニアがホテルの予約を取り、リンレイが交通を確保。ヴィレッタ先輩はギルドルーム内を片付け――わたしと男子二人は部屋の隅で丸くなっていました。みんなてきぱき動きすぎていて着いていけなかったのです。なんだかわたしたち、あんまり役に立たないトリオのようです……。
「へこたれと一緒にすんな」
それをオルド君に言ったら怒られたのは言うまでもありません。
そんなわけでその翌日。こうしてわたしたちは今、アルティールから出発したムーンシティ行きの連絡船の中から遠く月を眺めているわけです。月まではアルティールから三時間程度の旅……。貸切の連絡船の中、ニアたちは無重力下なのに無謀にもトランプをしていました。
こうして連絡船の中から町を見下ろすのは二度目です。アポロを膝の上に乗せて、わたしは窓の向こうに広がる月面の都市を見つめていました。世界最高の行楽地――。ムーンシティは宇宙の暗闇の中、きらきらと輝いていました。星屑をばら撒いたみたいなその輝きを見ていると否が応でも気持ちが昂ぶります。
連絡船の中の状態で既に皆お祭り騒ぎです。わたしはこんなに賑やかな旅は初めてで、それどころかこんなに仲間に囲まれているのも初めてです。アルティールに来て四ヶ月。本当に、フェイスに入って良かったと思います。
ただ、全く不安な事がないわけではありません。わたしの席の相向かい、三時間の間ずうっと黙って腕を組んでいた人が居ます。わたしと同じ窓から月を眺めているのはルビーのような綺麗な瞳……。そう、カラーオブレッド、アテナ・ニルギースさんの姿がそこにはありました。
何故彼女がここにいるのか? それは色々と理由があるのですが、まあ簡単に言うとそれはニアの提案でした。ヴィレッタ先輩とアテナ先輩との仲直り大作戦、それをこの旅行で完遂させようという目論見だそうです。
アテナさんは当然誘いを断るものだろうと思っていたのですが、誰もの予想を裏切り彼女はあっさりとついてくることを承諾しました。なんだ、やっぱり皆と仲良くしたいのかな〜と楽観的に考えていたのですが、どうやらそういうわけでもないようです。
「……何? 私の顔に何かついてる?」
「はう!? き、綺麗なお目目がついてますよう?」
「馬鹿にしてるの……?」
「し、してないですーっ!!」
やっぱりこう、私に近づいたら……食う! 的なオーラが漂っています。なんで一緒に来たのでしょうか? アテナさんの考えていることはわたしにはわかりそうもありません。
何はともあれ、既にムーンシティは直ぐそこまで迫っていました。初めての友達との旅行、とっても楽しい連休になることを祈っています。
マキナ・レンブラント、旅行初日の日記より――――。
ファニー・ミュージック(1)
「マキナ〜! なにやってんの、こっちこっち!」
「う、うん!」
ムーンシティの港はやはり重力がアルティールと同じというわけには行かず、マキナは連絡船を降りた途端ふわりふわりと荷物と一緒に右へ左へと情けなくよれた軌道を繰り返していた。
既に他のメンバーは港の出入り口の前で待機しており、マキナは足をじたばたさせて一生懸命前に進もうと奮闘していた。マキナが足をばたつかせる度、頭の上にしがみついているアポロが上下にゆれる。
「……何やってるの? 落ち着いて進みなさい。他の利用者の邪魔よ」
背後、遅れて出てきたアテナがマキナの腕を掴み、力強くひっぱりながら歩き出す。そのリズムに合わせる事で自然とマキナも前に進む事が出来た。しかし半ば放心状態でアテナの腕の感触を確かめていたマキナは最早そんな事はどうでもよかった。
まさかアテナが自分を助けてくれるとは思ってもみなかったのである。それは勿論、旅団の全員が同じ気持ちだった。出入り口まで辿り着くとアテナはマキナの手を離し、自らの鞄を片手にため息を漏らした。変装の為か、アテナは髪をポニーテールに括り、サングラスを装着している。そのサングラスをずらし、自分を見ている全員を一度睨み付けた。
「何か?」
誰も文句は言わなかった。マキナが苦笑を浮かべる中、全員同時に移動を開始した。港を出ると重力は1Gに固定され、広大に広がった都市が姿を現した。宇宙に直接開放されているように見える空も、非常に薄く頑丈なフォゾンの膜で覆われている。星空の下、しかししっかりとした空気を吸い込んでマキナは空を見上げた。
「綺麗ですね〜!」
「とりあえず、ホテルにチェックインしましょうか。皆さん、こっちですよ」
リンレイが地図を片手に歩き出す。マキナたちもそれに続いた。街にはホテルが立ち並び、通りにはお洒落なお店がずらりと展開している。ごったがえす人々は皆華麗なドレスなどで着飾り、この都市全体がまるで巨大なダンスホールのようでさえあった。
マキナは自分の服装を省みる。Yシャツに半ズボン、それにスニーカーという格好であった。なんだか酷く場違いな気もしたが、出来るだけそれは気にしないように勤めた。
移動中、アテナはずっと少し離れた場所を歩いていた。誰もが楽しげに歩く中、興味が無いのかアテナだけははしゃぐ気配もない。マキナの隣にニアが並び、その肩に腕を回した。
「……ねえ、なんでカラーオブレッドがついてきたんだと思う?」
「わ、わかんない……。仲直り、したいのかな……?」
「ボクもそう思ってたんだけど、どうもそれも違うっぽいよね。せっかく来たんだからもっと仲良くすればいいのににゃあ」
二人が同時に振り返り、アテナを見やる。アテナは不機嫌そうな視線で二人に応えた。勿論、やんわりと笑顔を浮かべて前を向く事しか出来なかった。
「おっかないにゃす!」
「こ、こわいね……。でも、アテナさん……悪い人じゃないと思うんだけどな」
「そう〜〜……? どうも一ヶ月前の事があるから、苦手にゃんだよなあ」
「あれは、こっちが悪かったのもあるんだし……。ニア、わたしちょっとアテナさんと話してくる」
「え!? ちょ、マキナ!?」
ニアの制止も聞かず、マキナは歩くペースを落とした。追いついてきたアテナと肩を並べ、意を決し話しかけてみる。
「あ、あのう〜……?」
「何?」
「今日は来てくれてありがとうございます。アテナさん、断るとばかり思ってたから……」
「別に、来たくて来たわけじゃないわよ」
「え? じゃあ、なんでですか?」
「…………ハア」
アテナは思い切りため息を漏らした。マキナは目をぱちくりさせる。彼女はわかっていないのだ。アテナがここにやってきた理由――それは、マキナがここにいるからであった。
話は数日前に遡る。マキナが旅行に行くという話はまず彼女の口からアンセムへと伝えられた。しかしアンセムはそれを承諾しつつ、落ち着かない様子だった。珍しく休日でアテナはアンセムと部屋の中で一緒に居たのだが、ファッション誌のページをめくるアテナの隣、ソファの上でアンセムはずっと腕を組んで真顔で考え事をしていたのである。
勿論、アテナは彼と話がしたかった。話題の中心は当然、この連休を利用しての旅行である。アンセムは忙しく、滅多に一緒に居る時間はない。だがこの連休中は授業もないのである。アンセムと一緒に居られる数少ないチャンスであった。
アテナは雑誌を読むフリをしながら話を切り出すチャンスを待っていた。筋書きはこうだ。高級行楽地であるムーンシティへ旅行に行くつもりだったのが、手違いで二枚チケットを用意してしまい、手違いでダブルベッドの部屋を予約してしまい、手違いでナイトクルーズの予約をしてしまい……お金がもったいないし、仕方がないから一緒に来て欲しい。彼女はそれを完璧な計画だと自負していた。若干既に頭が正常ではなかったのは言うまでもない。
「お、おほん……。に、兄さん? ちょっといいですか?」
「……………………。ん? どうした?」
「あ、あの、わたし、連休に旅行に行こうと思うのですが……」
声が上ずっていた。アテナには珍しく異様に緊張していた。これまで毎年連休は旅行に誘っているのだが、アンセムは何かと理由をつけてそれを回避しまくってきたのである。今年こそはという気合が彼女の正常な思考を妨げていた。
「ああ。普段カラーズの仕事で忙殺されているからな。羽を伸ばしてくるといい」
アンセムは心ここにあらずであった。しかし、ここで引いては意味がない。アテナはさりげなくアンセムの隣に雑誌を持ったまま移動した。ちらりと横顔を眺めると、やはり別のことを考えている様子だった。
「それが困った事に、チ、チケットを二枚予約してしまって……。その、誰かと一緒に行きたいな〜、とか……」
「…………ああ。一緒に行って来るといい」
「でも、一緒に行く人は居ないんですよね」
「キリュウでも誘えばいいだろう」
「どうしてそうなるんですか!? キリュウだけは絶対に嫌です!!」
「そうか」
「…………う、うぅぅぅ〜……!」
横からアテナが目尻に涙を浮かべながらにらんでいるのだが、アンセムは全く気づいていなかった。アテナは雑誌で顔を隠したまま肩を震わせていた。乙女心がくじけそうだった。
「ムーンシティの、最高級ホテルへの宿泊なんですけど……も、もったいないな〜」
「カラーズの給金なら、そこに住んでもおつりがくるだろう」
「…………。でも私、庶民派のカラーズなんです」
最早支離滅裂であった。アテナも流石に自分が意味のわからないことを言っている自覚が生まれてきたのか、顔は更に真っ赤になった。庶民派の人間はムーンシティなど行くはずもない。
しかし、突然アンセムが何かを思いついたように顔を上げた。それからアテナの肩を掴み、顔を寄せる。唐突すぎて反応出来ないアテナは目を丸くしたたまずっとアンセムの顔を見つめていた。
「ムーンシティ? 今そう言ったのか?」
「は、はい!! 最高級ホテルの!!」
「最高級……“ホテルエンビレオ”か?」
「そうです!! あの、もしよかったら兄さんも一緒に――」
「だったら、マキナと一緒に行ってくれないか?」
「………………はっ??」
この時、アテナは心底間抜けな声を上げた。クールな美少女アテナ・ニルギース……。紅き猟犬と恐れられる少女が漏らした、人生に何度あるかわからない、間抜けな声であった。
「実は、旅団がエンビレオに宿泊するらしい。だがマキナが心配だ。旅団で行くとは言え、あの世間知らずが無事に帰ってこられるか……」
アテナは凍りついた笑顔を浮かべていた。自分は一人で泊まって来いで、マキナは皆で一緒でも心配……。その格差に怒りのリミッターはとっくに貫通し、脳天から突き出そうだった。
「そんなわけで、マキナの保護者を頼む」
「な、ん、で……わ、た、し、が……?」
最早若干片言になっていた。マンガ的な表現をするのならば、頭の血管がぶち切れる寸前であった。
「私が行けば済む事なのだが――。嫌いなんだ、あのホテル。高級すぎて息が詰まる」
「――――〜〜〜〜ッ!!!! んがああああああっ!!!!」
その絶叫は果たして自分の計画に対するものか。それともマキナに対するものか。あるいはこのとーへんぼくに対する物か……。
雄たけびを上げるアテナを見つめ、アンセムは何事かと黙り込んでいた。そうしてアテナが手にしていた雑誌を手に取り、首をかしげる。
「そういえばお前、さっきから何を読んでるんだ? この雑誌――上下逆だぞ」
そんな最悪の理由を思い出し、アテナは目を開いた。隣ではにこにこしながら歩いているマキナの間抜け面がある。アテナは問答無用でマキナのほっぺたを掴み、ぐいっとひねった。
「いひゃい!? いひゃいでふようっ!?」
「……ふん」
「いたたた……!? はぅううう……っ! へ、へこたれそうですぅぅぅ」
「言っておくけど、私は別に貴方たちと仲良しごっこをするために来たわけじゃないの。これは……そう。これは任務なの」
「に、にんむ?」
「ええ、そうよ、任務! 任務任務!! このっ!!」
「いひゃあああいっ!? な、なんでほっぺたひっぱるんでひゅか〜〜っ!!」
「腹立つわね、貴方の顔……」
「はぅうううう……! はぅぅぅぅううう〜〜……! ほっぺたが落ちちゃうよう……」
「おいしい物食べたんじゃないんだから落ちないわよ」
「そ、そういう問題なんですか……?」
二人がそんなやり取りをしながら歩いているのをメンバーたちは少し離れたところから眺めていた。サイが目尻に涙を浮かべながら馬鹿笑いする傍ら、一同は何ともいえない表情を浮かべている。
「なんだかあの二人、こうしてみていると姉妹のようですね」
「そ、そうかにゃ……。明らかにいじめっ子といじめられっ子じゃない……? なんか楽しそうだけど」
「知らん……。おいサイ、テメエバカウケしすぎだろ」
メンバーたちの前には巨大なホテル、エンビレオが姿を現していた。石畳の上を歩きながらヴィレッタは振り返る。そうして手を挙げ、離れた二人の名を呼ぶのであった。
一方、その頃……。
「……お前、どうしたんだその顔」
フェイスの職員室で黙々とデスクワークを続けるアンセムの姿があった。その顔にはくっきりと手形が張り付いている。お茶を飲みながら眉を潜めるジルの傍ら、アンセムは無言で肩を落とした。
〜ねっけつ! アルティール劇場〜
*第二部開始*
ニア「祝――――ッ!!!! 第二部開始!!」
マキナ「わー! ぱちぱちぱち!」
ニア「さて、ここまではマキナ入学〜アテナとの対決までを描いてきましたが、序盤のつもりで二十部近く使っちゃったね」
マキナ「うん。なんか結構長くなりそうだね」
ニア「ここからは起承転結の“承”の部分になるわけですよ〜! ジョジョじゃないよ!」
マキナ「言わなくても誰もジョジョだとは思わないから大丈夫だよ〜」
ニア「ここからはアルティールの外側にも目を向けつつ、マキナが戦場に立つ様子を演出していくわけですが!! どうですか最近!?」
マキナ「えっと、毎日更新してないね?」
ニア「毎日更新してない日はディアノイアのTRPGやってるんにゃす。だからしょうがないにゃす」
マキナ「でも、最近は読者数もちょっとずつ増えてきてるし、感想くれる人もいるし、調子いいよね?」
ニア「読者の皆さんには感謝感激なのであります」
マキナ「ありがとうございま〜す」
ニア「若干シリアス寄りになってたから、ここからは少しパロディ方面をお楽しみくださいにゃ。それではまた!」